英語の成績提供システムや記述式問題の取り扱いなど、方針が二転三転して混乱を招いた「大学入学共通テスト」。1月末に発表された方針についても、「付け焼き刃」「考慮不足」といった指摘が出てきている。振り回される当の受験生は一番の被害者だ。高校2年生の母親たちにアンケート調査したところ、6割以上が「また方針変更があるのではないか」と不安を抱えていることが分かった。 情報サイト「塾・予備校比較ナビ」(ジェイディーネット・横浜市)が実施した「大学入学共通テスト」に関するアンケート調査によると、共通テストについての情報収集元は、「学校」が68.1%と最も多く、次いで「インターネット」(50.4%)、「塾や予備校」(35.0%)。もっとも、子どもが通う学校から共通テストに関する情報を得られる機会があるかという質問に対して、「十分にある」という回答はわずか14.6%にとどまった。
不安を抱える人にその具体的な内容(複数回答)を聞くと、最も多かったのは「どのような内容になるのか分からない」(74.0%)という回答。「どのような対策をしたらよいのか分からない」(68.0%)、「過去問などの参考情報がない」(63.3%)、「また方針変更があるのではないか」(62.1%)と、先行きが見えない不安が浮き彫りに。2021年に実施される「大学入学共通テスト」は、“初めての試み”。対策を立てるためにも、正しい情報を混乱なく発信してほしいものだ。