【この人に聞く!】“女性の心と体を知るバロメーターに” 「陽と人」の代表取締役・小林味愛さん(1)

「陽と人」の代表取締役・小林味愛さん。
「陽と人」の代表取締役・小林味愛さん。

 「フェムテック(Femtech)」という言葉を聞いたことがあるだろうか? 「Female(女性)」と「Technology(技術)」を掛け合わせた造語で、生理・妊娠・更年期など女性特有の健康問題を解決するために、テクノロジーを用いた商品・サービスのことを指す。日本では比較的新しい分野だが、欧米では女性の社会進出や「#MeToo運動」などが後押しとなって市場が拡大している、注目されている分野の一つだ。今回は、日本ではタブー視されがちな女性のデリケートゾーン専用の商品を、未利用資源を活用して開発した「陽と人(ひとびと)」(福島県国見町)の代表取締役・小林味愛(みあい)さんにお話を伺った。

 小林さんは一児の女の子の母でもある。
小林さんは一児の女の子の母でもある。

 小林さんの経歴はユニークといえるだろう。慶応義塾大学法学部を卒業した小林さんは、政治に関わる仕事がしたいと、衆議院調査局に入局する。いわゆる国家公務員で、最初に担当した仕事はODA(政府開発援助)や条約などに関係する調査。2年後には経済産業省に出向して、法案準備室で「産業競争力強化法」の法制作りに携わった。長時間労働であることを除けば仕事は充実していたが、現場から乖離(かいり)している現状に不満を感じ、大手のシンクタンクへ転職する。ここでは、コンサルタントとして観光業・地域振興などに関わるが、会社からは効率や利益を求められ、純粋に“人の役に立ちたい”という思いと担当している業務とのギャップに苦しんだ。小林さんいわく「人生で一番ストレスを感じていた」時期だったという。

 そこで、企業のように大人数を相手にする内容ではないかもしれないが、一人でも多くの人のためになるような仕事がしたいと、2017年8月に「陽と人」を立ち上げる。驚くことに、この段階では具体的な事業計画はなかったという(!)。しかし、「何とかなると思った。そして、何よりも伊達郡国見町の文化・人・歴史にひかれた。地域課題を解決するためのビジネスが成立すると直感した」と不安はなかったという。その後、2020年1月にはデリケートゾーン専用のケア商品ブランド「明日わたしは柿の木にのぼる」を設立するが、ここでも働いたのが「これだ!」という小林さんの閃き(ひらめき)。現在はラインアップが5種類に増え、評判も上々のようだ。(詳細についてpart2でお伝えする。)

「明日わたしは柿の木にのぼる」の商品ラインアップ。
「明日わたしは柿の木にのぼる」の商品ラインアップ。

 「陽と人」の最初の事業は、規格外の果物の有効活用。一般的に市場に流通している果物の規格基準は厳しく、農家では収穫した果物の1~4割が廃棄されているという。そこで、食べられはするが少し規格に満たない果物の販路を開拓。旬八(しゅんぱち)青果店の各店舗のほか、自社ヤフーサイト・久世福商店のECサイトで販売しているが、オンライン商品はすぐに売り切れるほどの人気ぶりだ。「日本で果物は高級食材。高すぎて買いにくいのが果物離れの一因になっている。規格外は値段が少し下がるので、果物が身近な食材になればうれしい」と小林さんは話す。

 地域資源・未利用資源の活用は「陽と人」の事業の大きな柱。
地域資源・未利用資源の活用は「陽と人」の事業の大きな柱。

Part2に続く

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