曽田陵介、秋田汐梨「平和や幸せについて考えたり、歴史について知りたいと思うきっかけになったらいいと思います」『惑星ラブソング』【インタビュー】
広島を訪れた謎のアメリカ人観光客と地元の若者たちが出会い、過去と現在が交錯していく様子を描いた、時川英之監督による愛と平和のファンタジー『惑星ラブソング』が6月13日から全国公開される。本作で、主人公のモッチを演じた曽田陵介と、ヒロインのアヤカを演じた秋田汐梨に話を聞いた。

(左から)曽田陵介【ヘア&メーク:中原ありさ(is)/スタイリスト:岡村春輝(FJYM inc.)】、秋田汐梨【ヘア&メーク:菅長ふみ/スタイリスト:髙橋美咲(Sadalsuud)】 (C)エンタメOVO
-最初に脚本を読んだ時の印象はいかがでしたか。
曽田 平和がテーマなので、脚本を読む前は結構重い話なのかと思いましたが、意外とライトに描かれていて、しかもファンタジーが織り交ぜられていたので、映画として面白く見ていただけると思いました。
秋田 ファンタジーと歴史と恋愛の要素が、とてもバランスよく構成されていると思いました。平和についての話なのに、重くなり過ぎず読み進めていける脚本だと思いました。でも、読み終わったあとには未来について考えさせられることも多くて…すてきな脚本だと思いました。
-実際に演じてみてどう思いましたか。また演じる上で気を付けたことや心掛けたことはありましたか。
曽田 自分が広島にいた時は平和についてあまり考えたことはなかったんですけど、この映画を通して、下調べとして平和資料館に行ってみたりして、平和について考えるようになりました。原爆ドームのように、広島にはまだ戦中の建物が残っていたりするので、それがよく目に入るようになって、興味が出てきました。モッチは、平和には興味がないというふうに映りますが、実はそうではない。そのあたりが雑に見えないように、ワンシーン、ワンシーンを丁寧に演じていこうと思いました。
秋田 今回この役を演じるとなってから原爆について深く知りたいと思うようになって。これまでは学校の授業で学んだ程度しか知らなかったんだなと痛感しましたし、ちゃんと歴史について知ろうと思うきっかけになりました。アヤカには将来の目標があって、それに向かって突き進んでいるように見えますが、人には見せないだけで実際は不安もあるだろうし、1人になったら悩んでいるんじゃないかなと考えながら、ちゃんと人間味が出るようなキャラクターにしたいと思って演じました。
-お互いの演技を見て、どんな感じでしたか。
曽田 脚本を読んだ時に僕が思い描いたアヤカを、イメージ通りに演じられていると思いました。撮影前に読み合わせをした時から本当にやりやすくて。モッチを追い切れたのは、アヤカがいてくれたおかげだったと思います。
秋田 モッチの性格と曽田さんご本人の性格が全然違うので、スイッチの切り替えみたいなのものが見えて、すごいなと思いました。普段は本当に明るい方なので、モッチの落ち着いた感じをどういうふうに出すのかなと思いましたが、本当に自然で、いろいろと勉強になりました。
-スイッチが入るというのは?
秋田 本当に急にです。「はい」と言われた瞬間に。その気持ちになるための時間をくださいとか、役作りの時間とかないじゃないですか。だから急にスイッチが入る感じ。本番が始まる直前まで大声で笑っていたりするので…(笑)。本当にすごいなと。