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料理を習って、台所に立つ大人になろう 小学生がスイーツ作りに挑戦

どら焼きの生地を丸くする子たち

 

 東京都内などの小学生16人がスイーツ作りに挑戦する「夏休み子ども料理教室」(はばたけラボ主催)が8月20日、クリナップ(東京都荒川区)のショールーム「クリナップ・キッチンタウン・東京」(東京都新宿区)で開かれ、エプロン姿の子どもたちが「フルーツどら焼き」と「牛乳で割るイチゴと甘酒のスムージー」の2品を保護者の手を借りずに作った。小学3年の息子を連れて参加した東京都内の40代母親は「台所に立つことができる大人に育ってほしいと願い参加しました。一人でうまくできたみたいね」と息子の料理初挑戦を喜んでいた。

 料理教室エムズレッスン(東京都新宿区)を主宰する山岡真千子さんが、一見難しそうなスイーツの作り方を分かりやすく教え、スタッフと子どもたちの調理作業をそばで見守った。保護者は子どもたちがいるキッチンから少し離れて、心配そうな表情をしながらも、笑顔で料理する子どもたちの姿に目を細めていた。

講師の山岡真千子さん(右)からスムージーを作るためミキサーの説明を聞く子どもたち

 「焦がしてしまっても大丈夫。まずはリラックスして料理を楽しんでください」。冒頭こう述べた山岡さんは、まったく料理をしたことがない料理初心者の子どもたちにも理解できるよう、手洗い、切る、焼く、混ぜる、生地を寝かす、盛り付ける—など料理の基本作業の注意点を分かりやすく説明した。

 例えば、子どもたちがバナナを包丁で切る際は、包丁を持たない側の手を誤って包丁で切らないように「ネコの手にしてね」と丸めた指先を見せて注意を促した。

 また子どもたちが料理そのものに興味を持てるように、どら焼きの名称の由来(楽器の銅鑼の形に似ているなどの諸説を紹介)や甘酒にはアルコールを含む酒かすで作るもののほかに米こうじなどで作るアルコールを含まないものもあることを説明したり、どら焼きの生地をいったん冷蔵庫で寝かす目的(生地を休ませてグルテンの働きを抑える)やどら焼きを焼く際に熱したフライパンをぬれ布巾の上に置く必要性(フライパンの底の温度を均一化する)など料理の一つ一つの“手間”が理にかなっている点もくわしく述べたりして、多角的な視点から文化や科学などとも関係する“料理の奥深さ”の一端をそれとなく伝えていた。

ボウルの縁を手で押さえてどら焼きの生地材料を混ぜやすくしてあげる子(左)

 

 子どもたちは三つのグル―プに分かれてどら焼きの生地を作り、フライパンの上に直径6センチの大きさの円にそろえた生地を次々と焼いていった。グループ内では、生地を作るためボウルに入れた材料を泡立て器を使って混ぜる子どものために、手の空いた他の子どもがボウルを押さえてあげるなど、自然に仲間内で助け合う行動も身に付けていた。そんな場面を目にするたびに山岡さんは「ありがとう」と言って、仲間を助けた子どもを褒めていた。

生クリームをのせたどら焼きの生地にブルーベリーやバナナ、キウイなどを追加したフルーツどら焼きを皿にきれいに盛り付けた東京都内の小学5年女児は「どら焼きを作るのは初めてです。まあまあ、うまくできたかな。だいたい作り方が分かったから、今度は友だちに作ってあげたいな」と話した。

どら焼きの生地の上にキウイなどをトッピングする子

 皿に並べたフルーツどら焼きを自慢げに母親に見せていた東京都内の小学3年男児は「初めての料理だったけど、とても面白かった。家に帰ったら、おばあちゃんとおじいちゃんに作ってあげたい」と語った。母親は「生クリームが生地からはみ出さないで、うまくできたね」と出来栄えを褒めていた。

 夏休み子ども料理教室は、“未来世代のはばたき”を応援する企業らでつくる「はばたけラボ」(事務局・株式会社共同通信社)が、子どもたちの成長を促す取り組みの一つとして毎年この時期に開催している。


#はばたけラボは、日々のくらしを通じて未来世代のはばたきを応援するプロジェクトです。誰もが幸せな100年未来をともに創りあげるために、食をはじめとした「くらし」を見つめ直す機会や、くらしの中に夢中になれる楽しさ、ワクワク感を実感できる体験を提供します。そのために、パートナー企業であるキッコーマン、クリナップ、クレハ、信州ハム、住友生命保険、全国農業協同組合連合会、日清オイリオグループ、雪印メグミルク、アートネイチャー、ヤンマーホールディングス、ハイセンスジャパン、ミキハウスとともにさまざまな活動を行っています。

  • どら焼きの生地を丸くする子たち

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