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お酒が強いからといって健康リスクが低いわけではない!? 飲酒習慣と飲酒後のケアに関する調査

 

 お酒の強い弱いは体質によるが、お酒に強いことは健康につながるのだろうか? そういった疑問がある中で、自然食研(大分県豊後高田市)はこのほど、週1回以上飲酒する20〜60代の男女545人、内科医522人を対象に、「お酒に強い人・弱い人の飲酒習慣と飲酒後のケア」に関するインターネット調査を実施した。調査期間は10月3日~10月6日。

 「お酒に強いから、自分は大丈夫」と思っている人がいるかもしれない。お酒に強い人は顔が赤くなりにくい、たくさん飲める、など‟問題なさそう”に見えるが、その一方で、気づかないうちに肝臓への負担などが蓄積している可能性もある。

 最初に、自身のアルコール耐性について聞くと、「自分はお酒に強いと思うか」という問いに、約6割が「とてもそう思う」(13.9%)「ややそう思う」(48.1%)と回答。また、「お酒を飲んだとき、出やすい体の反応」については、「顔が赤くなる」(30.5%)との回答が最も多く、以下「強い眠気」(17.8%)「頭がボーッとする」(9.0%)が続いた。これらの反応は、アルコール代謝の過程で生じるアセトアルデヒドの影響によるものと考えられるが、体が「負担を感じている」サインとして捉える必要があるかもしれない

 一方、飲み過ぎでなりやすい二日酔いの頻度を聞くと「2カ月に1回以下」(35.8%)が回答で目立つが、最も多かったのは「全くならない」(42.1%)。もともと適量を心掛けるなど節制しているのか、本当に「うわばみ」のように強いのか定かではないものの、症状が出ないからといって体に負担がないとは限らない。見えない肝機能低下や疲労の蓄積にも注意が必要だ。「お酒が強い人ほど、お酒を飲んでも健康への影響は少ないと思うか」との問いに、ほぼ半数の人が「あまりそう思わない」(49.9%)と答え、「全くそう思わない」(22.2%)も2割強に達するなど、「お酒が強い=健康的」とは思っていないようである。

 一方、内科医に「お酒の強い・弱い(アルコール耐性)を決定づける大きな要素」について聞くと「遺伝的要素(ALDH2、ADH1Bなどアルコール代謝酵素の多型)」(68.6%)が最も多く、「年齢(肝機能・代謝能力の加齢変化)」(40.8%)「性別(体内水分量やホルモンの違い)」(40.2%)が続いた。

 さらに「お酒に強い人」にはどのような健康上の落とし穴があるかを聞くと、「認知症リスクの上昇(アルコール性認知症など)」(42.2%)と回答した内科医が最も多い。以下「免疫力低下による感染症リスクの増加」(37.2%)「うつ病や不安障害などのメンタル不調」(36.4%)が続いた。飲めるからといってお酒をたくさん飲むことで認知症のリスクは高まる可能性があることは、頭に置いておいた方がよいようだ。

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