世界有数の企業が結集し、カーボン・メジャーズ(Carbon Measures)を設立
世界的なカーボン会計の枠組みを推進し、排出削減を促す市場主導型ソリューションを先導するための新たな連合が発足 エイミー・ブラキオ(元アーンスト・アンド・ヤンググローバル副会長兼サステナビリティ部門責任者)が最高経営責任者(CEO)に就任
ニューヨーク–(BUSINESS WIRE)– (ビジネスワイヤ) — さまざまな業界や地域の代表的な主要企業が参加するグローバル連合「カーボン・メジャーズ」が、新たに発足しました。同連合は、より正確なカーボン会計の枠組みを構築し、できる限り低コストで排出量を削減する市場主導型ソリューションを推進することを目指しています。
この連合は、確かな科学的知見と財務会計の原則を活用し、より一層正確で、二重計上を排除し、現行の情報ギャップを解消する台帳型のカーボン会計フレームワークの実現を目指して活動します。この新しい枠組みにより、世界経済全体での排出量の追跡がより正確に行えるようになり、企業は自社製品の差別化を図り、政府はより的確かつ情報に基づいた政策判断を下せるようになります。
カーボン・メジャーズは、イノベーション、競争、そして市場の力を引き出す新たな政策の策定と導入を呼びかけています。世界の炭素排出量は増加を続けており、効果的で効率的かつ実践的な政策が実施されない限り、今後も上昇し続ける見通しです。高度化された排出量会計フレームワークに基づく検証可能なデータに裏付けられた製品レベルの炭素強度基準は、企業が低炭素型の生産に投資することで報われる市場を創出することができます。
カーボン・メジャーズは、カーボン会計フレームワークのさらなる高度化に注力します。さらに、最大限の効果を発揮するため、同連合は、電力、燃料、鉄鋼、コンクリート、化学製品など、多くのサプライチェーンの基盤を成し、世界の排出量全体の大部分を占める主要産業製品に対する炭素強度基準の設計を最優先課題として進めます。
エイミー・ブラキオは、カーボン・メジャーズのCEOに就任しました。彼女はアーンスト・アンド・ヤング(EY)で約30年にわたり勤務し、直近ではグローバル副会長兼サステナビリティ部門責任者を務めた経験があります。EY在籍中、ブラキオは数千社に及ぶクライアントの気候変動およびサステナビリティ対応を支援し、同社の排出量40%削減目標を主導するとともに、サステナビリティ・サービス分野におけるグローバルリーダーとしてのEYの地位確立に貢献しました。EYのビジネス・コンサルティングおよびリスクマネジメント部門のリーダーとしての経験があるブラキオは、リスク管理、規制遵守、そしてサステナビリティに関する深い専門知識を有しています。
「正確なデータは正しい意思決定を導きますが、何十年もの間、排出量の追跡において精密で比較可能なデータは『聖杯』のように手の届かない存在でした。私はこれまで、推定値に過度に依存し、市場の行動を促す手段として自主的な取り組みや善意に頼りすぎてきた仕組みに苦戦する企業を間近で見守ってきました。しかし、今後はそれだけでは到底十分とは言えません」とブラキオは述べています。「カーボン・メジャーズは、市場と競争を活性化し、投資を促進して排出削減のスピードを加速させる仕組みを構築したいと考えています。最終的には、世界が求める持続的な変革を実現することを目標としています。」
この連合の初期加盟企業は、ADNOC(アブダビ国営石油会社)、エア・リキード、バンコ・サンタンデール、BASF、バイエル、CFインダストリーズ、EQTコーポレーション、エクソンモービル、EY、ブラックロック傘下のグローバル・インフラストラクチャー・パートナーズ、ハネウェル、リンデ、三菱重工業、三井物産、株式会社商船三井、ネクステラ・エナジー、ニューコア、ロッテルダム港、そしてヴァーレです。今後、さらなる加盟企業が発表される予定です。
カーボン・メジャーズ加盟企業の最高経営責任者たちは、連合とその目的に対する支持を表明しました。
「協調的な取り組みを次の段階へ真に引き上げるには、正確なカーボン会計に基づく製品レベルの炭素強度基準を統一し、低炭素ソリューションを正当に評価するとともに、市場の力を最大限に活用する必要があります。企業、学術界、専門家、市民社会、そして政策立案者との協働こそが、カーボン・メジャーズの取り組みの本質です。協働することで、私たちは排出量を着実に削減し、社会の高まるニーズに応えていくことができます」と、エア・リキード・グループのCEOであるフランソワ・ジャコウ氏は述べています。
「排出源での正確かつ透明性の高い炭素排出量の算定は、実効性のある気候変動対策の基盤です。このイニシアチブは、バリューチェーンのあらゆる段階で炭素強度を包括的に算定できる、信頼性が高く世界的に比較可能な手法を構築し、製品基準の策定を可能にすると同時に、移行を加速させることを目的としています。私たちは、この重要な課題に対しする市場主導型の解決策を共に創り上げることで、排出削減の継続的な取り組みを基盤に、実効性があり拡張可能なインパクトを実現するための土台を築いています。また、地域や業界の枠を超えたこの協働を歓迎するとともに、効果的なカーボン測定に向けた統一的な道筋を共に形づくるため、他の企業にも参加を呼びかけます」と、バンコ・サンタンデールのエグゼクティブ・チェアであるアナ・ボティン氏は述べています。
「測定できなければ、管理することもできません。世界の排出量を削減するための第一歩は、その発生源を正確に把握することです。しかし現状では、それを実現するための正確な仕組みが存在していません。標準化された炭素排出量の会計手法は、競争を促進し、各企業の強みを活かしながら、市場の力を動員して、増大するエネルギー需要に対応しつつ排出量を削減するという課題に取り組むための枠組みにおいて不可欠な基盤となります」と、エクソンモービルの会長兼CEOであるダレン・ウッズ氏は述べています。
「ニューコアは、カーボン・メジャーズというグローバル連合の創設メンバーであることを誇りに思います。私たちは、自社のカーボンフットプリントを測定・管理するうえでの透明性と説明責任の確保に取り組んでいます。産業間での比較可能性を確保し、信頼性のある排出削減の進展を推進し、産業界の取り組みをより広範な気候目標と整合させる政策を支えるためには、一貫したカーボン会計フレームワークの確立が不可欠です」と、ニューコア・コーポレーションの会長兼社長兼CEOであるレオン・トパリアン氏は述べています。
カーボン・メジャーズの詳細については、carbonmeasures.org をご覧ください。
カーボン・メジャーズについて
カーボン・メジャーズは、正確で検証可能かつタイムリーな企業および製品レベルのデータを提供する台帳型カーボン会計フレームワークの高度化に取り組む、世界有数の企業によるグローバル連合です。さらに、カーボン・メジャーズは、イノベーション、競争、そして市場主導型の排出削減ソリューションを後押しする新たな政策の策定と導入を呼びかけています。
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Source: Carbon Measures