シーズン開幕が待ち遠しい! 野球映画ベストナイン

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、プロ野球の開幕も延期となっている。そこで今回は、野球映画の“ベストナイン”を紹介し、シーズン開幕までのせめてもの慰めとしたい。

 なお、野球を扱った映画には、この他にも多種多様なものがある。あなたも監督になった気分で作品や“打順”を入れ替えながら、楽しんでみてはいかがだろうか。

 

1番「42~世界を変えた男~」(2013)

 黒人初のメジャーリーガーとなり、ブルックリン・ドジャースのトップバッターとして活躍したジャッキー・ロビンソン(チャドウィック・ボーズマン)の先駆者故の苦悩と栄光を、ドジャースのオーナーのブランチ・リッキー(ハリソン・フォード)との関係を中心に描く。名選手の伝記物では、他にもルー・ゲーリッグの「打撃王」(42)、ベーブ・ルースの「夢を生きた男/ザ・ベーブ」(92)、「タイ・カップ」(94)などがある。

 

2番「2番目のキス」(2005)

 主人公の高校教師(ジミー・ファロン)は熱狂的なボストン・レッドソックスのファン。彼にとっては恋人(ドリュー・バリモア)の存在も“2番目”にすぎないが…、というロマンチックコメディー。監督はファレリー兄弟。“カープ女子”ならぬ“レッドソックス男子”の実態が描かれていて面白い。

 

3番「フィールド・オブ・ドリームス」(1989)

 謎の声に導かれたアイオワの農夫レイ(ケビン・コスナー)が畑を壊して野球場を造ると往年の名選手“シューレス”・ジョー・ジャクソン(レイ・リオッタ)が現れて…。トウモロコシ畑、ベースボール、家族の絆、そして奇跡。古き良きアメリカ映画の善の部分を現代によみがえらせ、そこに野球が持つスピリチュアル的な要素を融合させたファンタジー映画の傑作。

 

4番「ナチュラル」(1984)

 35歳の遅れてきたルーキー、 ロイ・ハブス(ロバート・レッドフォード)がニューヨーク・ナイツに入団し、弱小チームを優勝へと導く。ハブスのモデルは八百長事件で球界を追われた“シューレス”・ジョー・ジャクソンだといわれる。バーナード・マラマッドの原作「奇跡のルーキー」とは違うハッピーエンドが心地よい。アメリカの神話の一つとしての野球の魅力が全編にあふれ、レッドフォードの打撃フォームの美しさに思わず目を奪われる。

 

5番「メジャーリーグ」(1989)

 自分が肩入れする弱小チームが強豪チームと優勝を懸けた一戦に臨んだら…。そんなファンの夢をかなえてくれる。弱かったクリーブランド・インディアンスが映画の効用もあって強豪チームに変身した。変化球が打てない強打者、球は滅法速いがノーコンのリリーフ投手、といった個性的な選手が大活躍。チーム愛の極致を描いたものとしては、主人公が悪魔に魂を売って若返り、ライバル球団に入団するというミュージカル「くたばれ!ヤンキース」(58)もある。

 

6番「人生の特等席」(2012)

 メジャーリーグ、アトランタ・ブレーブスのスカウトとして、数々の名選手を発掘してきたガス(クリント・イーストウッド)。だが、コンピューターによるデータ分析が主流となった今、球団は彼を引退させようとするが…。バットがボールを打つ音、ボールがグローブに収まる音など、“野球の音”が効果的に使われ、最後は、コンピューターではなくガスの目と耳がものを言うところが痛快。

 

7番「マネーボール」(2011)

 オークランド・アスレチックスのGMが、統計学的な見地から野球を分析した

“スモール・ベースボール”を提唱し、球団を再建する様子を描く。ブラッド・ピットが実在のGMビリー・ビーン役を好演。球団経営から見た野球という視点が新鮮だ。ブラピに加えて、ビーンの片腕役のジョナ・ヒル、アート・ハウ監督役のフィリップ・シーモア・ホフマンも好演を見せた。

 

8番「プリティ・リーグ」(1992)

 女性監督のペニー・マーシャルが、1943年に創設され54年まで存在した、今は幻の全米女子プロ野球リーグを描いた珠玉の名作。ピーチーズに所属するジーナ・デイビス、ロリ・ペティ、マドンナらが見事なプレーを披露する。監督役でトム・ハンクスも出演している。

 

9番「ラブ・オブ・ザ・ゲーム」(1999)

 引退試合で完全試合を達成するデトロイト・タイガースの名投手の心理を中心に描く。投手は何を考えながら投げているのかがよく分かる一編。主演のケビン・コスナーは「さよならゲーム」(88)ではマイナーリーグの捕手を演じた“二刀流の名選手”だ。

 

リリーフ「ワン・カップ・オブ・コーヒー」(1991)

 ベテラン投手ロイ・ディーンの夢を新人の黒人投手が引き継ぐ様子を描く。1950年代末のマイナーリーグのうらぶれた雰囲気が出色で、野球しか生きる術を知らない男の悲哀がにじみ出る佳作。ちなみに“ワン・カップ・オブ・コーヒー”とは、コーヒー一杯を飲む間(あっという間)しかメジャーリーグにいられなかった選手を表すスラング。マイナーリーグの厳しい現実があればこそメジャーリーグの輝きがあると実感させられる。

 

監督「ミスター・ベースボール」(1992)

 二ューヨーク・ヤンキースから中日ドラゴンズにトレードされた強打者ジャック・エリオット(トム・セレック)の姿を通して日米のカルチャーギャップが浮き彫りになるコメディー。監督役は高倉健。セレックも健さんも野球経験はほとんどなかったというが、名選手と監督らしく見せてしまうところが映画のマジック。2人の間で苦労する通訳(塩屋俊)がこの映画の主人公という見方もできる。

(映画ライター 田中 雄二)

 

(KyodoWeekly5月25日号から転載)

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