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大阪・関西万博から生まれた連携と、未来に託された夢

2025年10月10日
EXPO2025 News Vol.24 最終号
大阪・関西万博メディアセンター

大阪・関西万博から生まれた連携と、未来に託された夢

 

 まもなく閉幕を迎える大阪・関西万博。会場には158の国や地域、7つの国際機関(※)が集い、この6か月を通じて、多様な協力や連携が形づくられています。そこで、EXPO2025News最終号では、大阪・関西万博の開催、運営をきっかけに結ばれた国や地域、組織の連携・協力関係の一部をご紹介します。

(※)大阪・関西万博に参加表明のあった国・地域・国際機関(外務省)

   https://www.mofa.go.jp/mofaj/ecm/ec/page22_003546.html

 

「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに開催する大阪・関西万博

 

地域間経済連携

大阪商工会議所 – 英国マンチェスター投資機関

 大阪・関西万博期間中は、ナショナルデー等を契機に、国内外の資源や技術、取組に対して、投資を呼び込むための、ビジネス交流イベントが会場内外でも頻繁に開催。数多くの成果を生み出しています。ここではその一例として、本年6月、大阪商工会議所と英国マンチェスター投資機関が締結した、経済交流拡大に向けた覚書についてご紹介します。

 

 両機関は、企業活動の基盤を支える経済団体として、それぞれの産業界の橋渡し役を担っています。今回の覚書では、企業間交流の促進や相互の市場進出支援をはじめ、ビジネスネットワークの拡充を進めることが確認されました。バイオテクノロジー、フィンテック、グリーンエネルギー等の先端分野に強みを持つ英国マンチェスターと、多様な産業を有する大阪が結びつくことにより、新たな市場開拓や協力の可能性が広がります。両機関の協定は、単発の事業に終わらず、長期的・持続的な経済交流を育む土台となります。

 他にも、大阪商工会議所では、イタリア・ローマ商工会議所を始め、万博期間中に合計20機関との連携協定・覚書を締結し、今後の各国とのビジネス連携につなげています。

関連リンク https://www.osaka.cci.or.jp/b/fb250714occi/

 

大阪商工会議所 国際部長 根来宜克さんのコメント

マンチェスターは産業革命の中心地として知られ、大阪商工会議所の初代会頭である五代友厚とも縁のある産業都市です。現代でも脱炭素や新素材、ライフサイエンスなどの先端分野が集積しており、両都市の連携には大きな可能性が秘められています。協定締結後はまず、創薬や医療機器分野での連携として、スタートアップ企業の英国および日本での展開・事業化支援に取り組んでいます。また、協定や覚書を締結した他の機関とも、今後の連携に向けて議論を進めています。

 

イタリア館 – 多数の企業・機関

 イタリア館では、770件を超える経済関連イベントが開催されました。開催期間中、イタリア国内外から1,181件を超える公式代表団を受け入れ、5,500社以上の企業とネットワーキングイベントを実施し、約7,200名の企業関係者が参加しました。これらの取り組みの結果、イタリア館を通じて、総額4億8,600万ユーロ(約834億円)を超える契約がさまざまな分野で締結されました。この成果は、単なる展示や広報活動にとどまらず、経済および産業分野に直接的な影響を与えるものとなりました。

 

 イタリア館を通じた一連の取り組みは、万博が文化交流の場であるだけでなく、企業活動における国際協力のプラットフォームとしても機能し、今後の多様な連携の出発点となったことを示しています。

イタリア館ホームページ https://www.italyexpo2025osaka.it/ja

※上記の各数値は、イタリア館への取材より

 

万博はビジネスの場としても機能しており、他の国においても協定や覚書、投資の約束など成果を生んでいます。(一部抜粋)

インドネシア https://expo2025indonesia.id/news/indonesia-pavilion-reaches-2-8-million-visitors-secures-usd-23-8-billion-in-investment-commitments

コロンビア https://kyodonewsprwire.jp/release/202509205589

 

 

地域間学術機関連携

東京外国語大学 – 新リスボン大学(ポルトガル)

 大阪・関西万博は、世界の学術・研究機関とが連携を強化する場でもありました。

 東京外国語大学は本年7月、ポルトガルの新リスボン大学と学術交流協定を締結。万博会場で行われた調印式では、学生の相互派遣や共同研究の推進など、教育・研究面での協力が確認されました。東京外国語大学は多言語・多文化教育に強みを持ち、新リスボン大学は人文・社会科学分野に加え、国際交流プログラムを積極的に展開している大学です。

 

 今回の協定により、両大学の学生は相互に留学し、語学・地域研究や共同プロジェクトを通じて学び合う機会を得ます。国際情勢が不安定さを増すなかで、学術分野の交流は若者の視野を広げ、異文化理解を促進する重要な基盤となることが期待されます。

関連リンク https://www.tufs.ac.jp/NEWS/trend/250730_1.html

 

東京外国語大学 事務局 学務部長 大野智子さんのコメント

今回の協定締結は、両大学の信頼関係と継続的な交流の成果であり、本学が展開する「公共圏における歴史」プログラム(HIPSプログラム/文部科学省「人文・社会科学系ネットワーク型大学院構築事業)を通じた共同研究や教育連携の深化に大きな意義があります。今後は、学生・教員の往来をさらに活性化させ、歴史・公共圏に関する国際的な知見の共有を一層推進してまいります。

 

 

自治体国際交流

内閣官房 万博国際交流プログラム

 大阪・関西万博に多くの国が参加することを契機に、全国各地域において、子ども・若者をはじめとする地域住民と万博参加国の関係者が、地方公共団体の事業を通じて継続的に国際交流することで、参加国との相互理解や地域の課題解決・活性化を図ることを目的とした枠組みを設計。具体的には、地域の住民等と交流相手国の万博関係者や出身者等とが人的・経済的・文化的な相互交流を継続的に行っていくため、地方公共団体が交流相手国と実施する事業に対し、内閣官房が支援を行うプログラム。自治体からの申請に基づき登録された交流計画は最終的に154件(95自治体)にのぼり、交流のテーマは、教育や文化、観光、環境、産業など多岐にわたり、地域の特性を活かした独自の取り組みが展開されています。

 

 万博閉幕後も、継続的に対話や交流を重ねることによって、地域発の国際共創の芽を全国に広げ、多様な主体の参画を得て、「万博がつなぐ」未来を共につくっていくことが、期待されています。

ご参考:内閣官房 万博国際交流プログラムについて

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/expo_suisin_honbu/topics/topics_r6_0119koubo.html

ご参考:万博国際交流プログラム交流計画の登録概要一覧【自治体別】(内閣官房事業対象地域)https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/expo_suisin_honbu/topics/pdf/kanbou_ichiran.pdf

ご参考:万博国際交流プログラム交流計画の登録概要一覧【自治体別】(特別交付税措置対象地域)

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/expo_suisin_honbu/topics/pdf/jichitai_ichiran.pdf

 

内閣官房 国際博覧会推進本部事務局 担当者コメント

「万博国際交流プログラム」は、国内外からの大きな人流を生み共創に踏み出す機運を高めるといった万博の特徴を国際交流や人材育成につなげることで、地域の活性化を図ることを目的としています。万博をいわば「地方創生の加速装置」として活用してもらうのが狙いです。登録自治体は北海道から沖縄まで全国に広がっており、万博を契機とする国際交流をはじめとした地方創生の取組が、「万博のレガシー」となることを期待しています。

 

 

その他、大阪・関西万博から生まれた協定・連携事業(一部抜粋)

 

連携主体 協定・連携内容

 

4月10日

日本政府 – 欧州連合(EU) 万博参加を通じ、EUと日本が共有する政治的、経済的、社会文化的つながりを強調
https://www.eeas.europa.eu/eeas/eu-and-japan-partnership-remains-strong-world-expo-2025-opens-osaka_en

 

 

4月17日

大阪商工会議所 – 香港貿易発展局 ヘルスケア、イノベーション&テクノロジーなどの分野での協力関係を深化
https://www.facebook.com/osakacci/posts/713781257883095/

 

 

5月21日

日本 – パラグアイ 投資協定およびビザ免除措置に合意。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/la_c/sa/py/pageit_000001_01955.html

 

 

6月18日

大阪市 – グレーター・マンチェスター(イギリス) 万博を契機に、姉妹都市提携の協議開始で合意。
https://www.city.osaka.lg.jp/keizaisenryaku/page/0000655916.html

 

6月24日

大阪府 – ケベック州(カナダ) 経済分野における交流促進の覚書
https://www.city.osaka.lg.jp/keizaisenryaku/page/0000656499.html

 

 

7月1日

理化学研究所 – フランス原子力・代替エネルギー庁 高性能計算分野での協力、研究協力覚書を更改し連携を強化
https://www.riken.jp/pr/news/2025/20250709_1/index.html

 

 

7月1日

関西パビリオン「鳥取県ゾーン」 – ヨルダン館、サウジアラビア王国館、ナウル共和国館、アルジェリア館、EU館、モーリタニア・イスラム共和国館、モザンビーク館 「砂」にゆかりのある地域同士で「砂同盟」を結成。 「砂ンプラリー」など周遊型企画で相互に魅力発信
https://www.pref.tottori.lg.jp/323073.htm

 

7月7日

大阪大学 – ザンジバル国立大学(タンザニア) 大阪・関西万博会場内にて部局間学術交流協定の調印式を実施
https://www.osaka-u.ac.jp/ja/news/topics/2025/07/18001

 

 

7月26日

中央大学 – サラワク大学(ラマレーシア) 全学協定、学生交換の覚書
https://www.chuo-u.ac.jp/news/2025/07/81537/

 

8月19日

大阪商工会議所 – トーゴ商工会議所 万博を足掛かりに、両国企業との関係構築を目指す相互協力覚書
https://www.facebook.com/osakacci/posts/832839139310639/

 

 

9月3日

高知県 – ウェストラント市(オランダ) 園芸農業友好交流に関する覚書の改訂
https://www.pref.kochi.lg.jp/press1/2025082000067/

 

9月12日

箕面市 – ナウル共和国 広報連携に関する協定
https://www.city.minoh.lg.jp/eigyou/banpaku/nauru_renkei.html

 

9月22日

大阪市 – ロッテルダム市(オランダ) 経済交流に関する意向表明書
https://www.city.osaka.lg.jp/keizaisenryaku/page/0000661994.html

 

9月29日

大阪市 – ウッチ市(ポーランド) 経済分野における交流促進の覚書
https://www.city.osaka.lg.jp/keizaisenryaku/page/0000662221.html

 

10月4日

東大阪市 – ナウル共和国 広報連携に関する協定
https://x.com/higashiosakaPD/status/1974416618039189661

 

10月7日

大阪市 – チリ貿易振興局 経済分野における交流促進を目的とした覚書
https://www.city.osaka.lg.jp/keizaisenryaku/page/0000662783.html

 

10月13日(月)までに開催される、主なイベント情報(一部)

開催日時、内容は告知なく変更する場合がございます。

最新情報はこちらから、イベント名を入力してご確認ください。 https://www.expovisitors.expo2025.or.jp/events

 

ナショナルデー、スペシャルデー

「大阪・関西万博」の会期中、ほぼ毎日繰り広げられる「ナショナルデー」「スペシャルデー」。

国ごとにテーマを定め、公式式典や多彩な文化プログラム、パレードなどが開催されています。

10月11日(土) ハイチ共和国

10月12日(日) 博覧会国際事務局(BIE)

 

ライブ配信

「バーチャル万博アプリで閉幕式をライブ配信」

 

 

日程:10月13日(月・祝)14時~

内容:

大阪・夢洲会場内EXPOホール「シャインハット」にて実施する大阪・関西万博の閉会式の模様を、バーチャル万博アプリ上でライブ配信します。バーチャル万博アプリをインストールいただいていれば、予約不要でどこからでも、どなたでも無料で観覧いただけます。閉会式のライブ配信がバーチャル万博アプリで開催される最後のイベントとなります。他の参加者とチャットでコミュニケーションを取ったり、感情をエモート(ジェスチャー)で表現したりといったバーチャル万博ならではのインタラクティブな体験をお楽しみいただけます。

※接続多数の場合は、YouTube配信へのご案内になります。

URL https://www.expo2025.or.jp/news/news-20250920-01/

 

 

展示

「世界のミャクミャク展」

 

 

日程:10月12日(日)・13日(月・祝)

場所:ギャラリー WEST

内容:

西日本旅客鉄道株式会社が主催する展示イベント。パビリオンスタッフをはじめ、大阪・関西万博関係者がそれぞれの個性や感性を活かして、大阪・関西万博公式キャラクター「ミャクミャク」のフィギュアをペイント。色とりどりのアレンジやユニークな表現が詰まったオリジナル作品の数々を、展示します。普段とはひと味違う「ミャクミャク」の新たな魅力をお楽しみください。

URL https://www.expo2025.or.jp/news/news-20250917-02/

 

「みんなの物語、ひとつの万博:184日間の軌跡」

 

 

日程:10月12日(日)・13日(月・祝)

場所:ギャラリー EAST

内容:

2025年、世界がつながり、未来を描いた大阪・関西万博。その感動と熱気を、開幕から記録し続けた貴重な瞬間の数々を、写真で振り返ります。
開幕の高揚、各国パビリオンの個性、会場に集った人々の笑顔。あのワクワクした時間、世界が一つになった風景を、もう一度ご覧いただけます。

URL https://www.expo2025.or.jp/news/news-20251001-04/

 

Matsuri of The World

 

日時:10月12日(日)・13日(月・祝)

場所:ポップアップステージ 北、南、東外、東内、西

内容:

5つのポップアップステージで各国の音楽や踊りなどを披露します。カラフルな衣装や躍動するダンス、伝統音楽の生演奏など、世界中の文化を体感いただけます。

URL https://www.expo2025.or.jp/news/news-20251001-04/

 

 

 

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