武田梨奈「幸せをかみ締めています」番組初の年2Season放送! 「ワカコ酒 Season9」【インタビュー】

武田梨奈(C)エンタメOVO
-そういう心掛けが、番組が10年続いた理由の一つというわけですね。
私だけではありません。視聴者にもおなじみの野添義弘(ワカコ行きつけの店「逢楽」の大将・石田勝一役)さんやSeason8から参加してくださっている津田寛治(「こもり亭」の大将・小森賢役)さんは、カメラが回っていないときも、包丁の練習をしているんです。鎌苅健太(「こもり亭」に移った元「逢楽」の従業員・青柳翔太役)さんは、撮影の1週間くらい前から、実際にお店で練習していますし。そんなふうに、誰もが役に対して真っすぐ向き合っているんです。それがきっと、出演してくださる実際の店員の方や酒蔵の方に対する皆さんの敬意の示し方なんだろうなと。そういう方々が集まっているこの番組は、本当にすてきだなと改めて思いました。
-一方の東京近郊では、武田さんの地元・神奈川県の有名な飲み屋街、横浜の野毛でもロケしていますね。
映画館も近く、野毛にはよく通っていたので、ずっと取り上げてほしいと思っていたんです。だから今回は「ついに来た!」と(笑)。
-ただ、野毛は通の方が通うイメージがあり、初心者にはやや敷居が高そうですが…。
確かに、初めての方が1人でお店に入るのは勇気がいるかもしれません。でも、今回の「ワカコ酒」を見たら、皆さんも気軽に行けるようになると思います。女性の常連客もいらっしゃいますし、昔から知っているような親しみやすい雰囲気のお店ばかりですから。おかげで、ゲストで出演してくださった玉袋筋太郎さんも「結構酔った」とおっしゃっていましたし、私もSeason9の中で最もほろ酔いした回でした。それくらい楽しかったです。
-そういうお話を伺うと、実際に行ってみたくなります。
遠方から野毛に行かれる場合、夜は終電が気になる方も多いと思います。その点、今回のワカコは、昼間に動物園へ行った後、早い時間から野毛の街に繰り出す形でベストな一日の過ごし方をしているので、ぜひ参考にしてください。
-Season9も見どころ満載ですね。ところで、長寿番組はマンネリ化する可能性もありますが、その点についてはどのように考えていますか。
その葛藤は、以前はありました。でもあるとき、監督に相談してみたら、「『ワカコ酒』の良さは、変わらないことだから」とおっしゃってくださって。日常の中でワカコがお店に入り、目の前に出されたお酒とお料理をおいしく食べる姿を、皆さんは楽しんでいるんだよ、と。お店は毎回違いますし、いつものビールも、組み合わせる料理や空間が変われば、リアクションも自然と変わってくる。そう考えると、毎回同じように過ごしているように見えて、実はそうではないんだなと。それ以来、「今回はこうしよう」みたいなことは考えないようになりました。
-変わらない良さもありますね。
同時に、普段の仕事帰りにお酒を飲むだけでなく地方に足を運ぶことで、日常の素晴らしさと非日常の特別感が味わえることを、今回は改めて確認できたSeasonでした。
-それでは最後に、今後の武田さんの予定とSeason9に向けての意気込みをお聞かせください。
久しぶりに主演したアクション映画『By 6 am 夜が明ける前に』が10月3日から公開し、インドとの合作映画『シャンバラストーリー』も大阪アジアン映画祭でお披露目しました。「ワカコ酒」については、皆さんとSeason10を目標に頑張ってきましたが、それがこんなに早く近づくとは思いませんでした。おかげで、今はさらに大きな目標を描いています。ただそれも、すべてはSeason9の反響次第です。まずは、皆さんと一緒にSeason9を盛り上げ、Season10につなげていけたらと思っています。応援よろしくお願いします!
(取材・文・写真/井上健一)

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