150年も工期短縮のサグラダファミリア 【カタルーニャを訪ねて】その1

ステンドグラスの光で染まる回廊
ステンドグラスの光で染まる回廊

 ガウディの建築で有名なバルセロナ。角のない芸術的な建物の数々は訪れる人を魅了してやまない。中でも、誰もが足を運ぶサグラダファミリアは、約300年かかるといわれた工期が現代技術の恩恵で150年近く短縮され、完成が近づいている。2026年に竣工となれば、さらに多くの人が訪れることが予想され、完成一歩前の今は、ゆっくり見学する最後のチャンスかもしれない。スペインとはいっても、自治独立が話題になる独特の文化を持ったカタルーニャ。建物、食べ物、そして歴史の厚みを時間とともに味わえる美術館をめぐれば、一味違ったスペインの旅になる。

 20~30年前にサグラダファミリアを訪れた、という人は、「生きているうちに完成は見られない」と思った記憶があるはずだ。1880年代に着工した大聖堂はガウディのライフワークだったが、1926年にガウディは路面電車にひかれて死亡。その後、36年に始まったスペイン内戦で設計図などの資料が散逸したり、建築許可が更新されないまま、なんと昨年まで130年も違法建築状態が続くなど、資金不足も含めて数々の困難を乗り越えて今に至っている。

外尾氏の生誕の門と彫刻
外尾氏の生誕の門と彫刻

 世紀をまたぎ、すでに修復を繰り返しながらの建築だが、300年はかかると言われていた工期は、3Dプリンターの登場やコンピュータ数値制御の石材加工機などのおかげで大幅に短縮され、ガウディ没後100年にあたる2026年に完成予定と発表されている。日本人彫刻家、外尾悦郎氏の「15体の天使の像」がある「生誕のファサード」、現代彫刻でキリストの磔刑が語られた反対側の「受難のファサード」、そして主の祈りが各国語で表された正面扉など、工事中とはいえ、かなり完成形に近い姿を見ることができる。

3Dプリンターなども活用されるサグラダファミリアの工房
3Dプリンターなども活用されるサグラダファミリアの工房

 ファサードはもちろん、聖堂内部も圧巻だ。自然の形が最も美しいと考えていたガウディらしく、樹木が空に向かって伸び、枝分かれしていく巨大な柱。ヨーロッパの他のカテドラルに比べ、内側の回廊に聖像が極端に少なく、色とりどりのステンドグラスを通して入る陽光が柱や壁面の色を変えていく。

樹木が天井に向かって伸びているようだ
樹木が天井に向かって伸びているようだ

 完成後の姿はもちろん楽しみだが、建築途上を見ることができるのもあと6年。いよいよ、という勢いを楽しめるサグラダファミリアを見るなら、今のうちかもしれない。

text by coco.g

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