女性発の働き方改革で男性も変わる、企業も変わる

小島 明子著/井熊 均監修●150ページ●産労総合研究所出版部経営書院(税別1700円)

 

働き方改革が難しい現状

 

 本書では、女性と中高年男性の働き方について、日本総合研究所が独自に行った調査結果と、女性のインタビュー事例などを盛り込み、中高年男性の働き方や組織に変化を生むための“女性発”の働き方改革の提言を行っています。

 日本総合研究所が実施した中高年男性を対象とした調査では、家族に対する経済的責任や妻の意向などから、今の職場で雇用機会がある限りは転職をしたくない、と考える男性が約6割に上ることが明らかになりました。

 会社の組織では、管理職の中高年男性を中心に、長時間労働を変えない、休暇を取得しない、など働き方の課題を抱える企業が少なくありません。

 しかし、中高年男性が長い間慣れ親しんだ働き方を変えるのは口で言うほど容易ではありません。それは男性だけの組織では働き方改革が進み難いことを示唆しています。

 

生産性が高い働き方の創出

 

 日本総合研究所が実施した女性を対象とした調査では、女性の労働価値観の特徴の一つとして、出世・昇進などの外的報酬への欲求よりも、能力やスキルを生かしたいという内的報酬への欲求が強く、それは結婚や出産などのライフイベントを経ても大きく変化しないことが明らかになりました。

 子育てなどによる働く時間の制約を踏まえた上で、職場環境を整え、機会を提供すれば、女性がより生産性の高い働き方を創出できる可能性があるということです。

 

女性ならではの経験に着目

 

 実際に、本書では、3人の子育てと仕事を両立する女性、17年間の専業主婦を経て再就職して管理職に転身した女性、40代後半で大手企業を退職して転職と同時に副業を始めた女性、会社員を辞めて今までのキャリアとは異なる職業(イラストレーター)に転身した女性など、11人の女性(40代から50代)にインタビューを行った内容を紹介しています。

 家事の負担の重さや不十分な職場環境など、苦労の多い中でも、仕事と生活の付加価値を上げようと自分なりの取り組み方を考える女性たちの姿が浮かび上がります。

 「働き方改革」という言葉が広がり、企業レベルでも個人単位でも関心が高まっているにもかかわらず、働き方改革はまだまだ道半ばという企業が多いのが実状です。

 ここで女性ならではの働き方やその経験に着目すれば、中高年男性や組織にも変化が生まれ、働き方改革への道筋が見えてくるのではないでしょうか。

 本書が、働き方に悩む方々が、年齢や性別、経験にとらわれずに、働き方の選択肢を広げる一つの契機となれば幸いです。

(日本総合研究所 創発戦略センター、ESG リサーチセンター小島明子)

 


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