建築学科 山岸教授が産学共同で免震構造不要の革新的ディバイスを発明。記者会見 7月15日(水)
地震時の物流を守り、さらに建築コストも削減
【地震時の物流を守り、さらに建築コストも削減】
建築学科 山岸教授が産学共同で免震構造不要の革新的ディバイスを発明。
記者会見(対面・オンライン併用)
2026年7月15日(水) 13時30分~14時30分
金沢工業大学扇が丘キャンパス チャレンジラボで
金沢工業大学 建築学部 建築学科 山岸邦彰教授(専門分野:耐震構造)と、産業用高機能砂のメーカーである山川産業株式会社(本社:兵庫県尼崎市)は、大地震発生時においても物流倉庫内の荷物と建物の安全性を同時に飛躍的に高めるとともに、建築コストの削減を実現する革新的なディバイスを発明しました。
本ディバイスは、従来必要とされてきた免震構造や免震床の敷設を不要とする技術であり、物流施設におけるBCP(事業継続計画)の在り方を根本から変革するものです。
記者会見概要
本件に関する記者会見を、下記の通り開催します(対面・オンライン併用)。
日時:2026年7月15日(水) 13時30分~14時30分
会場:金沢工業大学 扇が丘キャンパス チャレンジラボ
以下の扇が丘キャンパスマップ【E】の建物
https://www.kanazawa-it.ac.jp/about_kit/ogigaoka.html
形式:対面式およびオンライン(ハイブリッド開催)
登壇者:
・金沢工業大学 建築学部 建築学科 教授 山岸邦彰
・山川産業株式会社 関係者
取材お申込み
恐れ入りますが、会場準備およびURL送付の都合上、7月13日(月)までに 下記のURLよりお申し込みをお願いいたします。
お申し込みURL: https://forms.cloud.microsoft/r/Dn9mrFKPPe
【開発背景:地震リスクの高まりと従来対策の限界】
近年、日本各地で大規模地震の発生リスクが高まる中、物流施設においては以下の課題が顕在化しています。
●従来の主な課題
1. 荷物の被害リスク
・ 地震時の揺れにより、ラックの倒壊や荷崩れが発生
・ 商品損壊による直接損失に加え、出荷停止による機会損失が発生
2. 建物の耐震要求の増大
・ 地震力に耐えるため、構造部材の大型化・高強度化が必要
・ 結果として建設コストが増大
3. 免震構造の導入障壁
・ 免震装置や免震床は高額で導入コストが非常に大きい
・ 改修への適用が困難で、既存倉庫では実質的に導入が難しい
4. BCP対策とコストのトレードオフ
・ 「安全性を高めるほどコストが上がる」構造的な矛盾
・ 特に物流業界ではコスト制約が大きく、普及が進まない
さらに近年の建設費高騰により、物流倉庫の新規整備自体が経営上の大きな負担となっています。
【技術概要:摩擦エネルギーによる地震エネルギーの消散を利用した制震構造】
エスパール(アルミナ系球状骨材)を適切に選定することにより、その物流倉庫にとって最適に調整された摩擦係数を有するシステムを構築します。いわゆる“免震装置”や“制震装置”のような装置を必要とせず、エスパールと、荷物やパレットを置くための敷板があればどのような物流倉庫(ただし平屋を除く)であっても制震構造とすることができます。
・エスパールと敷板による摩擦力を利用して揺れを低減
・エスパールの粒径を変化させることにより制震効果を最適化
これにより、従来のような大掛かりな免震装置や制震装置を用いずとも、地震時の応答を大きく抑制することが可能となるだけではなく、荷物の転倒リスクを大幅に抑制することができます。
図1 新しい防震構法のイメージ図
図2 試算した鉄骨数量の減少量
(延べ面積約44,000 ㎡, 5階建て, 鉄骨構造純ラーメン構造の場合)
【本技術導入による主なメリット】
1.荷物と建物の「同時保護」を実現
従来は両立が難しかった、荷物の安全確保と建物の損傷低減を同時に実現します。
・荷崩れ・転倒の大幅抑制
・建物変形の低減
・上部構造の加速度低減
2.免震構造不要による大幅なコスト削減
・躯体に作用する地震力を低減することにより部材断面を縮小
・躯体数量(躯体を構成する部材の重量)を約5~10%削減可能
・高額な免震装置や有償のメンテナンスが不要
結果として、建設コストを大幅に抑制できます。
3.既存倉庫への適用が可能
・従来の床上に容易に設置することのできるシンプルな構成
・大規模改修が不要
・倉庫を利用しながらの施工が可能
これにより、既存ストックの耐震性能向上と事業継続レベルの向上が可能です。
4.想定外の大地震にも対応
・一種の制震構造であるため、最小設計された倉庫であっても安全率は向上
5.物流業界のBCPを根本から変革
・出荷停止期間の最小化
・サプライチェーン維持
・倉庫業者・荷主・不動産事業者すべてにメリット
結果として、事業継続性を飛躍的に向上させます。
今後の展開
本技術は、新築倉庫だけでなく既存施設にも適用可能であり、物流施設全体への普及が期待されます。今後は、性能評価・認定取得を進めることにより実用化を加速し、物流インフラの強靭化に貢献してまいります。
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