大人も子どもも、感度を上げて好奇心の幅を広げよう! おうちでできるフィールドワークのコツ、サントリー社内の学びの場「TERAKOYA」で伝授

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 企業の“部活動”は、職種の異なる職員同士が交流できたり、自分の興味分野や得意分野の知識・技量を高められたりすることで、仕事とは別の自らの成長の場となりうる。それが仕事面でプラスになることも多いだろう。しかし、人が集まることができないこの“コロナ禍”の中で、その活動も、子どもたちの学校の部活動と同様、停滞しているかもしれない。そのような中、サントリーグループの職員たちが「学ぶ」「教え合う」「つながる」をコンセプトにつながる社内プラットフォーム「TERAKOYA(寺子屋)」が、安定した活動を続けている。

 「TERAKOYA」は、職員たちが「学びたいこと」や「情報共有したいこと」をサイト内で共有。職員が講師になったり、外部講師を呼んだりして、講座やイベントを企画・開催できる仕組みで、2017年にスタートした。「TERAKOYA」のネーミングには、江戸時代の“寺子屋”の特徴が重ねられている。義務教育ではなく自分の意思で学ぶ場、移りゆく時代の中で生きていく上で必要なことを学ぶ場であった“寺子屋”は、現代という変化の速い時代にも大切であり、学ぶことを楽しもうという雰囲気を醸成したいという思いから名付けられた。

 OVO編集部員が、4/24にオンラインで開催された専門家による講座「親子で好奇心をひらく散歩フィールドワークのススメ方」に参加したので、紹介したい。

 講師は市川力さん(一般社団法人みつかる+わかる代表理事、探研移動小学校主宰、慶応義塾大学SFC研究所上席所員)。長年、小学生を対象に、先行き不透明な時代をたくましく、しなやかに生きるための探究力を育む教育を研究・実践してきた。

 市川さんが挙げるフィールドワークのポイントは「何となく感じる」「とりあえずやってみる」「ひたすら追う」の3つ。「何かを見つけよう」「何かを学ぼうと」と張り切る必要さえない。あてもなく歩く中で、何となく気になったものやことに目を向けてみる…。そこからはさまざまな展開があり得るという。市川さんは、自分たちの「感度=Feel℃」が上がるフィールドワークを「Feel℃ Walk」と名付けている。

 全国に緊急事態宣言で出ている中では、遠出したり、ゆっくり探索したりすることもできないし…という声もあるかもしれない。しかし、そここそが、一番発想の転換をしたい部分。フィールドワークは家の周りでも、近所の短い散歩中でも、家の中でもできる。「かれる木とかれない木があるのはなんで?」「あおいとどうしてつめたそうにみえるの?」「どうしてはやいものでも、とおいとおそくみえるの?」「あかちゃんはどうしてなくんだろう?」「どうしておはなをみるといやされるの?」「おんがくきくとどうしてからだがおどっちゃうの?」「ほいくえんにえんていがあるのはなぜ?」「スプーンとかおたまとか、なんでオモテとウラでうつりかたがちがうんだ?」「なんでぎゅうにゅうパックはとけないの?」…。これらは、子どもたちから市川さんに寄せられた「何となく気になる」ことのあれこれだ。読んでいるだけでも、子どもたちの素朴な疑問には、日々の生活や社会、自然を作りあげる大事なことが隠れていることにハッと気づいた。

 市川さんは、大人が促したりお膳立てをしてあげたりして探索をするのではなく、大人も子どもも両方が楽しむことが力になると、とにかく楽しそうに伝えてくれた。さらに、子どもと大人、それぞれの強みを互いに生かして探索すると、好奇心の幅が広がると説く。「発想は豊かだけれど言いっ放しで相手の反応を受け止められない子どもが、大人と一緒に聴くことで少しずつ記憶の容量を広げていく」「記録・処理作業がすばやくできない子どもが、大人の記録・表現の仕方を見ることで少しずつ記録の要領を得ていく」など、子どもは大人との共同作業で身に付けていくことがたくさんあるという。

 子どもたちの休校が続く。子どもたち自身も不安や悩みを抱え、保護者たちにも、そんな子どもたちを「どのように過ごさせたらよいのか」「どのように勉強をさせたらよいのか」という悩みがある。「学校が対応してくれない」などの愚痴を言っている余裕すらない時代に突入した今。そのような中で、市川さんの講座が終わった後に感じたのは、「世界の常識、価値観を一気に覆された今、“以前と同じ勉強”ではなく、違うことができるきっかけを得たのかもしれない」と発想を転換することだった。

 仕事や役職にかかわらず、自らの興味関心や個人の得意とするスキルや能力をシェアし、誰もが学び、教えられる風土づくりを促進していくサントリーの「TERAKOYA」。今後しばらく多方面での「オンライン化」は続くかもしれないが、「オンラインでしかできない」ではなく、「オンラインだからこそ多くの人と共感体験ができる」「オンラインで得た情報を生かしていくための工夫」といった楽しみも、どんどん広がっていきそうだ。

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