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東京圏の住宅資産は30年で最大約40兆円減 東京都市大教授が長期試算を発表

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 東京五輪前は、五輪後の首都圏不動産の価格下落への懸念が、経済誌などで取り上げられていたが、いまはそんな「五輪バブル」の行方を占う余裕すらない。「新型コロナショック」が首都圏はじめ日本経済を襲っている。

 新型コロナウイルスによる死者数が世界で現在最も多いのはイタリア(4月6日現在)。そのイタリアに疫病ペスト(黒死病)が上陸したのは1347年。ヨーロッパの人口の約3分の1が死亡した、という。

 世界史に関する数多くのベストセラー本で知られる立命館アジア太平洋大の出口治明学長の著書(『哲学と宗教全史』)によると、猛威を振るうペストは、はかない人生ゆえに「神にすがる生き方」(メメント・モリ、死を想え)と、もうひとつ、神様も助けてくれないのだから「今この瞬間を楽しむ生き方」(カルペ・ディエム、1日の花を摘め)-の2つの“死生観”を、当時の生き残ったヨーロッパの人々に抱かせたという。そして後者の神の手を離れる“カルペ・ディエム”の生き方が、その後のあの輝かしい人間中心の“ルネサンス”文明を生み出す「大きな引き金」になったと論じている。

 長い時間軸で考えてこそ、ある時代のある出来事の意味がよく分かることがある。今回の新型コロナショックが、ペストのような大きな影響を人類にもたらすのか。もたらすとしたら具体的にどのような変化か――。あらゆる意味でのグローバル化の見直しの動きを予測する識者もいるが、新型コロナウイル感染拡大中の今、本当のところは誰にも分からない。

都市大無題

 日本の人口減少も長い時間軸で考えたほうが良い問題の1つかもしれない。日本の人口は現在およそ1億3千万人。推計では、2065年には8,800万人まで減少するという。

 東京都市大の宇都正哲都市生活学部教授の研究は、人口減少の影響で東京圏の住宅資産価値が、2015-45年の30年間で最大約40兆円下落する可能性を指摘する。自治体や国が公表する住宅地面積と平均地価など1984年以来のデータに基づき、30年間の資産変化を分析して試算した。

 東京都心のターミナル駅(東京、新宿、渋谷など)からのアクセス時間が1時間以上かかる地域では、今後30年間で、最大3割以上下落するという。

 宇都教授の研究は、人口減少による住宅資産デフレの問題は、地方だけでなく、東京圏の問題でもあることを浮き彫りにした。高齢世帯の家計資産に占める不動産比率は約6割であり、住宅は老後生活の貴重な資産と指摘。住宅資産の下落は、高齢世帯の生活不安を引き起こす可能性があると警鐘を鳴らす。

 首都圏での新型コロナウイルスの感染拡大の懸念は、多くの感染症の専門家が早くから指摘していたが、政府の対応は「マスク2枚」の“アベノマスク”に代表されるように、後手後手に回ってしまった。人口減少問題でも、長いスパンで物事を考える多くの専門家が有益な研究を発表している。在宅勤務が広がるこの時期、将来を見据えた専門家の指摘に静かに耳を傾けたい。

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