オリパラの熱い思いを未来へ 成田市、アイルランドと再び協定締結

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 東京2020オリンピック・パラリンピックでホストタウンとして、多くの国に事前キャンプ地として利用された千葉県成田市。パラリンピックではアイルランドに施設を提供して準備をサポート、金4個を含む7個のメダル獲得に貢献した。成田市では、今後もアイルランドとの交流を深めるため新たなレガシー(遺産)協定を同国パラリンピック委員会と結び、その締結式が11月20日、日本とアイルランドをオンラインでつないで行われた。

協定を締結した小泉一成市長(左)とアイルランドパラリンピック委員会のミリアム・マローン氏。
協定を締結した小泉一成市長(左)とアイルランドパラリンピック委員会のミリアム・マローン氏。

オリパラ平等は初めての経験

 成田市は、パラリンピックのホストタウンとなることを共生社会実現のために学び、行動する絶好の機会ととらえ、さまざまな事業に取り組んできた。こうした事業の数々を確認し、次へつなげるためのセレモニーが締結式だった。

式では、交流の象徴として和太鼓奏者、林田ひろゆきさんとアイルランドの著名音楽家に作曲を依頼した交流のテーマ曲「PARA Beats!」を、林田さんと、8月18日のアイルランドチームの壮行会で同曲を披露した市立公津の杜中学校吹奏楽部が共演した。また、パラリンピックでメダルを獲得したアイルランドの選手からのビデオメッセージも披露された。中でも女子100メートル平泳ぎ(SB8)金メダリストのエレン・キーン選手は「4回目のパラリンピック出場だが、東京はオリンピックとパラリンピックのマーク(市松模様)が並列に置かれていた。パラリンピックが平等に扱われているのを見るのは初めてだった」と感激の面持ちで話していた。
子どもたちに考えさせる

 成田市の取り組みの一つに、国際パラリンピック委員会公認の教材「I’mPOSSIBLE」を使い、子どもたちに障がい者との共生を考えさせるプログラムがある。今回は市立向台小学校の6年生を対象に実施された。3回に分けて「パラスポーツの体験(ゴールボール)」「パラリンピックとは何か」「パラリンピアンが学校に来るとしたら」というテーマで学んでいく。これらを通して、障がい者が移動したり生活したりする上で、どんな障がいがあるのか具体的に考えていく。

 そして子どもたちが、学びを通じて感じたことを「成田市から全国にバリアフリーを広めよう」「外国人向けの相談窓口を増やし、コミュニケーションツールを導入しよう」「障がい者の気持ちに寄り添い普通に接する」と3つの提言にまとめ発表した。感受性の豊かな子どもたちに自ら考えてもらい、未来につなげていく。シンポジウムに参加した河合純一・日本パラリンピック委員会委員長(東京大会選手団長)も「パラリンピックを知ることではなく、その先にある共生社会を子どもたちに理解してもらうことが大事」と、成田市の取り組みに感謝する。
 関川義雄教育長も、年間を通して「I’mPOSSIBLE」を学習できる体制に持っていけたらと言及した。

シンポジウムに出席した(左から)室伏由佳氏、河合純一氏、関根賢次副市長。
シンポジウムに出席した(左から)室伏由佳氏、河合純一氏、関根賢次副市長。

8月にパラウイーク開催

 大会前の熱い思いを、大会後は自然に持つために、成田市は今後もいくつかの事業を継続する。22年夏に開催予定の世界パラ陸上選手権(神戸市)の前に、アイルランドチームの事前合宿を受け入れる、今夏、本番を前に成田市民によるアイルランド壮行会を開いた8月18日を記念日として、22年以降も何かイベントを計画する、などが検討されている。

 日本パラリンピック委員会も、東京大会開会式が行われた8月24日を「記念日とする案がでている」(河合委員長)そうで、こうした話の流れから、成田市の関根賢次・副市長が「18日から24日まで、パラウイークとして何かできないか検討したい」と提案した。大会終了で一区切り付いた気持ちになりがちな中、次々に案が浮上してくる。河合委員長は、理想の共生社会実現に向けては①知る②行動する③誰でもできる―の3つの段階があると指摘、今の成田市は2番目の行動の段階という。「世界には総人口の15パーセントに当たる12億人の障がい者がいる。意識することなく、普通に彼らと生きていくことを目指したい」と、成田市にエールを送った。

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