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第6回「NOSTER & Science Microbiome Prize」受賞者決定

世界中の若手マイクロバイオーム研究者を支援する奨励賞

2025/8/28
https://www.noster.inc/jp/

N OSTER株式会社 プレスレリース

配信元:NOSTER株式会社、京都府向日市上植野町南開35-3

Date: 2025/8/28

 

6回「NOSTER & Science Microbiome Prize」受賞者決定

-世界中の若手マイクロバイオーム研究者を支援する奨励賞-

  Noster株式会社(本社:京都府向日市、代表取締役CEO:北尾浩平、以下「NOSTER(ノステル)」)が世界的に権威のある学術誌 Science を発行する米国科学振興協会(AAAS)[*1]に協賛して設立された“NOSTER & Science Microbiome Prize”の受賞者が、Science誌(7/4号)において発表されました。第6回目となる2025年度のグランプリ受賞はDjenet Bousbaine博士、入賞はAyele Denboba博士、Mohammad Arifuzzaman博士となりました。

2020年に創設された「NOSTER & Science Microbiome Prize」は、日本企業が協賛した初めてのScienceの賞です。この賞はMicrobiome(腸内細菌を含む微生物叢[*2])研究の発展に貢献する若手科学者をサポートし、研究の発展を通じて、人びとの健康に寄与することを目的としています。

  Science誌の編集者を含む専門家の審査委員会が応募者のエッセイを慎重に検討した結果、第6回目となる今回はスタンフォード大学のDjenet Bousbaine博士がグランプリに選ばれました。Djenet Bousbaine博士は、病原菌と共生微生物に対する免疫反応の違いに着目し、宿主があらかじめ共生微生物のパトロールをし、特別な免疫システムを構築していることを発見しました。皮膚に多く存在するStaphylococcus epidermidis(表皮ブドウ球菌)を用いた試験により、この菌の表面にある「Aap」というタンパク質が目印となりB細胞による特異的な免疫反応が起こることを突き止めました。また、菌の表面に免疫原を貼り付けたものを皮膚に塗布することで、強い全身免疫および肺などの粘膜免疫が得られることを明らかにしました。この発見は、注射ではなく皮膚の常在菌を使った“貼るワクチン”という新しい技術の可能性を切り開いています。ファイナリストの一人目、Ayele Argaw-Denboba 博士は、腸内細菌叢と生殖細胞に与える影響について研究を進めており、父親の腸内細菌の乱れが、将来生まれる子どもの健康に大きな影響を与えることを発見しました。ファイナリストの二人目、Mohammad Arifuzzaman博士は、食物繊維の摂取による腸内細菌代謝物の変化に着目し、宿主の代謝や免疫にどのような影響を与えるか研究をしており、個別化栄養や新しい治療法の開発に貢献する可能性を見出しました。

 受賞者3名のエッセイはScience本誌に掲載されており、グランプリ受賞者には賞金25,000ドルが授与されます。受賞式は、2025年10月10日に京都で開催される予定です 。

https://www.aaas.org/news/immune-responses-skin-microbiome-could-pave-way-novel-vaccination-responses

 

新たな解析手法の登場や技術進歩により腸内細菌研究が飛躍的に発展し、様々な疾患と腸内細菌の関連を把握できるようになってきました。今後、本分野の研究が更に進むことにより、腸内細菌やその代謝物を活用した新たな治療法の開発が期待されます。NOSTERは今後も本賞を通して、若手科学者を継続して支援し、Microbiome研究の発展によるブレークスルー創薬の実現を目指していきます。

注釈・参考

[*1]米国科学振興協会:https://www.aaas.org/

American Association for the Advancement of Science(AAAS)

世界最大の総合科学協会であり非営利組織です。1848年の創立以来、万人の利益のために科学

の発展に寄与することをミッションとし権威ある学術誌Science及び姉妹誌を発行しています。

[*2] Microbiome、微生物叢ヒトや動物の腸管内等に生息し、共生関係を築いている微生物の集まり。様々な疾患や病態との 関連が明らかになってきており、宿主の健康に大きな影響を与えていると考えられています。

NOSTER & Science Microbiome Prize 2026

>2025年秋頃より募集開始予定、2026年2月頃〆切

 国内外問わず、M.D.、Ph.D.、M.D./Ph.D.を10年以内に

 取得した研究者なら応募いただけます。

https://www.noster.inc/jp/responsibility/prize/

 

会社概要 

名称 : Noster株式会社

代表者氏名 : 代表取締役 CEO 北尾浩平

所在地 : 京都府向日市上植野町南開35-3

事業内容 : 微生物による医薬品・機能性食品の研究開発および販売

WEBサイト : https://www.noster.inc/jp/

 

本件についてのお問い合わせ先
Noster
株式会社 広報担当: 赤塚

TEL075-921-5303 FAX075-924-2702
メールアドレス: n.akatsuka@noster.inc

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