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よさこいの精神「前へ前へ」 高知の食と文化の祭典、万博で躍動

「EXPO2025 高知の祭典 WORLD YOSAKOI DAY」のオープニングセレモニー

 

 「EXPO2025 高知の祭典 WORLD YOSAKOI DAY」が8月22・23日、大阪・関西万博会場のイベントステージEXPOアリーナ「Matsuri(マツリ)」で開催された。17チームのよさこい演舞と、見る人も踊る人も楽しい総踊り、さらには高知県内全自治体が各々の特産品を携え、街路市である「日曜市」を再現。よさこいと食文化を通じ、高知の魅力を発信した。

▼よさこい、55年ぶりの万博へ

 オープニングセレモニーに濱田省司知事が登壇し、「1970年の大阪万博でよさこいが披露された。55年を経て、再び大阪・関西万博でよさこいを世界に発信できることをうれしく思う」とあいさつ。およそ2万7000立方メートルの木材が使用されたとされる大屋根リングにも触れた。

 「自然豊かな高知県は森林面積比率84%と日本一。(土佐材は)大阪築城以来の伝統があると県内からげきを飛ばされ、高知の木材を万博会場にどんどん送り出した。(万博協会非公認ではあるが)大屋根リングの木材の4割くらいは高知の木材が貢献しているのではないか」と自負した。

鏡開きをする濱田省司高知県知事(中央)。知事の左は桑名龍吾高知市長

 

▼世界へ広がるよさこい、自由さが後押し

 続いて登壇した桑名龍吾高知市長は、よさこいを紹介。「発祥は高知市。昭和29(1954)年に21チーム750人で始まり、現在では188チーム1万8000人、全国200カ所以上、世界30カ国以上に広がっている」。ステージでは、高知県日本舞踊協会や高知市役所踊り子隊による、現代のよさこいの源流となる演舞が披露され、装飾されたトラックである地方車が先導する個性豊かな演舞も続き、会場は熱気に包まれた。

 よさこいの始まりは、大空襲と南海地震からの復興を願い、高知商工会議所が「徳島の阿波踊りに負けない祭りを」と発案したことにあるという。田んぼで使用していた「すずめおどし」を鳴子に転用し、童歌から「よっちょれよ」「じんじばんば(おじいさんおばあさん)」といった歌詞を取り入れ、日本舞踊家が振り付けをした。この「原点よさこい」は、昭和29年の第1回よさこい祭りでのみ踊られた。

復活させた「原点よさこい」を披露する高知県日本舞踊協会。1回だけ踊られたため「幻のよさこい」ともいわれる

 

 翌年以降は「もっとテンポ良く、前に進む踊りを」との声を受け、「前へ前へ」と進むスタイルである「正調よさこい」に姿を変え、現在へと受け継がれている。桑名市長は、「鳴子を持つこと、楽曲によさこい節の一節を入れること、前を向いて歩くことの3つを守れば、あとは自由」と説明。その柔軟さが、チームごとに異なる楽曲や振り付けを生み、県境を超えて海外にまで広がる礎となった。

発足当時の振り付けと音楽を踏襲する「正調よさこい」を踊る「高知市役所踊り子隊」

 

 

高知大学と高知県立大学を中心とする、未来を担うよさこいチーム「高知学生 旅鯨人」

 

▼300年続く日曜市、高知の味を再現

 一方、会場の街路市エリアには、地域ごとの特色ある食が並んだ。高知県は、昨年の旅行調査(じゃらん観光国内宿泊旅行調査2025)で「地元ならではのおいしい食べ物があった」全国1位を獲得している。

 その高知の食の魅力を支えてきたのは、300年以上の歴史を持つ街路市である「日曜市」だ。高知城追手門から東へおよそ1キロ、300店もの露店が軒を連ね、地元の野菜や果物、鮮魚、総菜まで何でもそろう。会場では、日曜市のにぎわいがそのまま再現され、訪れた人々が高知らしい食を体感する場となった。

EXPOアリーナ「Matsuri(マツリ)」に再現された日曜市

 

 青く美しい清流“仁淀ブルー”で知られる仁淀川流域の日高村はフルーツトマトの産地として知られ、ブースでは「真っ赤なトマトのパスタソース」を紹介。「カツオだしや完熟トマトを使い、パスタに和えるだけで簡単に食べられる」とアピールした。

日高村産のフルーツトマトを使用した「真っ赤なトマトのパスタソース」(日高村)

 山間のれいほくエリアからは、山菜イタドリを使った「山の辣油」が登場。「ご飯にのせたり、そのまま食べてもおいしい」と伝えた。試食では、赤身肉のうまみが絶品の「土佐あかうし」や発酵茶の「碁石茶」が振る舞われた。

野菜をたっぷり用いた、おかずになる「山の辣油」(土佐町)
試食の「土佐あかうし」を振る舞う

 

 東部エリアはかんきつ栽培が盛んで、北川村の「ゆずサイダー」、馬路村の「ごっくん馬路村」、東洋町の「ぽんかんジュース」などが並んだ。県民のお菓子「芋けんぴ」も安芸市から出品。さらに、室戸市からは、清浄度の高い海洋深層水を使ったミネラルウォーターや塩が紹介された。

左から「海洋深層水マリンゴールド」(室戸市)、「ぽんかんジュース」(東洋町)、「ごっくん馬路村」(馬路村)、「芋けんぴ」(安芸市)、「ゆずサイダー」(北川村)ほか
やなせたかしのゆかりの地「ものべがわエリア」のブース

 

 濱田知事は、「高知の全市町村や経済界の方々も参加して、高知の特産品をPRしている。高知の伝統的な文化を、次の世代にしっかりと引き継いでいきたい」と力強く述べた。

 「高知の城下へ来てみいや、じんじもばんばもよう踊る、よう踊る」――よさこい節が響き渡る中、来場者は踊りと食、両方の魅力を存分に味わっていた。

  • 発足当時の振り付けと音楽を踏襲する「正調よさこい」を踊る「高知市役所踊り子隊」

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