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電通「Z世代就活生 まるわかり調査」“安心重視”の就活事情が明らかに

面接官の印象などにより、約半数の学生が就活中に企業のイメージを悪化させたと回答

2025年4月28日
株式会社 電 通

 株式会社電通(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員:佐野 傑)で、企業の人財採用におけるブランディングを支援するコンサルティングチーム「採用ブランディングエキスパート※1」は、2025・26年に卒業予定の全国の大学生・大学院生計483人を対象に、就職活動に関する意識調査「Z世代就活生 まるわかり調査2025」を実施しました。本調査は、Z世代の就活に関する意識や動向を把握・分析し、企業の採用活動に貢献することを目的に行っており、今回で3回目※2となります。調査で得られた主なファインディングスは次のとおりです。

【主なファインディングス】
①   61.4%の就活生が将来の海外駐在に消極的。
②   内定辞退の理由は「給料や福利厚生に不満」(23.1%)、「勤務地や転勤の可能性に不安」(20.2%)が上位に。勤務地の確約希望(「とてもそう思う」「まあそう思う」)は88.8%、職種・配属先の確約希望(同)は 85.3%となり、待遇や安定性を重視する傾向が強い結果に。
③   就職活動を通じて企業や商品のイメージが「悪くなったことがある」(「ある」「まあある」)と感じた学生は53.9%で、イメージ悪化の最大の要因は「面接官の印象」(53.0%)。
④   インターンシップへの参加動機は、夏(6~9月)は「業界や職種のことを知ることができる」(60.0%)、 秋冬(10~3月)は「内定に直結している」(50.5%)が多く、季節ごとに目的が明確に異なる。
⑤   入社先決定時に影響を与えた存在は「親・家族・親戚」(30.2%)が最多で、この身近な存在が自身の就活 に影響したとの回答は前年比5.4ポイント増の45.9%(「かなり影響した」「まあ影響した」)となり、「オヤカク」は就活の欠かせないプロセスに。

注)本調査における構成比(%)は小数点第2位以下を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。

※1 2024年2月2日発表:電通、企業のZ世代の採用を対象としたコンサルティングチーム「採用ブランディングエキスパート」を発足 https://www.dentsu.co.jp/news/business/2024/0202-010684.html
※2 2022年9月29日発表:電通、「Z世代就活生 まるわかり調査2022」を実施
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2022/0929-010553.html
2024年4月15日発表:電通、「Z世代就活生 まるわかり調査2024」を実施
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2024/0415-010715.html

【各ファインディングスの詳細】
①61.4%の就活生が将来の海外駐在に消極的。
・将来的に海外勤務(駐在)を希望するかについては、「まったくそう思わない」と回答した学生が30.6%と、前年より10.3ポイント増加した。「あまりそう思わない」(30.8%)を含む計61.4%の学生が海外勤務に対して消極的という結果に。【図表1】

【図表1】
 


②内定辞退の理由は「給料や福利厚生に不満」(23.1%)、「勤務地や転勤の可能性に不安」(20.2%)が上位に。勤務地の確約希望(「とてもそう思う」「まあそう思う」)は88.8%、職種・配属先の確約希望(同)は85.3%となり、待遇や安定性を重視する傾向が強い結果に。
・内定を辞退した理由について、「より志望度の高い会社から内定を得た」以外に多く挙げられたのは、「給料や福利厚生に不満」(23.1%)、「勤務地や転勤の可能性に不安」(20.2%)、「希望の職種ではなかった」(14.3%)など。【図表2】
・「入社後の勤務場所・エリアの確約をしてほしい」と回答した学生は88.0%(「とてもそう思う」 (52.0%)「まあそう思う」36.0%)、「入社後の職種・配属先を確約してほしい」は85.3%(「とてもそう思う」(45.5%)「まあそう思う」39.8%)となり、前年に引き続き「配属ガチャ」などの不確実性への懸念が内定辞退に大きく影響している。【図表3】【図表4】

【図表2】


【図表3】


【図表4】

 


 
③就職活動を通じて企業や商品のイメージが「悪くなったことがある」(「ある」「まあある」)と感じた学生は53.9%で、イメージ悪化の最大の要因は「面接官の印象」(53.0%)。
・53.9%の学生が、就活を通じて企業や商品のイメージが「悪くなった」(「ある」26.7%、「まあある」  27.2%)と感じており、半数近い学生が就活中に応募企業への印象が悪化している実態が明らかとなった。  【図表5】
・企業イメージが悪化した要因については、「面接官の印象が良くなかった」(53.0%)が最多で、次いで「説明会がわかりにくい」(24.4%)や「選考結果の発表時期が遅い」(23.0%)などが挙がった。【図表6】

【図表5】


【図表6】


④インターンシップへの参加動機は、夏(6~9月)は「業界や職種のことを知ることができる」 (60.0%)、秋冬(10~3月)は「内定に直結している」(50.5%)が多く、季節ごとに目的が明確に異なる。
・インターンシップの参加動機について、夏(6~9月)では「業界や職種のことを知ることができる」   (60.0%)が最も多く、この時期のインターンは情報収集や業界研究などの目的が多い傾向に。【図表7】
・秋冬(10~3月)のインターンでは「内定に直結している」(50.5%)が最多で、この時期になると学生の間でもインターンが実質的な「選考」であるという認識が強まり、エントリーや面接に直結する場として捉えられている。【図表8】

【図表7】



【図表8】


 

⑤入社先決定時に影響を与えた存在は「親・家族・親戚」(30.2%)が最多で、この身近な存在が自身の就活に影響したとの回答は前年比5.4ポイント増の45.9%(「かなり影響した」「まあ影響した」)となり、「オヤカク」は就活の欠かせないプロセスに。
・入社先を決定する際に影響を与えた存在について、最も多かったのは「親・家族・親戚」の30.2%となり、「ゼミ・研究室の先輩・同期」(20.0%)「大学の先輩・同期」(19.1%)などが続く。前年2位だった「企業のリクルーター」が順位を下げており、より学生本人に近い存在やコミュニティの意見が強く影響している結果に。【図表9】
・「親・家族・親戚」の意見が入社先決定に影響した割合は45.9%(「かなり影響した」11.9%、「まあ影響した」34.0%)と半数近くに上り、前年比5.4ポイント増加した。【図表10】

【図表9】



【図表10】


【調査担当者の解説】
 社会の不確実性が高まる中、Z世代の「安心重視」の就活事情が明らかになりました。「海外勤務」を避ける傾向が高まっており、給与や福利厚生に加え、配属先・勤務地の確約希望も依然として根強いです。採用企業は入社後の働き方やキャリアパスについて丁寧に伝達していくことで、就活生やその親世代に対して安心感を提示することが重要となります。
 また、約半数の学生が就活中に企業イメージの悪化を経験し、特に面接時の印象が大きく影響していることが分かりました。採用活動を通じたすべての学生との接点を、企業ブランド構築の重要な機会ととらえ、特に面接時のコミュニケーションを改善していくことが求められます。
 さらに、インターンシップが実質的な採用の場として認識されている点、親の意向を確認する「オヤカク」が入社の最終意思決定において最重要事項になっている点を踏まえ、自社の採用活動やコミュニケーションを検討していく必要があると考えます。

【「Z世代就活生 まるわかり調査2025」概要】
・目   的:Z世代の就活に関する意識や動向を把握・分析
・対象エリア:日本全国
・対象者条件:2025年または2026年に卒業予定の大学生・大学院生
・有効回答数:483人
・調 査  手法:インターネット調査
・調 査 期 間:2025年2月20日~3月7日
・調 査 機 関:株式会社RECCOO(リクー)

                                            以上

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