切り干し大根サラダ3倍、春雨1.46倍、物価高で見直される保存食 クックパッド調査で判明、乾物レシピ検索が急拡大
苦しい物価高。とりわけ毎日の食事にかかる費用をどう抑えるかは重要な課題。そんな中、乾物などの保存食の利用率が急増し、新しい調理法が広がっている傾向が、クックパッド(東京)の調査で分かった。
レシピサービス「クックパッド」の食の検索データサービス「たべみる」を使って調査。それによると、「切り干し大根・サラダ」の組み合わせ検索が過去3年で約3倍に増加。乾燥わかめは1.27倍、春雨は1.46倍に増えていた。
乾物検索の増加で同社が特に注目したのが「春雨」。コストを抑えながらボリュームを出す「かさまし」料理としての役割も。チャプチェや麻婆春雨といった人気メニューだが、「戻してから炒める」手順を省き、調理しながら水分を吸わせる手法が定着していた。戻し時間(水で10~15分)がなく、味の染み込みもアップする「戻さない調理法」により、手間を省きながら味も向上するという一石二鳥の効果を実現しているようだ。切り干し大根やひじきなど、他の乾物でも、この手法が広がっていた。
加工・保存された「乾物」は、天候による影響を受けにくく、計画的に使いやすい食材。同社は、物価高が続く中、価格が安定している乾物への関心が高まるのに加え、従来の「戻してから使う」調理法だけでなく「戻さずそのまま使う」調理法が広がり、時短・栄養・コスパを同時に実現する新たな食文化として定着し始めていると解説している。