愛車を好みの車と一時交換できるアプリ 電通が個人間取引のシェアリングサービス開始

 “所有”よりも“シェア”とも言われる昨今。さまざまなシェアリングサービスが普及する中、「所有する価値」にあらためて着目した車のシェアリングサービスが登場する。電通の100%出資子会社・カローゼット(東京)が提供する、利用者間で金銭のやり取りが発生しない“愛車の一時交換アプリ”「CAROSET」(カローゼット)。どんな仕組みなのだろうか。

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 現在普及しているシェアリングサービスは、事業者が特定の商品を用意し、消費者が利用料を払って利用する「金銭を支払うレンタル型」が一般的。それに対してカローゼットが提唱するのは「共利用型シェアリング」という概念。具体的には、月額基本料780円(税別・2020年5月末まで無料)を支払い、アプリに自分の車を登録することで、自分のニーズに合った他のカローゼット会員の車と「一時的に」交換できる仕組みになっている。「自分が他の会員からの愛車一時交換リクエストに応じた日数分だけ、自分も他の会員に愛車一時交換がリクエストできる」という「ギブアンドテイク」のルールが柱。車の一時交換において、オーナー間で金銭のやり取りは一切発生しない。

 会員は、メーカー・タイプ・デザイン・カラー・装備など、自分が所有している車とは異なる複数の車を自由に利用できるようになる。例えば、「雪山にスキーに行くときに、愛車をスタッドレスタイヤ装備のSUVと一時交換」「大荷物で出かける時に、愛車をステーションワゴンと一時交換」「家族でキャンプを楽しむ時に、愛車をキャンピングカーと一時交換」などのイメージだ。同時に、自動車販売事業者が所有する「試乗車」を登録してもらう「プロオーナー制度」も用意。個人会員から見ると、試乗車も選択肢に入ることで、プロが整備をしている車との一時交換を楽しめること、相手が自動車販売事業者なので、一時交換をしている間に相手が自分の車を利用することがないことなど、精神的なハードルが下がり、サービスを利用する入り口になることも期待しているという。

 内藤丈裕・カローゼット社長は12月10日に都内で開かれた同サービスのローンチ発表会で、基本理念について「すべての会員が、個人が所有する資産を助け合いの精神を持って互いに提供し合うことで、その資産を所有することの価値を会員全員で高め合い、豊かで便利な生活を実現すること」と語った。また、「自分の車をたった1台所有するだけで、何百台も所有しているような利便性の高い、豊かでこれまでになかった全く新しい生活を提供していきたい」と期待を寄せた。

サービスについて説明した内藤丈裕・カローゼット社長
サービスについて説明した内藤丈裕・カローゼット社長

 個人間での貸し借りというシステムには、個人情報の観点などをはじめ、トラブルへの不安も予測されるが、内藤社長は、シェアリングにおけるマナーの問題について、「逆にお金を払っているから何をやってもいいという意識が起きがちな部分もある。無償でお互いが助け合う概念が、マナー違反が起きづらい要素にもつながるのではないか」と説明。また、「20~30代の方々は、サービスの共有に対するハードルが低い。いろいろな車に乗ってみたいというニーズも今まであまり顕在化していなかったが、そのようなニーズに応えていくこともできると思う」と話した。

 今後、「カローゼット」を活用した概念検証を、協力企業・団体が手がける大規模複合開発エリアなどで順次開始していく。

カローゼットローンチ発表会の登壇者たち
カローゼットローンチ発表会の登壇者たち
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