グレカプレビル水和物/ピブレンタスビル、急性HCV感染患者さんへの治療薬としてCHMPが肯定的見解を発表
2026年6月18日
アッヴィ合同会社
アッヴィ、グレカプレビル水和物/ピブレンタスビルについて、急性のC型肝炎ウイルス感染患者さんに対する治療薬として欧州医薬品委員会(CHMP)の肯定的見解を発表
ー この肯定的な見解は、急性C型肝炎ウイルス(HCV)感染症を有する成人を対象にグレカプレビル水和物/ピブレンタスビルの安全性および有効性を評価した第3相試験M20-350のデータに基づくもの
ー グレカプレビル水和物/ピブレンタスビルは、現在、欧州連合で慢性のHCV感染症を有する成人および3歳以上の小児の患者さんの治療薬として承認されている直接作用型抗ウイルス剤(Direct-acting antiviral、DAA)
ー 急性HCV感染症は症状が現れないことが多いため、感染拡大の抑制、肝臓関連の長期的な合併症の軽減、そしてHCV撲滅に向けた取り組みを支援するためには、早期の診断と治療が重要
イリノイ州ノースシカゴ、2026年5月22日(米国時間)―アッヴィ(NYSE:ABBV)は本日、経口投与のパンジェノ型・直接作用型抗ウイルス剤(DAA)であるグレカプレビル水和物/ピブレンタスビルについて、急性のC型肝炎ウイルス(HCV)感染症を有する成人および3歳以上の小児に対する治療薬としての承認を推奨する肯定的な見解が、欧州医薬品庁のヒト用医薬品委員会(CHMP)によって採択されたことを発表しました。欧州委員会の最終決定は2026年第3四半期に見込まれています。承認された場合、欧州連合において急性および慢性のC型肝炎ウイルス(HCV)感染症の両方がグレカプレビル水和物/ピブレンタスビルの適応症となります。
アッヴィのsenior vice president,global development of immunology, neuroscience, eye care and specialtyであるPrimal Kaur, M.D.は次のように述べています。「急性C型肝炎に対するグレカプレビル水和物/ピブレンタスビルによる治療について、CHMPが肯定的な見解を示したことは、多くの場合症状が認められず、見逃されがちな段階である、より早期での治療を可能にするための重要な一歩となります。この肯定的見解は、急性または慢性のHCV感染症を有する患者さんに対する治療を推奨する世界的な臨床ガイドラインに沿ったものです。また、アンメットメディカルニーズの解消や、二次感染リスクの低減、そして世界的なHCV撲滅の取り組みを支える可能性があります」
HCVは治療を行わないと慢性肝疾患へと進行し得る深刻な血液を介して感染するウイルスです1。急性HCV感染症は症状が現れないことがよくあり、多くの人々は病状が進行するまで感染に気がつきません1。世界的な臨床ガイドラインでは、ほぼすべてのHCV感染者に対する治療が推奨されており、早期診断と速やかな治療開始の重要性が示されています2。新たに発表された「2026 WHO Global Hepatitis Report(2026年WHO世界肝炎報告書)」では、この必要性を改めて強調しており、診断率および治療率が依然として世界的な目標を大幅に下回っていることを示すとともに、より早期検査からの迅速な治療へつなぐことの重要性を訴求しています3。
この肯定的な見解は、急性HCV感染症を有する成人を対象にグレカプレビル水和物/ピブレンタスビルを8週間投与したときの安全性および有効性を評価した第3相、多施設共同、単一群前向き試験M20-350のデータに基づいています4。この試験では、グレカプレビル水和物/ピブレンタスビルは治療終了後12週時点でのウイルス学的持続陰性化(SVR12)を指標として96%の治癒率を達成、安全性プロファイルはこれまでの経験と概ね一致しており、最も多く報告された有害事象は、疲労、下痢、頭痛、倦怠感でした4。
ドイツ、ヴィースバーデンの聖ヨーゼフ病院 主任医師(chief physician at St. Josef’s Hospital Wiesbaden)、ヴィースバーデン肝臓センター長(head of the Wiesbaden Liver Center)、ドイツ肝臓財団 理事(board member of German Liver Foundation)であるProf. Christoph Sarrazinは次のように述べています。「臨床現場では、急性HCV感染症は偶然見つかることが多く、治療開始前に患者さんがフォローアップから離脱してしまうこともあるため、管理が難しい場合があります。この治療選択肢は、早期に適切な治療につなげ、感染確認後の迅速な治療開始に役立つ可能性があり、個々の患者さんの転帰に加え、より広範な公衆衛生の取り組みにとっても重要な一歩です」
アッヴィは、急性HCV感染症を有する方々がグレカプレビル水和物/ピブレンタスビルを使用できるよう、引き続き世界の規制当局と協力してまいります。グレカプレビル水和物/ピブレンタスビルは、カナダ、オーストラリア、米国(MAVYRET(R)として)、サウジアラビア、ニュージーランド、台湾、アルゼンチンで急性および慢性のHCV感染症を有する成人および3歳以上の小児に対する治療薬として承認されています。
第3相試験M20-350について4
多施設共同、単一群前向き第3相臨床試験M20-350は、急性HCV感染症を有する成人および12歳以上の青少年の患者さんを対象に、グレカプレビル水和物/ピブレンタスビルの8週間投与における安全性および有効性を評価するために実施されました。世界70施設において、急性HCV感染症を有しかつ治療歴のない成人患者さん286名が本試験に登録されました。患者さんは、グレカプレビル水和物/ピブレンタスビルを1日1回、8週間服用し、治療終了後12週間の追跡調査を受けました。主要評価項目は、Intention-to-Treat(ITT)集団における治療終了後12週時点でのウイルス学的持続陰性化(SVR12)を達成した患者さんの割合でした。本試験は主要評価項目を達成し、ITT集団の患者さんの96.2%でSVR12が認められました(p<0.0001)。また、主な副次評価項目も達成し、ITT集団からウイルス学的治療不成功以外の理由でSVR12を達成しなかった被験者を除いた修正ITT集団でSVR12を達成した患者さんの割合は100%でした(p<0.0001)。
M20-350試験で確認された全体的な安全性プロファイルは、慢性のHCV感染症を有する患者さんで認められたものと同様でした。急性のHCV感染症を有する患者さんにおいて、重篤な副作用または治療中止に至る副作用は認められませんでした。最も多く報告された副作用は、疲労(3%)、倦怠感(2%)、頭痛(2%)、下痢(2%)でした。治療中のウイルス学的失敗および治療後の再発は観察されず、治療後の再感染は患者さんの0.7%に認められました。
本試験に関する詳細情報はwww.clinicaltrials.gov(NCT04903626)でご確認いただけます。
グレカプレビル水和物/ピブレンタスビルについて
グレカプレビル水和物/ピブレンタスビルは、1日1回経口投与、パンジェノ型、リバビリンフリーの直接作用型抗ウイルス剤で、慢性のC型肝炎ウイルス(HCV)感染患者さんに対する治療薬です。グレカプレビル水和物/ピブレンタスビルは、NS3/4Aプロテアーゼ阻害剤であるグレカプレビルおよびNS5A阻害剤であるピブレンタスビルを配合しています。1日1回、食事とともに服用します。
欧州連合では、グレカプレビル水和物/ピブレンタスビルは成人および3歳以上の小児における慢性のHCV感染症の治療薬として承認されています。成人および12歳以上の青少年、または体重45 kg以上の小児への推奨用量は、100 mg/40 mg錠を1日1回、食事とともに3錠です。3歳以上12歳未満で、体重12 kg以上45 kg未満の小児には、グレカプレビル水和物/ピブレンタスビルは分包されたコーティング顆粒剤として提供され、用量は体重に基づいて決まります。
EUの添付文書によると、グレカプレビル水和物/ピブレンタスビルは、代償性肝硬変を含む代償性肝疾患を伴う慢性のHCV感染患者さんおよび透析中など重度の腎機能障害をもつ患者さんへの使用が承認されています。
C型肝炎分野におけるアッヴィについて
アッヴィでは、私たちの使命は、患者さんをあらゆる活動の中心とすることから始まります。私たちはC型肝炎ウイルス(HCV)の影響を受ける人々と関わり、そのニーズを理解するとともに、世界中のパートナーおよび医療従事者と連携し、HCV撲滅に向けたソリューションの推進に取り組んでいます。治療水準を向上し、治療からの患者さんの離脱を防ぐことで、患者さんに大きな効果をもたらし、地域社会に変革をもたらすことを目指しています。今日の一歩が、世界的なHCV撲滅に近づくことにつながります。詳細については、www.abbvie.comをご覧ください。
アッヴィについて
アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製とソリューションの提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、精神・神経疾患、がん、さらに美容医療関連のアラガン・エステティックスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。LinkedIn、Facebook、Instagram、XやYouTubeでも情報を公開しています。
References:
1.Hepatitis C. World Health Organization. Available at: https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/hepatitis-c.
2.Pawlotsky J, Negro F, Aghemo A., et al. EASL recommendations on treatment of hepatitis C: Final update of the seriesq. Journal of Hepatology. 2020; 73, 1170–1218.
3.Global Hepatitis Report 2026. World Health Organization. Geneva: Available at: https://www.who.int/publications/i/item/9789240122383.
4.Llibre J, Boesecke C, Moon J., et al. A single-arm phase IIIb study of 8-week glecaprevir/pibrentasvir treatment in adults with acute hepatitis C. Journal of Hepatology. 2025; 84, 702-712.












