【この人に聞く!】人と人をつなげるPEACE WINE 映画の次はワイン事業を始めるユナイテッドピープルの関根健次さん(2)

ユナイテッドピープルの代表・関根健次さん。
ユナイテッドピープルの代表・関根健次さん。

 海洋プラスチックゴミや難民問題など、社会性が強い映画を扱う『ユナイテッドピープル』(福岡県糸島市)。“映画で世界は変えられる”が信念の代表・関根健次(せきね・けんじ)さんが新たに目指すのは、平和の架け橋としてのワインだ。Part1では、なぜ関根さんが映画事業を始めたのかについて紹介したが、映画同様、ワイン事業においても関根さんの原点は中東のパレスチナ自治区ガザ地区にある。

 関根さんが最初にガザ地区を訪れたのは大学時代。卒業旅行でイスラエルのワイナリー巡りをしていたところ、ガザ地区で働く一人の日本人女性に声をかけられた。恐る恐る行ってみると人々はとてもフレンドリーで、“危険な場所”というイメージとは違った。しかし、そこで出会った少年の言葉に関根さんは衝撃を受ける。子どもたちに将来の夢を聞いたところ、少年から返ってきた答えは「爆弾の開発者」。少年は、できる限り多くのユダヤ人を殺したいと考えていた。そのきっかけとなったのは少年の叔母の死。彼が4歳の時、イスラエル兵士によって彼の目の前で銃殺されていた。子どもが、子どもらしい夢を思い描けない世界を変えたい、という関根さんの目標は、この時の経験がもとになっている。

 少しでも世の中を変えたいと最初に手がけた募金サイトの運営、そして現在の映画事業の次に関根さんが始めるのは、ワイン事業『ユナイテッドピープルワイン』。もともとワイナリーを持つことは関根さんの夢だったが、起業後は一旦その夢を諦めていた。転機となったのはある時、関根さんがワイン好きであることを知る人からプレゼントされた一本のワイン。そのワインは、南アフリカ共和国のアパルトヘイト政策終焉(しゅうえん)を象徴するような一本だった。白人の農園主が土地や醸造所を提供して、南アで初めて黒人が作ったのがワイン「NEW BEGINNINGS」だ。このストーリーを聞いた時、関根さんのワインの夢に再び火が灯った。映画で人々の心を動かすことができるのと同じように、「人々の分断を縮めたり、友情関係を築いたり、対立を解消したりすることにワインが使える」と。

新事業ユナイテッドピープルワインの第1号ワイン「9月21日の地上で」。2種類のセットで販売されている。
新事業ユナイテッドピープルワインの第1号ワイン「9月21日の地上で」。2種類のセットで販売されている。

 新事業ユナイテッドピープルワインで扱うのは、“平和”を中心に社会課題をコンセプトにしたワインやワイナリー。その第一弾として、「国際平和デー」(通称ピースデー)である9月21日(火)に発売されるのが赤ワイン「9月21日の地上で」(税込み14,520円)。ワインの名前も平和にちなんだものだが、生産国であるサンマリノ共和国は世界最古の共和国であるにもかかわらず、「一度も戦争をしたことがない」国だという。また、ラベルには道路地図に似た絵が使われているが、通り名のように書かれている単語は世界各国の「乾杯」という言葉だ。

PEACE DAY WEEKのオープニングイベントに登場した関根さん。(2021年9月15日)
PEACE DAY WEEKのオープニングイベントに登場した関根さん。(2021年9月15日)

 「9月21日の地上で」はセット販売となり、Aセットはドキュメンタリー映画『ザ・デー・アフター・ピース』のDVDと、関根さんの著著『ユナイテッドピープル』付き。Bセットには、『ザ・デー・アフター・ピース』のDVDと本『ROAD TO WORLD PEACE』(高橋歩著)が付いている。販売数は計21セット限定。

 当面は、すでにある平和をコンセプトにしたワインなどの販売を行うが、ゆくゆくは自分のワイナリーを持つことが現在の関根さんの夢。その足がかりを探しに、11月にはレバノンに行く予定だ。「いずれは映画とワインのペアリングをやりたい。レバノン映画を見た後にはこのレバノンワインを。フランス映画とフランスワインなど。人と人がつながるきっかけとしてのワインを届けたい。」平和を模索し続ける関根さんの活動はこれからも続く。

「子どもたちが希望を持てる未来を」が関根さんの信念。家庭では、幼いころから多様な世界を体験してほしいと、数年前に家族4人で世界一周旅行へ。その途中の南米コスタリカ共和国には一年間滞在した。(地元の学校で授業を受ける関根さんの息子。)関根さんは「(対立の原因にもなるが)違いは価値。食も国も多様性があるからおもしろい」と話す。その価値を尊重しあえることが平和につながる。
「子どもたちが希望を持てる未来を」が関根さんの信念。家庭では、幼いころから多様な世界を体験してほしいと、数年前に家族4人で世界一周旅行へ。その途中の南米コスタリカ共和国には一年間滞在した。(地元の学校で授業を受ける関根さんの息子。)関根さんは「(対立の原因にもなるが)違いは価値。食も国も多様性があるからおもしろい」と話す。その価値を尊重しあえることが平和につながる。
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