中村ゆり「草なぎ剛さんは包容力があって“人の痛み”が分かる方」 ドラマ「終幕のロンド」【インタビュー】

中村ゆり(C)カンテレ
-本作は「遺品整理」がテーマで、ドラマを見た視聴者も生や死について考えさせられる作品になると思います。この物語を通じて“死ぬこと”や“生きること”について、考えたことがあれば教えてください。
今回の作品に携わることで“死ぬときに何が残るのだろう”ということをより深く考えるようになりました。たとえお金がたくさんあって、物質的な物が豊かであっても、人間は本来もっとシンプルなことを幸せとして求めていて。“死”というものを意識することで、自分の中の大切なものが、より明確にシンプルになるのかなと思います。遺品整理は言葉なき言葉だと感じましたし、遺品整理という仕事や生と死というものを通じて、人にとっての本当の幸せや優しさは何かということをたくさん教えられました。
-「終幕のロンド」という音楽に掛けたタイトルについて、どのようなイメージを持っていますか。
登場人物たちがそれぞれの「人生の終幕」と向き合って、愛や家族など自分にとって大切なものを見つけていくというテーマが詰まっていると思います。草なぎさんがロンド=円舞曲(同じ旋律を繰り返す楽曲形式)というのは、“幕が下りた瞬間から、また始まることだ”“自分らしい終幕を見つけることから新しい人生が始まる”とおっしゃっていたのが印象的で、この作品にぴったりのタイトルだと思いました。
-まもなく放送がスタートします。最後に視聴者へのメッセージをお願いします。
人は人生を重ねて大人になっても、トライ&エラーしながら生きていくのだと思います。このドラマに登場する人々も同じように失敗を繰り返しながらも人に優しくなりたい、良い人生を歩みたいともがきながら進んでいきます。視聴者の皆さんに「失敗しても何度も立ち上がっていけるんだ」というメッセージが伝わる作品になっていると思います。
ドラマは10月13日からカンテレ・フジテレビ系でスタート(毎週月曜22時放送)。
(取材・文/小宮山あきの)

第一話場面カット(C)カンテレ

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