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「第15回 フロンティアサロン 永瀬賞」贈呈記念 高校生のためのサイエンスセミナー9/26開催

最優秀賞:楊井伸浩先生・特別賞:小澤知己先生

2025年9月19日
株式会社ナガセ
東進ハイスクール・東進衛星予備校

≪最優秀賞副賞3,000万円。未来を拓く科学技術領域の若手研究者に贈る賞≫

 

東進ハイスクール・東進衛星予備校などを運営する株式会社ナガセ(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長 永瀬昭幸)は、2025年9月26日(金)に、一般財団法人フロンティアサロン財団の「フロンティアサロン 永瀬賞」を受賞した研究者による高校生のための特別講義「サイエンスセミナー」を実施します。東進ハイスクール・東進衛星予備校・早稲田塾在籍生が対象です。第15回の永瀬賞最優秀賞は、東京大学教授の楊井伸浩先生、特別賞は東北大学教授の小澤知己先生に贈られます。

 

 

 

1.高校生のための特別講義「サイエンスセミナー」講演者 【9/26(金)開催】

 

①フロンティアサロン永瀬賞 最優秀賞
楊井 伸浩[やない のぶひろ]先生

東京大学 理学系研究科 化学専攻 化学科 教授

 

 

講義名:量子の時代における化学者の挑戦

 

楊井先生は、光化学と呼ばれる分野を専門とする世界的な研究者です。適切な分子材料の設計を基に、光を吸った分子の振る舞いを制御し、光エネルギーの新たな活用方法を創り出すことを目指しています。

 

特に最近では、これからの量子の時代において化学や化学者が果たすべき役割は何か、という問題に取り組んでいます。ナノサイズの分子の構造を設計して実際につくり出すことが出来る化学は、分子に宿る量子状態を精密に制御でき、それを用いた生命現象の量子センシングを可能にします。このように量子と生命を繋ぐ化学、すなわち「量子生命化学」という化学のフロンティアを切り拓いています。

 

 

 

②フロンティアサロン永瀬賞 特別賞
小澤 知己[おざわ ともき]先生

東北大学 材料科学高等研究所 材料物理グループ 教授

 

講義名:トポロジーが拓く物理の地平~物質と次元を超えて~

 

小澤先生は物質がどんな性質をもつのかを調べる「物性物理学」という分野で国際的に活躍する理論物理学者です。原子や光がたくさん集まると、一つひとつでは見られない不思議な現象があらわれます。その仕組みを理解し、新しい技術につなげる研究をしています。

 

特に、「トポロジー」という、ものごとの“形”に注目する数学の考え方を使って、金属や気体、電磁波や音波、さらには細胞の集まりまで、さまざまなものに共通する性質を発見してきました。

 

さらに、人が作り出す“高次元の世界”にも広がる性質を探究しています。こうした研究は、未来の光デバイスや量子コンピュータにつながる可能性があり、世界的に注目されています。現在は、トポロジーを応用した新しい量子技術の土台づくりに取り組んでいます。

 

 

 

2.「フロンティアサロン 永瀬賞」および「サイエンスセミナー」について

 

フロンティアサロン財団は2010年に日本の未来を拓く若手研究者を支援するため設立され、2013年に一般財団法人として認定されました。財団では定期的に若手研究者による講演を開催し、毎年、その講演者の中から永瀬賞受賞者を選出しています。

 

永瀬賞は、「将来のノーベル賞候補」を発掘することを目指し、世界を牽引し、人類の未来への貢献につながる研究に取り組む若き研究者に贈る賞です。「将来にわたって未知の領域を切り拓き、その成果が多くの人々に恩恵をもたらす」と期待される方に贈呈しています。今後の研究の発展を願い、最優秀賞には3,000万円、特別賞には1,500万円が副賞として受賞者個人に授与される、科学界における大きな賞の一つです。

 

そして、永瀬賞受賞者が高校生に対して特別講義を行う「サイエンスセミナー」を、毎年9月に開催。受賞のきっかけとなった研究成果や研究がもたらす社会への影響などを中心にお話しいただきます。会場で1,000名以上の高校生が参加するこの講義は後日、全国の東進にも映像配信し、日本と世界の将来を担う高校生が最先端の科学に触れる機会となっています。

 

 

<昨年2024年の「サイエンスセミナー」の様子>

 

 

 

3.「フロンティアサロン 永瀬賞」歴代受賞者

(敬称略、所属・役職は受賞当時)

 

受賞者名

所属・役職   ※受賞当時

テーマ

第1回 2011年

最優秀賞

上田泰己

理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター
システムバイオロジー研究チーム チームリーダー

「「時間」の生命科学」体内時計をモデル系としたシステム生物学の実現

特別賞

中村龍平

理化学研究所 環境資源科学研究センター
生体機能触媒研究チーム チームリーダー

バクテリアと鉱物材料を用いたエネルギー変換システムの創生

第2回 2012年

最優秀賞

水落憲和

大阪大学大学院基礎工学研究科物質創成専攻
准教授

ダイヤモンドを用いた量子情報素子

第3回 2013年

最優秀賞

高橋和利

京都大学iPS細胞研究所 講師

細胞の運命転換技術とその応用

特別賞

長谷川祐司

ウィーン工科大学 准教授

量子力学の不思議な世界 不確定性原理の破れを観測

第4回 2014年

最優秀賞

内田健一

東北大学金属材料研究所量子表面界面科学研究部門 准教授/科学技術振興機構 さきがけ研究者

スピンゼーベック効果の発見と解明~絶縁体磁石を用いた熱電変換~

特別賞

水島昇

東京大学大学院医学系研究科分子生物学分野
教授

オートファジーによる細胞内分解の生理的意義と分子機構

第5回 2015年

最優秀賞

柴田直哉

東京大学大学院工学系研究科総合研究機構
准教授

「最先端電子顕微鏡の世界-原子の直接観察、そしてその先へ-」

特別賞

猪熊泰英

東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻 講師/科学技術振興機構さきがけ 研究者

分子構造を捉える手法「結晶スポンジ法」の開発

第6回 2016年

最優秀賞

伊丹健一郎

名古屋大学大学院理学研究科物質理学専攻
化学系 教授

チカラある分子を創る

特別賞

牛場潤一

慶應義塾大学理工学部生命情報学科 准教授

ブレイン・マシン・インターフェースによる脳の治療

第7回 2017年

最優秀賞

竹内昌治

東京大学 生産技術研究所 教授/生産技術研究所 統合バイオメディカルシステム国際研究センター長

“生きものづくり”への挑戦

特別賞

笹川崇男

東京工業大学科学技術創成研究院
フロンティア材料研究所准教授

電子の隠れた超能力の開拓:新奇な絶縁体から超伝導体まで

第8回 2018年

最優秀賞

茂呂和世

理化学研究所 統合生命医科学研究センター
チームリーダー

新しいリンパ球の発見によって広がる病気への理解

特別賞

沙川貴大

東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻
准教授

時間にはなぜ向きがあるのか?―理論物理学の挑戦

第9回 2019年

最優秀賞

武部貴則

東京医科歯科大学統合研究機構教授/
横浜市立大学特別教授/シンシナティ小児病院
オルガノイドセンター 副センター長

臓器創生への展望─ ヒューマン・オルガノイドがもたらす医療革命 ─

特別賞

林悠

筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構
(WPI IIIS)准教授/主任研究者

進化した睡眠~夢の意義から夢の医療へ~

第10回 2020年

最優秀賞

三浦恭子

熊本大学 大学院生命科学研究部
老化・健康長寿学講座 大学院先導機構 准教授

老いない!?癌にならない!?ハダカデバネズミの不思議

特別賞

加藤英明

東京大学大学院総合文化研究科
先進科学研究機構 准教授

タンパク質を視る・識る・創る -脳の仕組みを知るためのツールを創る-

第11回 2021年

最優秀賞

星野歩子

東京工業大学 生命理工学院 准教授

細胞が発するメッセージを読み解く未来~人体のSNS #エクソソーム~

特別賞

関谷毅

大阪大学総長補佐/栄誉教授

脳を測り、自分を知る~薄くて軽い脳波センサで出来ること~

第12回 2022年

最優秀賞

沼田圭司

京都大学大学院 工学研究科 材料化学専攻
高分子材料化学講座 生体材料化学分野 教授

人と地球に優しい高分子材料をつくる~クモ糸の不思議から未来材料へ~

特別賞

佐藤荘

東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 教授

はたらく細胞~免疫細胞の多様性と病気~

第13回 2023年

最優秀賞

佐藤佳

東京大学 医科学研究所 教授

新型コロナウイルス学者がうまれるまで

特別賞

山下真由子

京都大学 理学部数学教室 准教授

トポロジーと物理学の出会い

第14回 2024年

最優秀賞

谷内江望

ブリティッシュコロンビア大学 バイオメディカルエンジニアリング 教授、大阪大学ヒューマン・メタバース疾患研究拠点 特任教授

細胞のサイボーグによる生物学の新時代

特別賞

神戸徹也

大阪大学大学院 工学研究科 准教授

原子を操って創る! 未来を変える無機量子材料

第15回 2025年

最優秀賞

楊井伸浩

東京大学 理学系研究科 化学専攻 化学科 教授

量子の時代における化学者の挑戦

特別賞

小澤知己

東北大学 材料科学高等研究所 材料物理グループ 教授

トポロジーが拓く物理の地平~物質と次元を超えて~

 

 

 

【株式会社ナガセについて】

1976年創立。日本最大の民間教育ネットワークを展開するナガセは「独立自尊の社会・世界に貢献する人財」の育成に取り組んでいます。

有名講師陣と最先端の志望校対策で東大現役合格実績日本一の「東進ハイスクール」「東進衛星予備校」、シェアNO.1の『予習シリーズ』と最新のAI学習で中学受験界をリードする「四谷大塚」、早期先取り学習で難関大合格を実現する「東進中学NET」、私大総合・学校推薦型選抜(AO・推薦入試)合格日本一の「早稲田塾」、幼児から英語で学ぶ力を育む「東進こども英語塾」、メガバンク、大手メーカー等の多くの企業研修を担う「東進ビジネススクール」、優れたAI人財の育成を目指す「東進デジタルユニバーシティ」、いつでもどこでもすべての小学生・中学生が最新にして最高の教育を受けられる「東進オンライン学校」、幼児〜中学生対象の世界標準のプログラミング学習「東進CODE MONKEY」など、幼・小・中・高・大・社会人一貫教育体系を構築しています。

また、東京五輪で競泳個人メドレー2冠の大橋悠依をはじめ、のべ53名のオリンピアンを輩出する「イトマンスイミングスクール」は、これからも金メダル獲得と日本競泳界のさらなるレベルアップを目指します。

学力だけではなく心知体のバランスのとれた「独立自尊の社会・世界に貢献する人財を育成する」ためにナガセの教育ネットワークは、これからも進化を続けます。

 

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