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「赤ちゃん連れも周囲の乗客も快適に」、江崎グリコとジェイエア「スマイルフライトプロジェクト」開始

「約7割が旅行をためらう」。子育て世代の飛行機旅行に関する意識調査(2024年7月、インターネット調査)の結果だ。江崎グリコとジェイエアは10月23日、大阪国際空港(伊丹空港)で、「誰もが安心して自由に移動できる社会」を目指し、機内の赤ちゃん連れに液体ミルクを配布するプロジェクトを発表した。

赤ちゃん連れが飛行機旅行をためらう要因としては「赤ちゃんが泣き続けたらどうすることもできない(81.7%)」が最も多く、「機内での授乳やおむつ替え(54.9%)」や「他の乗客の視線(42.3%)」も上位。また、「他の乗客へ迷惑をかけてしまうのがつらい(52.6%)」「他の乗客から迷惑だと思われているのではないかと心配(48%)」といった不安も高いことがわかった。一方で、赤ちゃんの近くに座った乗客の9割が、赤ちゃん連れに対して「応援」の姿勢を示していることも判明。そこで、赤ちゃん連れもその周りの乗客も「誰もがバリアを感じることなく安心して旅行を楽しめるユニバーサルツーリズムの実現」を目指したのがこのプロジェクトの趣旨だ。

ジェイエアの客室乗務員はこれまでも、赤ちゃん連れに寄り添うサービスを提供してきた。おもちゃの提供やミルク作りの手伝いなどだ。赤ちゃんはおむつや授乳以外にも耳が詰まるなどの不快感から泣くことが多く、今回シートベルト着用サイン点灯中の支援を検討する中で、液体ミルクの配布が浮上したという。プロジェクトでは、赤ちゃん連れのお客様に乳児用液体ミルク「アイクレオ 赤ちゃんミルク」を配布し、素早い授乳を可能にする。「アイクレオ」は常温でそのまま授乳でき、これまで災害備蓄などに活用されてきたが、機内配布は今回が初めてだ。

行動経済学者の竹林正樹氏は「泣いているけれど何もできないという状況と、液体ミルクをあげたのでもう少しで泣き止みそうな状況では周りの受け止め方が異なる」と説明。ジェイエアの客室企画室企画グループ長金澤ゆかり氏も「誰でもすぐに授乳できることで保護者の心配を少しは軽減できるのではないか」と期待を寄せた。

液体ミルクの配布はジェイエア運行の全便が対象。江崎グリコのCo育てプロジェクトリーダー木下直也氏は、「赤ちゃん連れの旅行に不安を抱えている方が多くいる。今回の取り組み通じて、周囲が応援していること、そして赤ちゃん連れ自身が気にしていることを知っていただき、少しでも赤ちゃんとの旅行が気持ちよく安心してできるように」と語った。

「スマイルフライトプロジェクト」は12月15日まで実施。

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