測定困難な対象物の距離やサイズを測定 京セラ、「3眼AI測距カメラ」を開発

京セラ(京都市)は、製造現場や高度な物体認識を必要とする現場向けに、三つのレンズと人工知能(AI)によって、これまでの2眼カメラでは困難だった細い線状の物体や、金属のような反射する物体などを認識し、その対象物までの距離やサイズを高精度に測定する「3眼AI測距カメラ」を開発した。
同カメラは、対象物から10センチの距離で、表面の特徴が少ない物体や対象物の一部が隠れて全体像が認識できない環境下でも測定することができる。複数の視差データを組み合わせることで、誤認識や死角を減らすことができるという。
人の目の代わりに認識したり分類したりすることができるため、労働力不足への対応や生産現場の自動化に貢献する、としている。
同社は、同カメラの特性を生かして①電子基板や織物など対象物に繰り返しパターンの多い検査工程②背景と区別しづらく針や糸など細く反射の多い器具を用いる手術ロボット③果実や葉が互いに遮蔽し合う農業分野の収穫ロボット―など、応用分野を広げていきたいとしている。
同カメラは、2026年1月6~9日、米ラスベガスで開催される世界最大級のテクノロジー見本市「CES 2026」の同社ブースで展示される。















