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「プリン体」のとり過ぎは冬も注意が必要だった!  医師に聞く尿酸値上昇のリスクと対策

pl-2013161056651 さぁ新しい年がやってきた! 新年会はおいしい食べ物とお酒でパーッといこうかな~。なんて考えているあなた、プリン体のとり過ぎには注意してますか? 暮れの忘年会・お正月に引き続き、飲酒や外食が増えがちなこの時期は、「高尿酸血症」に気をつける必要があるという。その理由は、食品に含まれる「プリン体」の摂取量が多くなりがちなためだ。プリン体・・・って悪者なの? なぜプリン体をとり過ぎると体によくないの? 対策は? リウマチや、高尿酸血症が誘発する痛風の専門医で、両国東口クリニック理事長の大山博司医師にうかがった。

 

 食品にも人間の細胞にも、全ての細胞に存在する「プリン体」

 

――そもそも「プリン体」とは何なのですか?

東京・両国東口クリニック理事長の大山博司医師
東京・両国東口クリニック理事長の大山博司医師

 大山 細胞の中の核が持つ遺伝子を作っているのがプリン体です。細胞のエネルギー源ですし、体を動かしたり、アルコール、糖などを代謝する時にもプリン体が使われます。人間の体の中にもともと存在し、食べ物をとることでも体内に取り込んでいる、いわば生命の根幹となるものなのです。

 ――過剰摂取の状態になるとなぜよくないのですか?

 大山 プリン体が代謝されると最終的に尿酸が作られます。尿酸の排泄機能が正常に働いている場合は問題ないのですが、そうでないと尿酸値が上がってしまいます。尿酸の排泄機能の良し悪しは、体質以外の要因もあります。尿の酸性が強かったり、お酒をたくさん飲んだりすると、尿酸の排泄が悪くなり、色々な病気につながります。

 女性も気をつけたい「高尿酸血症」のリスクとは?

 

――高尿酸血症とはどのような状態ですか?

 大山 血液中の尿酸の濃度(血清尿酸値)が7.0mg/dlを超えた状態を「高尿酸血症」と定義しています。女性は女性ホルモンの働きで尿酸の排泄が男性よりもよく、男性より血清尿酸値が1~2 mg/dl程度低いのが一般的です。痛風も95%ぐらいが男性の病気です。しかし、女性の場合は尿酸値が6.0mg/dlを超えるぐらいから慢性の腎臓病や心臓の病気のリスクが高くなるので注意が必要です。

――高尿酸血症が、さまざまな病気を引き起こすのですね。

 大山 尿酸が関節の中に結晶化してたまり炎症を起こした状態が「痛風」で、激しい痛みを伴います。足の親指の付け根が5~6割で一番多いですが、他の指、足の甲や足首の周り、ひざ、手の指や手首、ひじにも出ます。足首に何度か痛みが出ても、捻挫だと思ってしまうような方も結構いますね。尿酸がたまって引き起こされる病気には、腎結石、尿管結石もあります。

また、尿酸値が高いこと自体が血管への悪影響を及ぼし、慢性の腎臓病や高血圧、心筋梗塞、不整脈、脳卒中などの発症・死亡リスクが高まることも分かってきています。

 

 尿酸が上がりやすい季節、環境がある

 

――尿酸はどういう環境で上がりやすいのですか?

 大山 「脱水」が大きな原因になるので、一般的には夏が上がりやすいですね。尿が減れば尿酸排泄機能も低下します。ビールをたくさん飲むことでも尿酸は上がります。お酒を飲んだりプリン体の多い料理を食べる機会が増えたりする、忘・新年会シーズンや、歓送迎会が多い4~5月なども要注意です。

 

魚介類、うまみたっぷりの鍋のだしも要注意!?尿酸値を上げやすい食品は?

 

――プリン体はどんな食品に多いのですか?

 大山 プリン体は、細胞がたくさん詰まっている部分に多いので、細胞がたくさんある肉類や魚類は多いですね。カツオやマグロのようにたくさん泳ぐ筋肉の発達した魚は、肉よりも多いです。エビ、カキなども含め、魚介類は多めですね。肉、魚とも内臓は非常に多く含みます。

 意外かもしれませんが、魚卵はそれほどプリン体が多くはありません。卵は、小さな卵も大きな卵も細胞は1つです。プリン体は細胞1つに1つ含まれますので、イクラ、タラコなど小さな卵になれば、卵として取る量は増えますが、一般的な細胞の大きさと比べれば卵は目で見える範囲の大きさですから、それほどプリン体が多い食材ではないのです。

――調理法は影響しますか?また、植物性食品はどうですか?

 大山 プリン体は水溶性のため、食材自体のプリン体は、煮ると“だし”の方に移動します。ただ、煮汁で雑炊を作って全部食べると、にじみ出たプリン体も全部食べ尽くすことになってしまいます。野菜類では、アスパラガス、ブロッコリーなど、キノコ類や豆類も割と多めですが、植物のプリン体は吸収率がそれほど高くないので、あまり気にしなくて大丈夫です。

プリン体を多く含む食品。
プリン体を多く含む食品。

 

 尿酸値を上げないためのアプローチとは?

 

――尿酸値を上げにくい食品、下げる食品というのはありますか?

 大山 牛乳、ヨーグルト、チーズなど乳製品全般は、プリン体が非常に少ない食品です。乳製品の中のカゼインという乳タンパクは、代謝されるとアラニンという尿酸の排泄を促すアミノ酸になります。ビタミンCも尿酸の排泄を促します。しかし、果物の果糖は分解される際にプリン体を使って尿酸を作ってしまうので、1日にりんご1個、みかん1~2個というように、適度に食べましょう。生のジュースによる果糖の取り過ぎには気をつけてください。

――乳酸菌にも尿酸値を上がりにくくするものがあると注目されているようですね。

 大山 PA-3乳酸菌は腸管内でプリン体を栄養源として摂取すると考えられ、尿酸値が上がりにくいことが確かめられています。もともとヨーグルトも痛風の人によい食品ですし、乳酸菌でプリン体に働きかけられれば、尿酸を下げることにつながるといえます。乳製品や卵は、プリン体に関していえば気にせず食べていいのですが、コレステロールを気にする方は食べ過ぎには気をつけ、乳製品は低脂肪のものに切り替えるのもいいでしょう。

 また、極端な糖質制限は脂肪酸を燃焼させ、尿酸の排泄をじゃまするケトン体という物質が発生します。夕食だけご飯を抜くというような範囲なら問題ありません。

 

 食事プラスαの生活面改善で尿酸値対策を

 

――生活面ではどんなことに気をつければよいですか?

 大山 体脂肪が多いと膵臓で作られるインスリン(血糖値を下げる働きをするホルモン)の効きが悪くなり、インスリンがどんどん分泌されて高濃度になる「高インスリン血症」という状態になります。インスリンは尿酸の排泄をじゃまするので、減量が大切です。きつい運動は尿酸値も上げてしまうので、軽いウォーキング、ジョギング、スイミングなどの有酸素運動を取り入れつつ、適度な食事制限で減量を目指すのがよいですね。

 尿酸値は20代から上昇し、痛風は30代に発症のピークを迎えます。尿酸値や痛風の症状はある程度薬でコントロールできるので、痛みが抑えられて数値が落ち着いてくると、薬をやめたり生活が元に戻ってしまう人も多いのです。それは根本的に治ったという状態ではありません。尿酸値で高めの値が出てしまったらて早めに食生活や生活習慣を改善し、その先の病気を予防していきたいですね。

 

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 お話をうかがって一番に感じたのは、何事も「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」ということ。尿酸値の上昇という、体内がアンバランスになった状態に、「良いといわれている食品」「良いといわれている運動など」を必死に頑張って食べたり実践したりしても、時に逆効果になってしまう。有効な食品、良い生活習慣を意識しつつ、バランスよく取り入れていくことが、重症化させないためにできることなのかもしれない。時にはパーッと食べて飲んでストレスも発散しつつ、「バランス」を意識して過ごしていきたいものだ。

 


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