湘南・藤沢の魅力を“掛け合わせて”地域密着型クラフトビールを開発 理化学機器製造販売企業が異分野で本格的に始動

理化学機器製造販売のバイオクロマト(神奈川県藤沢市)が、クラフトビール製造・販売事業に参入し、8月中旬に直営レストランを併設したクラフトビール醸造所を藤沢市にオープンする。
同醸造所では、地元・藤沢初のクラフトビールとして開発された「藤沢ビール」(商標登録済み)を中核に、地元農家や飲食店との連携、廃棄物の再利用による循環型経済の実現、そして同社の理化学機器の技術を生かした高品質ビール開発を行っていく。
「掛ける(×)」をコンセプトとした「地域共創型ビール」。地元産ハッカを使用したクラフトビールを提供するほか、地元総菜店のパティと地元パン店のパンを使用した「藤沢ハンバーガー」など、個店同士がコラボレーションしたオリジナルメニューも展開していく。
もう一つの特徴が、地域内でのアップサイクル。「藤沢ビール」の製造時に発生する廃棄麦芽を堆肥化し、地元農園に使ってもらい、そこで育てられた農作物をレストランで使用するなど、地域内での資源循環を促進していく。
創業以来、製薬会社や研究機関向けに濃縮装置・香り分析装置などを開発している同社。今回のクラフトビール開発にも、香り分析技術を活用。味と香りの両面から品質を追求している。今後の計画として、初年度となる2025年は約4000リットル(半年間)を製造予定。2年目以降は、年間2万リットル、5年後には年間3万6000リットルへと増産を目指す。将来的には藤沢市内でのビール専用工場の建設も視野に入れているという。