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“石の上にも三年”は過去の話? 働く人の約4割が「在籍3年未満の転職」に肯定的

約1,000人の回答から分析する、勤続年数に対する最新の価値観

2025年9月1日
オープンワーク株式会社

“石の上にも三年”は過去の話? 働く人の約4割が「在籍3年未満の転職」に肯定的

 約1,000人の回答から分析する、勤続年数に対する最新の価値観

 

雇用の流動性が高まり、転職が一般的になりつつあります。2024年には、正社員から正社員への転職が99万人(※1)と12年以降で過去最多となりました。短期間での転職も増加傾向にあり、民間調査によると企業が“早期離職”とみなす転職時期「入社から9.5カ月以内」に対し、転職経験者の4割以上がその期間内で転職を経験している(※2)という結果もあります。

オープンワーク株式会社(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:大澤陽樹)は、働く男女約1,000人を対象に聞いた「転職までに勤めるべき最低期間」をまとめました。年代によって異なる価値観を働き手の声から考えます。

(※1)総務省「労働力調査」2024年

(※2)マイナビ「中途採用実態調査」2024年

 

【サマリ】

・約4割が「3年未満の離職」に肯定的

・「在籍期間」よりも「状況や目的」で判断すべき、との声が目立つ

・「2〜3年」「3〜4年」を選択する理由は“相性の見極め”と“転職のしやすさ”

・50代以降は長期勤務を重視する傾向に

 

※詳細は「働きがい研究所」にてご確認ください。https://hatarakigai.openwork.jp/

 

働く人の約4割が「3年未満の離職」に肯定的

 


「個人」のキャリア情報をオープンにするコミュニティサービスOpenWork キャリアでの「最低何年勤めてから転職するべきだと思いますか?」という質問に対するユーザー1,044 人の回答(8月6日時点)を分析したところ、「何年でも良い」が最多の26.1%、次いで「2〜3年未満」「3〜4年未満」がそれぞれ約25%を占める結果となりました。仕事に必要なスキルや経験を一通り習得し、成果を発揮するのに必要な期間として「3年は働いた方が良い」という声もあるなか、働く人の約4割が「3年未満の離職」に否定的ではないことがうかがえます。「5年以上」と回答した人はわずか4.5%に留まりました。

転職するまで最低限勤める期間として、「何年でも良い」と回答したユーザーのコメントからは、転職のタイミングは現職の在籍期間よりも「状況や目的」で判断すべきで、年数や慣習的な目安に縛られる必要はないとする意見が目立ちました。特に、入社後のミスマッチが深刻な場合や心身の健康への負担が大きいと感じた場合には、すぐにでも環境を変えることを勧める声が見られました。

 

最低限勤めるべき年数に「何年でも良い」と回答したOpenWorkキャリアユーザーのコメント

「あまり拙速に退社を決めるのは逆に勿体無いと思うが、どうしても身体や心がついていかない環境の場合は、即日でも退社して良い。(営業企画)」

 

「直感的に合わないと感じる、さらに出社することで苦痛を感じるのであれば、時期に拘らず早めの判断をしても良いのではないか。(物流)」

 

「提示された労働条件と異なる場合やミスマッチが明らかな場合は入社直後でも辞めた方がいい。(リスク管理)」

 

「自己成長のための努力はすべきですが、良くならない企業文化と格闘して心がすり減るより、自分のキャリアプランに合った会社に転職する方が効率的です。(人事)」

 

 

23年」「34年」を選択する理由は“相性の見極め”と“転職のしやすさ”

全体の約半数が回答した「2〜3年未満」または「3〜4年未満」について、コメントからは、一通りの業務サイクルを経験し、企業文化や職場の雰囲気と自分との相性を見極めるためにおおよそこの期間が必要だと考える人が多いことがうかがえました。さらに、「次の転職で志望先からどう評価されるか」を意識する声も多く、短期離職と見なされにくい目安として2〜3年を挙げるコメントが目立ちました。総じて、2〜4年という期間は「自分に合うかを見極める時間」と「転職時に評価される勤続実績」の双方を得られる、バランスのよいタイミングと捉えられていると考えられます。

一方、企業視点では「育成の手間をかけ、独り立ちし始めた頃に辞められるのが最も痛手」という声も寄せられました。2〜3年という比較的短いスパンで離職した候補者に対して「採用してもまたすぐ辞めてしまうのではないか」と採用担当者が不安を抱くことも考えられます。職場が合わないと感じた場合でも、すぐに転職するのではなく、積極的に業務改善の提案をしたり社内公募制度を活用して社内でのキャリアチェンジに挑戦したりすることも重要です。そのうえで、「状況改善に努めたものの、環境や役割上の制約により実現が難しく、転職を決断した」と面接で説明できれば、前向きな印象を与えることができるのではないでしょうか。

 

最低限勤めるべき年数に「23年未満」「34年未満」と回答したOpenWorkキャリアユーザーのコメント

 

「経験上会社の良いところと悪いところが見えてくるのは2〜3年かかると思うから(法人営業)」

 

「短期離職は経歴に傷が付きかねないため、2、3年はいた方が安心だと思う。面接で短期離職の理由を聞かれることもないですし(システム開発)」

 

「転職活動を通して、勤務期間はかなり大事でした。 3年未満だと中々納得のいく年収でオファーがでず、4年ほど働いた結果、良い条件で転職できました。 なので、最低3年は必要だと思います(調達)」

 

「(3年程度勤務すれば)異動なども自主申告で実現し自分の適正性も解る判断材料にもなることと思いますし、概ね2~3年周期で企業の短期的な事業方針の見直しも行われると思いますので妥当だと思います(一般事務)」

 

 

50代以降の1割は「5年以上」を選択。長期間の勤務を重視する傾向

 

調査結果を回答者の年代別に見ると、20代・30代ではそれぞれ約2割が転職前に勤めるべき最低期間について「1年未満」または「1~2年未満」と回答したのに対し、40代・50代では1割未満にとどまりました。特に50代では、全世代で唯一、1割以上が「最低でも5年以上は勤務すべき」と回答。「勤続年数に対する価値観」は世代間で異なる傾向が浮かび上がります。こうした世代間の違いには、40代以上が就職した時代は終身雇用の前提が根強く、転職が一般的ではなかったことが背景にあると考えられます。また、50代の回答者の多くは、管理職や面接官として組織運営や人材採用に関わっている可能性があり、その立場から長期勤務を重視する傾向があると考えられます。勤続年数に対する価値観は世代間で隔たりがあるからこそ、転職活動においては勤続期間だけでなく、その背景や経験をどのように語るかが一層重要になるのではないでしょうか。

 

 

【調査概要】

調査期間:2025年6月27日~8月6日

調査方法:当社が運営するコミュニティサービス「OpenWorkキャリア」にて実施

有効回答者数:OpenWorkキャリアユーザー1,044人

調査結果URL:https://career.openwork.jp/question/9i9he2djet7kh5

OpenWorkキャリアについて】

「OpenWork キャリア」は「個人」のキャリア情報をオープンし、ユーザー間でキャリアに関する情報交換が行える匿名のコミュニティプラットフォームです。本プラットフォームでは、様々な年代・職種の方のキャリアデータの閲覧や、「給与・年収」「転職・異動」といったカテゴリから自由に質問・コメントを投稿することが可能です。匿名だからこその情報や交流の場の提供を通して、個人の主体的なキャリア選択につながることを目指しています。

OpenWork キャリア:https://career.openwork.jp/

 

【会社概要】

代表者:代表取締役 大澤 陽樹

所在地:東京都渋谷区渋谷2-24-12 渋谷スクランブルスクエア39階

事業内容:転職・就職のためのジョブマーケット・プラットフォーム「OpenWork(オープンワーク)」の開発・運用業務

資本金:1,649百万円

上場市場:東証グロース市場(証券コード5139)

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