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インフルエンザ対策にヨーグルトが有効なのはなぜ? 体の免疫と腸の深い関係

インフルエンザのイメージカット

 子どもや高齢者がかかると重症化したり時には命にかかわる事態を招いたりすることもあるインフルエンザ。今年は流行が早めに始まっているようだ。みんなどんなインフルエンザ対策を取っているのだろうか?

順天堂大学医学部免疫学特任教授 奥村康教授
順天堂大学医学部免疫学特任教授 奥村康教授

 株式会社共同通信社が20~60代の男女500人ずつ、計1000人を対象に行ったインフルエンザに対する意識調査では、インフルエンザ対策として予防接種を毎年している人は3割に満たないことが分かった。具体的には、インフルエンザの予防接種を「1年に1回、毎年必ずしている」と答えたのは27.1%、「2、3年に1回している」の11.3%と合わせても、予防をワクチンに頼る人は4割弱にとどまった。逆に、「過去にしたことはあるが、ここ5年はしていない」(21.1%)と「まったくしない」(40.5%)を合わせ、予防接種をしていない人が6割を占めた。ワクチン以外の予防法で最も割合が高かったのは「マスクを使う」で60.1%、「うがい薬を使う」(37.4%)、「室内で適度な湿度が保持できるよう加湿器などを使う」(33.3%)、「予防に良いと言われる食品を取る」(20.2%)と続いた。

 調査結果からは、予防接種だけに頼らず、生活の中でできること、食事などでインフルエンザへの対策が取られていることが浮かび上がった。では実際に、これらの対策の効果はどうなのだろうか。順天堂大学医学部の奥村康(おくむら・こう)免疫学特任教授に、インフルエンザに対する免疫を高める秘訣をうかがった。

――そもそも、どうして冬になり気温が下がり空気が乾燥すると、風邪やインフルエンザが流行するのですか?

奥村 鼻やのどの粘膜には絨毛というひだがあってウイルスなどの侵入を防いでいるのですが、気温の低下や空気の乾燥は絨毛の運動を弱めてしまうからです。部屋の湿度を保つことも対策として効果があります。

 ――共同通信の調査では、インフルエンザの予防接種をしない人が6割という結果が出ていますが、予防接種の有効性についてお聞かせください。

奥村 インフルエンザの予防接種は、インフルエンザへの抵抗力を高め、発症を防ぎ、発症しても軽く済む効果があることが分かっています。特に効果が顕著なのは子どもです。子どもはインフルエンザから脳症を発症して命を落とすケースもあるので、予防接種で発症や重症化を防ぐことが大切です。お年寄りは肺炎を併発することが多く、予防接種をしておくことで肺炎を抑えることができる場合もあります。

 ワクチンはそのシーズンに流行するインフルエンザの型を予測して作られます。大きく分けてA型とB型に2種類ずつで4つの型がありますが、予想がはずれると打ったワクチンは効きません。また、予防接種を打っても抗体ができやすい人とできにくい人がいます。ですから予防接種だけに頼るのではなく、自分自身の体の免疫を高めておくことが大事になってきます。

――漠然と「免疫」という言葉を使ってしまうこともあるのですが、体内の免疫システムとはどのような仕組みなのでしょうか。

 奥村 免疫には、大きく分けて「獲得免疫」と「自然免疫」の2つのシステムがあります。「獲得免疫」とは、1度ウイルス感染して抗体を獲得すると、次回から特異的にウイルスに対して攻撃できるというシステムで、これを利用したのがワクチンです。1度インフルエンザにかかるとしばらくはかからないのも、抗体ができているからです。

もう1つは最前線で体を守っている「自然免疫」。この本体は「ナチュラルキラー細胞(NK細胞)」で、ウイルスや、私たちの体の中で毎日数千個作られているがん細胞をやっつけています。NK細胞が活発な状態を保てていれば、1年のほとんどの期間を発熱という形でウイルスと闘うことなく、体は守られているのです。

 ――NK細胞を活性化させる方法を教えてください。

奥村 NK細胞の活性度は、ちょっとしたことで上がったり下がったりします。その変動の要因として、「年齢」、「生活リズム」、「ストレス」などがあります。やはり中高年になるとNK細胞の活性度は下がってきます。不規則な生活リズムも活性度が下がる要因です。ストレスには、「悲しいストレス」と「攻撃的なストレス」があり、ストレスに対して「なにくそ!」と立ち向かうような場合は意外と大丈夫なのですが、悲しみに打ちひしがれているような場合には一気にNK細胞の元気がなくなります。気の持ちようとして鈍感になることも大事ですね。

 一番手っ取り早くNK細胞を活性化させるには、ゲラゲラ笑うことです。愚痴など何でも話せる親しい存在がいるかどうかも重要です。しかし悲しみに打ちひしがれている人にゲラゲラ笑えと言っても無理。そこでもう1つのアプローチが、乳酸菌でNK細胞を活性化させる方法です。

 腸管の周りにたくさんあるNK細胞は、乳酸菌が働くと活発になることが研究で分かっています。それらのNK細胞が体中をめぐるとウイルス感染しにくくなります。また、腸管の周りには獲得免疫のリンパ球も入っていて、それらの目をも覚まし、獲得免疫も活性化することが期待できます。納豆も乳酸菌を多く含みますが、効率面では、1個・1本あたりに200~400億個の乳酸菌が入っているヨーグルトや乳酸菌飲料が摂取しやすいですね。

 激しい運動は、動いている最中はNK細胞が活発化していますが、運動をやめると一気に下がるというリバウンドに陥ります。激しい運動で練習を積み重ねなければならないオリンピック選手なども風邪をひきやすい状態にさらされていますが、私たちの研究では、スポーツの国際大会でも、乳酸菌を摂っていた選手はよい体調を保てていました。

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免疫機能を活性化させる食べ物はいろいろあるが、もっとも食べやすくて効果的なのがヨーグルトといえるだろう。

 共同通信の調査結果でも、インフルエンザ対策として意識して取っている食品は「ヨーグルト」(51.6%)、「納豆」(25.3%)、「しょうが」(24.6%)が上位に(複数回答)。今後食べたい商品を数社のヨーグルト商品から複数回答で選んでもらったところ、「明治プロビオヨーグルトR-1」(34.2%)、「明治ブルガリアヨーグルト」(33.7%)、「明治プロビオヨーグルト LG21」(18.4%)が上位だった。

 奥村教授は「体の中を乳酸菌だらけにすると腸がスムーズに動き、腸管から心に安らぎをもたらすセロトニンというホルモンが出て、機嫌がよくなります。機嫌がよいとさらにNK細胞が元気になるという相乗効果が生まれます」と話す。人の理想の便は、乳酸菌だらけの甘酸っぱいにおいのする「赤ちゃんの便」だそう。大人になると悪玉菌が増え、便も臭くなってしまう。早速、1日1個のヨーグルトや1本の乳酸菌飲料の習慣で、赤ちゃんタイプの便、そして免疫アップを目指したくなった。


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