新型コロナウイルス感染拡大により出されていた緊急事態宣言が39県で解除され、来月から多くの地域で学校が再開される見通しだ。長かった休校中の自宅学習を有意義に過ごした人、親子でストレスを抱えた人など状況はそれぞれだろう。そこで、これまでの休校期間中の自宅学習を振り返り、オーヴォ編集部は「子どもの休校中、自宅学習で良かったことや感じた課題は?」という調査をしてみた。
調査は、J:COMの投票機能を使って5月11日~18日に実施し、男女355人から回答を得た(コア層35~49歳)。回答のトップは「親の負担が大きい」で、29%だった。子どもが小学生ぐらいの家庭だと、親が在宅勤務の場合、家事と仕事を両立しつつ、教師代わりとなり学習の面倒を見なければいけない。通常勤務の場合でも、学習の準備や帰宅してからの学習指導で大変だったという人は多いのだろう。そろそろ仕事と家事、そして子どもの学習の全面サポートの三つ巴に、限界を感じている保護者は多いのかもしれない…。
以下、「ゲームや動画に夢中」(21%)、「自発的に勉強しない」(13%)、「運動面が不安」(10%)、「料理など家事全般を学ぶ機会に」(7%)、「学校の課題が多くて大変」(6%)、「勉強で親子の時間が取れた」(6%)、「無理に勉強をさせてしまった」(4%)、「通信教育で十分」(2%)、「苦手部分が克服できた」(1%)という結果となった。
今回の調査では休校中の自宅学習について、「親の負担が大きい」、「ゲームや動画に夢中」、「自発的に勉強しない」など、計半数以上の人がネガティブな印象や課題を感じていた。一方、「料理など家事全般を学ぶ機会になった」、「勉強で親子の時間が取れた」、「苦手部分が克服できた」など、自宅学習を有意義に活用できたという人は少数にとどまった。
自宅学習の課題や問題点は学年や家庭によってさまざまだ。特に「ゲームや動画視聴」などの誘惑が多い自宅環境では、学校と同様に机に向かわせることの難しさを改めて感じた家庭も多いだろう。また普段は家にいることが少なかったお父さんは、在宅勤務により子どもとの勉強を通して、子どもとの距離を縮めたなどの良い面もそれなりにあったかもしれない。来月からの学校再開はコロナ第2波の到来の不安もあるが、コロナが終息した暁には、子どもの成長を振り返りつつ、この時のことを笑って話せる貴重な経験となっていることを祈りたい。