冬も緑あふれる温室カフェ メキシコと金沢が響き合う料理
世界的な建築家、坂茂氏設計の“農園に溶け込むレストラン”で、地産の食材をメキシコにルーツを持つシェフが料理する。明るく開放的な空間で「土地の記憶を味わう」ことができるのが、石川県金沢市のレストラン「レ・トネル」(ぶどうの森・金沢市)だ。日経新聞の「何でもランキング」の冬も緑あふれる温室カフェ部門で第1位に選出されている。
この店の魅力は、食材の地産地消にとどまらず、建築やシェフの背景、大地の恵みが重なり合い、ここでしか出会えない物語を生み出しているところ。例えば、再生可能な紙管を構造材に用いた、温かみと力強さが共存する建物のデザイン。周囲の緑を存分に取り込んだ設計で、屋内にいながら農園の土の香りや風の気配を身体全体で感じることができる。店内にもぶどうの木が引き込まれ、まるでぶどう園の中にいるような気持ちになれる。
料理の腕を振るうのは、メキシコにアイデンティティを持つシェフ。この地の文化を深く理解し、自社農園の素材を自身の感性で再解釈した一皿は、驚きと調和に満ちている。食事に合わせるのは、直営の蒸留所でつくる「MORI NO NIWA」のドリンク。周辺に広がる耕作放棄地を再生して栽培した草花を原料にしているという。
メキシコの感性と金沢の農が響き合う料理を、窓の外の冬景色を楽しみながら味わう時間が過ごせる。場所は金沢市岩出町ハ50-1。















