「専門科目の授業にも入り込む」手厚い支援スタイル ― 久留米工業大学の基幹教育センター
課題添削、専門科目フォロー、試験・就活対策まで 幅広く面倒見が良いサポートが好評
久留米工業大学(福岡県久留米市)では、工学分野において基礎科目である数学と物理の基礎学力支援を行う「基幹教育センター」を設けており、そこでは、専門科目の授業にも入り込み巡回するなど手厚いサポートまで行っていることが特長的です。
◆講義中の演習問題の質問対応
これまでは、数学と物理の授業を巡回する支援を行っていましたが、令和6(2024)年度からは、「専門科目の授業にも入り込む」という、独自の新しい取り組みを始めています。
工学部建築・設備工学科の松本教授が担当する授業「構造解析学」では、難しい数学の計算に慣れるための演習問題の時間があります。
そこに基幹教育センターの講師数名が参画し、机間巡回しながら、声掛けをしています。
授業の進行中は質問しづらい学生も、そばに回ってきた同センターの講師陣には質問するケースが多く見られています。
この取り組みをきっかけに、学生の間でも基幹教育センターの認知度が向上しています。
↓専門科目の「構造解析学」の授業中に巡回して学生をサポートする同センターの講師たち
◆ 久留米工業大学の基幹教育センターはこの他にも手厚く面倒見が良いサポートで学生を支援しています
基幹教育センターには4人の非常勤講師が在籍しています。
学生は、対面のほか、学内ポータルサイトやLINEから予約をすることができ、講師の指名も可能など、使い勝手が良い体制も整っています。
専門書籍が充実していて講師による添削や指導も受けられるため、自習やグループ学習で利用する学生も多く、特に試験対策中は賑わいます。
◆「学び直し」からスタートできる安心のサポート体制
①リメディアル(学び直し)教育…1年次対象
数学と物理が苦手な学生が授業の一環としてセンターを利用し、演習問題を解いて添削を受けています。
②通常授業のフォロー…全学年対象
授業で課された課題やレポートをセンターで添削してもらい、教員に提出するという仕組みもあります。 この取り組みは、学生へのフォローに加え、多忙な教員の負担軽減にも繋がり、学生たちによりよい教育を提供する手助けにもなっています。
③専門科目や大学院入試のフォロー…全学年対象
所属学科固有の科目など専門知識が必要な質問や相談については、学業優秀者から選ばれたSA(スチューデントアシスタント)と呼ばれる学生たちが対応しています。
利用する学生にとっても、学科のことを理解している先輩たちには質問しやすいというメリットがあります。
④入学前教育…高校生対象入学者へのアンケート調査の結果、「高校で数学や物理をしっかり学んでいないので勉強についていけるか不安」という声が多かったため、年内に入学が確定した高校生に対して、オンラインスクール(教材に関する質問対応と学習サポート)を行っています。
これら①~④に加えて、冒頭で紹介したように、
⑤専門科目の中に入り込んで学習をサポートする特徴的な取組…全学年対象
もスタートしています。
このように久留米工業大学基幹教育センターでは、学生たちの授業に対する様々な不安を解消するために、根気強くかつ手厚くサポートを行っています。
(センター長・江藤徹二郎教授)
◆「ここに来ればなんとかなる」と思える場所
専用LINEに登録すればすぐに相談ができる体制を整えています。
勉強に対する不安を解消するには、「できるようになった」という成功体験の積み重ねが大切だと思っています。そのためにも、本学では特定の授業はレベル分けをして対応しています。
基幹教育センターの先生は、「高校で習ったからできるよね」といったスタンスではなく、苦手意識のある学生に寄り添い、褒めてくれる先生ばかりなので、「ここに来ればなんとかなる」と思って、ぜひセンターに来てほしいです。
(基幹教育センター学士課程基礎教育部門長 境優一准教授)
◆「分からないことが分からない」時は一緒に考えます
かつて高校の教員をされていた講師が多いので、勉強以外の面でも色々と相談にのってくださいます。
人間関係ができてくると、プライベートの相談をする学生もいます。
「分からないところが分からない」という人も多いと思いますが、私たちが一緒に考えますので、ちょっとでも不安を感じたら気軽にセンターを頼ってください。
(利用した学生の声)
◆センターのおかげで好成績を維持できました
工業高校の出身です。高校では建築の専門科目を中心に学んでいたので、数1・数2はやっていましたが、数A・数Bはほとんど習っていない状態で入学しました。
数学に限らず、国語、英語、物理など高校で踏み込んで教わっていない教科が多かったので、最初は全くわからなくて心配でした。
基幹教育センターのおかげもあって1年生の前期の成績が良かったので、できるだけ維持したくて、最高評価の「秀」(90点以上)を目指して頑張ってきました。
分からないことがあっても、センターに相談すれば、かなり広範囲に対応してもらえます。
▼これまでセンターに相談した内容
・力学や憲法など
・実験レポートの書き方
・内申書の書き方
・進路や就職に関する相談(SPIなども)
(同センターの講師の声)
◆このセンターがあるから入学したと教えてくれた学生もいます
色々な先生方と綿密に連携をとっています。
例えば、「今日は〇〇の授業でこんなプリントをしました。3つ目の問題が苦手そうなので、フォローをお願いします」といった形で具体的な情報があがってくるので、私たち基幹教育センターの講師はそれに合わせてたくさんの問題を作成し、学生たちをサポートしています。
中には、このセンターがあるから入学したという学生もいます。
数学や物理以外の相談であっても、教えられる先生がいないか探したり、丁寧に対応していますので安心して、まずは一度センターに足を運んでみてほしいです。
更に詳しい内容は、特集記事をご覧ください▽
https://www.kurume-it.ac.jp/news/post_20200430.html
基幹教育センターで活躍するスチューデントアシスタントの特集記事はこちら▽
https://www.kurume-it.ac.jp/news/post_20200431.html

























