日本を元気にする--株式会社うぇるねす、年に一度の社内研修イベントに働くシニアが集結
大阪市のマイドームおおさかに、平均年齢70歳の高齢者が続々と集まっていた。シニアと共にマンション管理代行業を展開する株式会社うぇるねす(新宿区)が開催した社内研修イベント「うぇるねすシップ関西」だ。
9月28日、関西各地で活躍する代務員約500人が一堂に会し、表彰式や発声練習、掃除や挨拶の模範実演などが行われ、会場は終始、活気と笑顔に包まれた。
代務員とは、マンション管理員の休暇や退職に伴い、代わりに業務を行うスタッフのこと。単発から長期まで幅広く現場を担い、地域のマンション運営を支えている。
うぇるねすは、マンション管理業界で深刻化する人材不足の課題に対し、スマートフォンでの業務報告やe-ラーニングによる学習制度を導入するなど、デジタルを活用した効率的な働き方を推進。業界で急成長を遂げている。
下田雅美代表取締役社長は集まった代務員たちを前に、「まずはシャレンジしてレベルアップを図る。100歳になっても仕事ができるように、会社としては全力を挙げて応援したいと思う」と力強く語った。
代務員の青柳正晴さん(78)は「目先の目標は80歳までは一生懸命体を動かして鍛えていこうと考えています」と話した。また、最高齢の前田薫さん(92)は「歳は関係ない。仕事さえきっちりやればいいと思っている。100歳現役、頑張ろうと思っています」と胸を張った。
下田社長は最後に「日本は今、元気がないというが、優秀な高齢者がたくさんいる。仕事をすればいくらでも元気になると思っているし、高齢者があんな元気に頑張っているのだから自分たちも頑張らなきゃと若者に思ってほしい」と熱を込めて語った。
働く高齢者が増加し続け、914万人を突破した日本。“生涯現役”の名前にふさわしい力強いシニアたちが、「日本を元気にする」ために立ち上がっている。