「風のたより~地域経済」ケチはエコより強し!

筆者愛用の豆炭あんか

 ここ数年、冬になると豆炭あんかと火鉢を使っています。

 豆炭あんかは、火のついた豆炭を入れた15センチ四方の箱型の暖房器具です。持ち運びができ、膝に乗せたり、手を置いたりして身体を直接温めることができます。しかも、豆炭1個で約24時間も熱が持続し、費用は15円程度と「あんかだけに安価」といいたくなるほど燃費の良い優れ物です。昔の暖房器具を使い始めた理由は「環境に優しい暮らし」でしたから、火鉢の木炭は地元産と決めています。

 燃費が良くて、火がある生活は心も温まって最高なのですが、残念ながらそう簡単にはいきません。

 まず着火が最初の難関です。庭で炭おこしを使いますが、煙が近所迷惑にならないかと気を使います。着火後も時に、立ち消え、におい、一酸化炭素による頭痛などの試練があります。使用後は灰の始末が必要です。これら手間がおっくうで、火鉢は休日だけ、豆炭は3日に1回程度しか使っていないのが現状です。

 さて、豆炭あんかを教えてくださったのは節約好きの親戚のおばです。風呂はまき、ついでに豆炭を着火し、燃え残りの消炭を使って七輪で煮物と火を無駄なく毎日フル活用しています。寒い日は石油ストーブも使いますが、まきは無料、豆炭も安価で、光熱費はかなりの節約になっているとのことです。

 人生100年時代といわれ、老後の資金はますます重要視されてきています。おばは75歳を超え、元気でも年金頼みの独り暮らしは心細いそうです。畑で野菜や果樹を育て、残飯から堆肥をつくり、生活はなるべく手作りし、モノを大切に使い続ける。運動をして健康を心掛け、人とのご縁で物々交換などをして上手に楽しく節約生活を送っています。

 環境のことを取り立てて考えている風ではありませんが、お金を使わない生活は、自然と地球に優しい暮らしになっているようです。

 生活の基準が、環境なのか、お金なのか、出発点が違っても、どうも行き着く先は同じようです。むしろ、環境を掲げて中途半端なことをしている私より、おばの方が徹底的で環境への配慮になっています。

 環境にいいか、悪いかの判断は難しいので、むしろ簡単に数値化できる「お金の節約=環境配慮」という図式と割り切るほうが、努力のしがいがありそうです。

 1970年代生まれの私も、残り50年の老後の資金の必要性が視野に入ってきたところで、ケチケチすることが多くなりました。「豆炭1個5円のもあるのよ」なんておばに勧められると、俄然(がぜん)やる気になります。

 このままケチケチ節約生活を突き進めば、環境に優しい生活になるし、お金も貯まるなんて素敵です。今まで以上に頑張らねばとファイトが沸き上がってきました。

 ケチはエコより強し!

(NPO法人大杉谷自然学校 校長 大西 かおり)

 

(KyodoWeekly2月24日号から転載)

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