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めまいが起きたらどうする?今すぐ試せるセルフケアと注意点

■「めまい」が出たら脳梗塞かも?

2022年頃から毎年夏の気温が高くなっている印象ですが、2025年は一段と暑さが厳しくなっているようです。30℃以上の真夏日日数が、6月は各地で最多記録を更新している報道がされました。7月に入っても気温の高い日が続いています。気温が高い中で長時間過ごしていると「めまい」を生じることがあります。急にふらっと感じる人が多いのではないかと思います。ふらつきを感じたら、
 脳貧血?
 熱中症?
 疲労が溜まり過ぎた?
 寝不足かな?
など、いろいろなことが思い当たるのではないでしょうか。
めまいが起きたら、皆さんは何科を受診しますか??
内科?耳鼻咽喉科?眼科?脳外科?神経内科?
めまいを原因とする疾患はとても多いため迷ってしまうのは当然と言えます。
めまいを発症した時は、安静第一です。眼を閉じて横になっていれば、大抵は楽になります。少し休んで「めまい」が治まるようならさほど心配いりませんが、たびたび繰り返すようなら、専門医の受診が必要です。まずは、脳疾患を疑い大きな病院で検査してもらうことを推奨します。

■消化器が疲労すると「めまい」は起きやすい?

ヒトは重力や自分の位置を眼(視覚)、耳の内耳(前庭覚)関節や筋および皮膚の知覚(体性感覚)の3つの情報から判断しています。これらの間に乖離が生じると「めまい」を感じます(『病気が見えるVol.13 耳鼻咽喉科』p18)。
そのため、眼精疲労や肉体疲労が高じた時に、めまいは起きやすいと言えます。
鍼灸院には、メニエール病と言われる「回転性のめまい」を解消したい人が数多く来院されます。40年以上の臨床経験から勘案すると、「ふらつき」や「回転性めまい」を感じている人は、消化器、特に肝臓や胃の機能が低下している傾向があります。つまり、消化器に疾患を持っているまたは消化器に支障をきたす状態になっている人が、「めまい」を起こしやすいのではないかと考えています。
消化器は、下記のような生活が機能低下を誘発すると思います。

1. 不規則な時間の飲食
2. 食べ過ぎ
3. 飲み過ぎ
4. 22時以降の飲食
5. 寝不足(6時間未満)

30℃以上の気温が続くと、熱中症を回避するため、冷たいものの飲食が増える傾向にあります。胃腸を冷やしすぎることも、消化器の機能低下につながります。「めまい」を起こす確率が高い人は、上記基本生活を見直すことが大切です。
また、体性感覚の異常も、「めまい」を誘発します。気温の寒暖差が大きくなると、体温調節をしている肝臓が疲労しやすくなるためです。
肝臓は、クーラーの中に長時間身を置くと、機能低下を生じやすくなります。クーラーは、28℃の温度設定が望ましいと思います。27℃未満になると体温維持に労力を使いますので、内臓疲労を助長します。日中は活動しているため、筋肉等が熱を作り出していますので、23℃くらいでも体調を崩さないという人は多いかもしれませんが、22℃を下回ると不定愁訴を訴えるようになる印象です。
特に就寝時の温度設定は大切です。就寝前に寝室を、1~2時間28℃くらいに調整してお休みになる人が多いと思います。望ましい生活スタイルと考えます。
就寝後、タイマーを1時間程度にしてエアコン設定している人やドアを開けて遠くの部屋でエアコンを付けているような人も多いようです。この生活スタイルも、大きな支障が出にくいようです。しかしながら、就寝している間中エアコンを付けている人は体温低下を招きます。鼻から低い温度の空気が常時入り込みますので、常に内臓が熱を作り出す(体温を上昇させる)必要性が生じます。肺や内臓が疲労すると、中途覚醒につながります。また、朝目覚めた時すっきりしない、疲労が抜けていない、疲労感があるなどの状態を招き、肝臓の機能低下を助長します。
患者様の話を聞いていると、28℃未満で常時エアコンを使用している人は、何らかの不定愁訴を感じやすいようです。めまいはその一つと言えます。

■眼や耳の使い過ぎがめまいを引き起こす?

眼や耳の使い過ぎもめまいを誘発します。インターネット社会ですので、起きている間中スマホを見ている、音楽をイアーホンで常時聞いている人は多いと思います。
眼や耳は、外界の情報を取り込んでいます。脳内は血圧が高く、多くの血流が流れ込み、情報処理をしています。しかしながら、長時間大量な情報が入り込み、処理が出来なくなると、一時的に脳内で血行不良となる場所・部位が出てきます。その時、立位または座位でいると体勢の維持が困難になり、ふらつきやめまいを感じるようになります。
めまいが起きた時、眼に疲れを感じていたら、まず目を閉じます。両目を指3本で軽く押して深呼吸をゆっくり繰り返すと、次第に治まってきます。可能であれば、横になりましょう。眼に痛みを伴っている場合は、水でタオルを4℃程度に冷やし、目に数分置くことも有効です。
めまいが起きた時、耳に疲れを感じていたら、まず両掌で耳を塞ぎ深呼吸をゆっくり繰り返すと、次第に治まってきます。治まってきたら、人差し指と中指で耳を挟み、下から上へ数度軽くこすり上げて、耳周囲をなでると、血行の改善に役立ちます。
眼や耳の使い過ぎは、精神活動にも支障をきたしやすいため、定期的に休ませる必要があります。1時間活動したら5分から10分休憩することが望ましいと言えます。

■めまいに鍼灸治療は最適です

めまいの原因疾患は、多岐にわたっています。あらゆる疾患が原因になると考えられます(『病気が見えるVol.13 耳鼻咽喉科』p20)。鍼灸院には、良性発作性頭位めまい症やメニエール病の人が多く来院されます。鍼灸治療を行ったことによる作用機序は明らかになっていませんが、有効性が高く、症状が消失する確率は高い病気です。
めまいでお悩みの人は、原因疾患の改善を含めた相談を、お近くの鍼灸院または鍼灸師が勤務している医療提供施設にしていただきたく思います。鍼灸治療や瘀血治療は、身体の外側から内臓機能に働きかけることが可能な「内外科治療」です。薬物治療(内科治療)で効果を得られない人や外科手術(外科治療)をしても症状が消失しない人は、是非鍼灸治療(内外科治療)をお試しいただきたく思います。
体力が低下している人には、ヨガ(YOGA)がお勧めです。ヨガ(YOGA)の運動法と呼吸法を身に付けることによって、めまいの解消や予防に繋がります。清野が呼称する養正(ようせい)治療は、日常の適正な生活です。詳しくお知りになりたい方は、清野鍼灸整骨院ホームページ「くらしと養生」をご参照ください。

<筆者略歴>

清野 充典:鍼灸師  1982年、西洋医学を理解した東洋医学者の育成を目指し世界で初めて設立された鍼灸医学専門教育機関「明治鍼灸短期大学(現明治国際医療大学)」鍼灸学部を卒業。1987年2月2日、東京都調布市で清野鍼灸整骨院を開院。明治国際医療大学客員教授、早稲田大学特別招聘講師等歴任。
 「鍼灸を国民医療」にすべく、東京大学、早稲田大学、順天堂大学等の日本国内を始め、海外の様々な大学や医療機関の人たちと研究を進めている。

 1991年には、東京都府中市で分院の清野鍼灸整骨院府中センターを開設。1985年から清野メディカルヨーガ/清野ヨーガ道場を主宰し、保健活動を行っている。毎週木曜日に「ヨーガ教室」を開催して、多くの人に東洋医学に基づいた健康管理方法を伝えている。

清野 充典:鍼灸師

(清野 充典:鍼灸師)

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