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早稲田大学

ウォーキング中にガムを咀嚼することでエネルギー消費量が増える可能性を確認

2018/05/24

早稲田大学

「噛む」+「歩く」で健康増進 ウォーキング中にガムを咀嚼することでエネルギー消費量が増える可能性を確認

早稲田大学スポーツ科学学術院 宮下 政司 准教授と株式会社ロッテ(代表取締役社長:牛膓栄一)の共同研究グループは、「歩行時にガムを咀嚼することでウォーキングの効果(※1)が高まり、エネルギー消費量も高める可能性があること」を確認しました。
本研究では、日本において最も広く行われている運動である “歩行”(※2)に着目し、21歳から69歳までの男女を対象に、ガム咀嚼あるいは無咀嚼での歩行が生理機能、身体機能に与える効果について調査を行いました。 その結果、ウォーキングをしながらガムを咀嚼することで、通常のウォーキング時に比べると生理機能・身体機能を向上させ、さらにエネルギー消費量も増加する可能性を確認しました。

※1 「ウォーキングの効果」とはウォーキングによって身体機能及び生理機能が受ける影響
※2 体力・スポーツに関する世論調査、2013年文部科学省

【認められた効果・考察】
①ガム咀嚼条件において、対象者全体、男女別でも歩行中の心拍数が無咀嚼条件より健全な範囲で増加していました(図1)。
②男性、特に中高年者において、無咀嚼条件と比較した結果、ガム咀嚼条件で歩行距離および歩行速度を増加させ、それにより歩行中のエネルギー消費量(※)が高まることが示唆されました(図2)。
(※):エネルギー消費量 … 歩行速度と被験者の体重から、エネルギー消費量を算出する方法により算出した(American College of Sports Medicine, 2011)

歩行中のガムの咀嚼により、対象者全体で健全な範囲での心拍の増加が認められました。これまでの研究において、安静時にガム咀嚼を行うことで、交感神経活動を増大させ、心拍数およびエネルギー消費量を増大させることが報告されています。本研究では、男性、特に中高年者において、歩行速度の増加により、エネルギー消費量が増加することが直接的に示唆されました。これらの結果から、ガム咀嚼は運動の主目的の一つである、「健康・体力つくり」の為の歩行の効果を高める可能性が推察されました。今後は、呼気ガス測定等によるエネルギー消費量のより詳細な検討等を行っていく予定です。

この研究成果は、理学療法科学学会誌「Journal of Physical Therapy Science」に1月25日付で受理され、4月号(4月20日発行)に掲載(※)されました。

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宮下 政司 准教授のコメント

心拍リズムと運動リズムは同期するCardiac-locomotor synchronization(CLS)という現象があります。CLSは身体に対して、活動筋への最大血流量の増加、心臓後負荷の軽減、静脈還流の増加に伴う1回拍出量の増加が考えられます。ガム咀嚼によって、心拍数が増大し、CLSが生じたことによって、歩行距離、歩行速度、歩数の身体機能が増大した可能性が考えられます。また、CLSは若年者よりも高齢者で起こりやすいことが明らかになっており、本研究でも、若年男女、中高年女性と比べて、中高年男性は、心拍数の差が最も大きくでました。今後の高齢社会において、 ますます高齢者の健康への自助努力が必要とされる中、手軽にできるウォーキング中の咀嚼運動が注目されることを期待しています。

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【研究概要】

■対象 : 21歳から69歳までの健常な男女46名 ■期間:2017年5月14日~6月3日

■内訳 : 対象者46名にガム咀嚼および無咀嚼での歩行を両方行ってもらった。

■内容 :ガム咀嚼および無咀嚼の条件で自己のペースで15分間歩行してもらい、その際の心拍数、歩行距離、歩行速度、歩幅、エネルギー消費量を計測・算出および疲労度のアンケートを行った。無咀嚼時には、ガムと同成分の粉末(ガムベースのみ除去)を歩行前に摂取してもらった。

掲載誌:Journal of Physical Therapy Science. 2018;30(4)625-629.
論文著者:Yuka Hamada, Takuma Yanaoka, Kyoko Kashiwabara, Kuran Kurata, Ryo Yamamoto, Susumu Kanno, Tomonori Ando, Masashi Miyashita 論文名:The effects of gum chewing while walking on physical and physiological functions
DOI:https://doi.org/10.1589/jpts.30.625

認められた効果・考察
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