KK KYODO NEWS SITE

ニュースサイト
コーポレートサイト
search icon
search icon

ウパダシチニブ、円形脱毛症対象に評価した二つ目の第III相UP-AA試験における良好なトップライン結果を発表

2025年9月19日
アッヴィ合同会社

アッヴィ、ウパダシチニブについて、円形脱毛症を対象に評価した二つ目の第IIIUP-AA試験における、良好なトップライン結果を発表

 

ー ウパダシチニブについて、頭部の脱毛面積が50%以上の円形脱毛症患者さんを対象としたピボタル第III相UP-AA臨床試験プログラムで、同一のデザインで実施している二つの試験のうち、二つ目の試験(Study 1)において、24週時に頭部全体の毛髪面積が80%以上[Severity of Alopecia Tool(SALT)スコア20以下と定義]に達した重症の円形脱毛症患者さんの割合は、ウパダシチニブ15 mg群およびウパダシチニブ30 mg群でそれぞれ45.2%および55.0%であり、主要評価項目を達成1

ー 24週時における眉毛および睫毛の改善、頭部全体の毛髪面積90%以上(SALTスコア10以下)の達成、および、頭部全体の完全な発毛(SALTスコア0)を含む主要な副次評価項目を達成1

ー 円形脱毛症における安全性プロファイルは、承認済みの適応症における安全性プロファイルと概ね一致し、本試験では新たな安全性上の懸念は認められなかった1

ー これらの結果は、第III相UP-AA臨床試験プログラムで、同一のデザインで並行して実施している最初の試験(Study 2)のトップライン結果と一致

 

イリノイ州ノースシカゴ、2025年8月21日(米国時間)―アッヴィ(NYSE: ABBV)は本日、第III相UP-AA臨床試験プログラムにおける2つのピボタル試験のうちの二つ目の試験(Study 1)について、良好なトップライン結果を発表しました。Study 1では、ベースライン時の平均SALTスコア84.0(頭部全体の毛髪面積が約16%)であった重症(頭部の脱毛面積が50%以上)の成人および青少年の円形脱毛症(以下、AA(Alopecia Areata))患者さんを対象として、ウパダシチニブ(15 mgおよび30 mg、1日1回投与)の有効性および安全性を評価しました1。

 

Study 1では、ウパダシチニブの両投与群で主要評価項目が達成され、24週時に頭部全体の毛髪面積が80%以上(SALTスコア20以下)に達した患者さんの割合は、プラセボ投与群の1.5%と比較して、ウパダシチニブ15 mg投与群およびウパダシチニブ30 mg投与群でそれぞれ45.2%および55.0%でした(p<0.001)1。これらの結果は、以前発表した同一のデザインで並行して実施している第III相UP-AA臨床試験プログラム(Study 2)の、トップライン結果と一致しています。

 

アッヴィのvice president兼global head of immunology clinical developmentであるKori Wallace, M.D., Ph.D.は次のように述べています。「これらの良好な結果は、ウパダシチニブがAA患者さんの人生を改善するという可能性を裏付けるエビデンスの集積をさらに強固にするものです。ウパダシチニブの両投与群で、頭部および頭部以外の毛髪再生に改善が認められたことを大変心強く思います。これらのデータを規制当局に提出することで、この複雑な免疫介在性疾患とともに生きる患者さんへウパダシチニブを届けるという目標に一歩近づけることを楽しみにしています」

 

24週時に頭部全体の毛髪面積が90%以上(SALTスコア10以下)に達した患者さんの割合は、プラセボ群の0.7%と比較して、ウパダシチニブ15 mg群およびウパダシチニブ30 mg群でそれぞれ35.2%および45.8%でした(p<0.001)1。ウパダシチニブの両投与群で24週時に達成されたその他の主要な副次評価項目には、眉毛および睫毛に改善が認められた患者さんの割合や、頭部全体の完全な発毛(SALTスコア0)が認められた患者さんの割合がありました1。

 

ハーバード大学医学部ブリガム・アンド・ウィメンズ病院皮膚科の准教授兼治験・イノベーション担当バイスチェアであるArash Mostaghimi, M.D., M.P.A., M.P.H.は次のように述べています。「既存の治療選択肢があるにもかかわらず、AAの患者さんは、脱毛の重症度および症状がいつまで続くのかについて見通しがほとんど立たない状態に置かれています。今回の心強い結果は、最初のピボタル試験で認められた転帰と一致しており、それを一層強めるものです。いずれの所見も、ウパダシチニブによって意義のある毛髪再生が得られる可能性を明示しており、本疾患に伴う精神的負担を抱える患者さんに希望をもたらすものです」

 

24週間のプラセボ対照期間(A期)において、ウパダシチニブの安全性プロファイルは、両投与群ともに、承認済みの適応症で認められた安全性プロファイルと概ね一致していました1。試験治療下で発現した重篤な有害事象はウパダシチニブ15 mg群および30 mg群でそれぞれ1.9%および1.8%の患者さんに認められ、プラセボ群では0.7%に認められました1。試験治療下で発現した有害事象(TEAE)による中止は、ウパダシチニブ15 mg群および30 mg群ではそれぞれ1.1%および1.5%の患者さんに認められ、プラセボ群では認められませんでした1。特に高頻度に認められたTEAEは、上気道感染、ざ瘡、血中クレアチンホスホキナーゼ増加および上咽頭炎でした1。重篤な感染症の報告頻度は低く、プラセボ群で1件、ウパダシチニブ30 mg群で1件が報告され、ウパダシチニブ15 mg群では報告されませんでした1。判定された主要心血管事象(MACE)、判定された静脈血栓塞栓症および死亡は報告されませんでした1。ウパダシチニブ15 mg群で、悪性腫瘍(乳癌)1件が報告されました1。

 

AAに対するウパダシチニブの使用は承認されておらず、その有効性および安全性については規制当局の評価を受けていません。

 

UP-AA臨床試験プログラムについて

UP-AA M23-716は、単一の治験実施計画書に従って同一のデザインで実施される2つのピボタル試験(Study 1およびStudy 2)で構成されています。2つの試験は、無作為化、治験実施施設、データ収集、解析および報告に関して互いに独立しています。この2つの第III相、プラセボ対照、二重盲検試験では、重症(頭部の脱毛面積が50%以上)の円形脱毛症を有する成人および青少年の患者さんを対象としてウパダシチニブの有効性および安全性を評価します。Study 1およびStudy 2のA期では、患者さんを24週間、ウパダシチニブ15 mgを投与する群、ウパダシチニブ30 mgを投与する群またはプラセボを投与する群のいずれかに無作為に割り付けます。Study 1およびStudy 2のB期では、A期でウパダシチニブ群に割り付けられた患者さんは、28週間同じ治療を継続します。A期でプラセボ群に割り付けられた患者さんは、B期では、24週時のSALTスコアに基づき、プラセボの継続投与を受けるか、2つのウパダシチニブ投与群のいずれかに割り付けられます。Study 1およびStudy 2のA期とB期を合計すると、その期間は52週間に及びます。Study 1またはStudy 2を完了した患者さんはStudy 3に参加することができ、最大108週間にわたってウパダシチニブの2つの用量のいずれかの投与を受ける群に再度無作為に割り付けられます。この2つの試験では、世界各地の248施設で12~64歳の重症(頭部の脱毛面積が50%以上)の円形脱毛症患者さん1,399名を無作為割付けしました。本試験に関する詳細はwww.clinicaltrials.gov(NCT06012240)に掲載されています。

 

ウパダシチニブについて

アッヴィの科学者が発見し開発したウパダシチニブはJAK阻害剤であり、複数の免疫介在性炎症性疾患を対象に研究が進められています。ヒト白血球の細胞アッセイにおいて、ウパダシチニブはJAK2/JAK2を介したSTATリン酸化よりも、JAK1およびJAK1/JAK3を介したサイトカイン誘導による STATリン酸化をより強力に阻害しました2。特定のJAK酵素の阻害が、治療効果と安全性にどのように関連しているかは現時点では明らかとなっていません。

 

現在、ウパダシチニブは円形脱毛症、化膿性汗腺炎、高安動脈炎、全身性エリテマトーデスおよび尋常性白斑を対象とする第III相試験が進行中です3,4,5,6,7。

 

アッヴィについて

アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製とソリューションの提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、がん、精神・神経疾患、アイケア、さらに美容医療関連のアラガン・エステティックスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.comをご覧ください。LinkedInFacebookInstagramX(旧TwitterYouTubeでも情報を公開しています。

 

References:

1.AbbVie. Data on file ABVRRTI81580.

2.RINVOQ [Package Insert]. North Chicago, IL: AbbVie Inc.; 2025.

3.A Study to Evaluate the Efficacy and Safety of Upadacitinib in Participants with Takayasu Arteritis (TAK) (SELECT-TAK). ClinicalTrials.gov. Available at: https://clinicaltrials.gov/study/NCT04161898. Accessed January 15, 2025.

4.Program to Assess Adverse Events and Change in Disease Activity of Oral Upadacitinib in Adult Participants With Moderate to Severe Systemic Lupus Erythematosus (SELECT-SLE). ClinicalTrials.gov. Available at: https://clinicaltrials.gov/study/NCT05843643. Accessed January 15, 2025.

5.A Study to Assess Change in Disease Activity and Adverse Events of Oral Upadacitinib in Adult and Adolescent Participants With Moderate to Severe Hidradenitis Suppurativa Who Have Failed Anti-TNF Therapy (Step-Up HS). ClinicalTrials.gov. Available at: https://clinicaltrials.gov/study/NCT05889182. Accessed January 15, 2025.

6.A Study To Assess Adverse Events and Effectiveness of Upadacitinib Oral Tablets in Adult and Adolescent Participants With Vitiligo (Viti-Up). ClinicalTrials.gov. Available at: https://clinicaltrials.gov/study/NCT06118411. Accessed January 15, 2025.

7.A Study to Evaluate the Safety and Effectiveness of Upadacitinib Tablets in Adult and Adolescent Participants With Severe Alopecia Areata (Up-AA). ClinicalTrials.gov. Available at: https://clinicaltrials.gov/study/NCT06012240. Accessed January 15, 2025.

 

編集部からのお知らせ

新着情報

あわせて読みたい

「誰もが輝いて働く社会へ」の特集記事を読む