イノベイティブな国 シンガポール事情【留学生ひさと シンガポール・ワクワク通信】

シンガポール国立大学の学食ではQR決済システムが
シンガポール国立大学の学食ではQR決済システムが

 シンガポールは、人口が約570万人(2017年推定値)で面積が719平方キロでの国。東京23区と面積がほぼ同じ大きさだが、WEF(世界経済フォーラム)によると、2017-2018年の競争力ランキング(総合部門)はスイス、米国についで世界第3位を誇る。参考までに日本は第9位だ。また、経済面では高付加価値の製造業に加え、金融、情報通信、生命科学分野でアジアの拠点(ハブ)機能を維持・強化できるよう優遇税制で外資系企業の誘致を推進し、その存在感を際立たせている。

 シンガポールで生活していると、この国が世界経済の中で競争力を維持・発展するための戦略が見えてくる。
 まずは、自動化・無人化の技術開発。少子高齢化社会による人手不足を見据え、国全体で積極的に取り組んでいる。国の玄関口であるチャンギ国際空港第4ターミナルでは出国審査・手荷物の預け入れが自動化。また、世界に先がけて車の自動運転の実証実験が行われ、タクシーやバスの自動運転化の実現も視野に入っている。

チャンギ空港の自動チェックインシステム
チャンギ空港の自動チェックインシステム

 一方で、キャッシュレス化はあまり進んでいない。NetsやPaylahといった決済システムはあるが、電子マネーで決済をしている人を見かけることはまだ少ない。中国でキャッシュレス化が進んでいるのは、偽札が多く紙幣の信用度が低いことが背景にあるようだが、シンガポールの小売店が電子決済を取り入れるメリットがまだ少ないため、導入が進んでいないと考えられる。そのため、大学内やいくつかの屋台(ホーカーセンター)で実験的にプロモーションが行われている。

 自動車のライドシェア(相乗り)も進んでいる。Uber(現在はGrabが事業継承)が国の認可を受け、東南アジアに先駆けてサービスを始めている。シンガポールでは車は高額だ。車による渋滞を緩和する目的で、税金や諸経費を高く設定し、自家用車の保有台数を抑えている。一方、民泊仲介サービスのAirbnb(エアビーアンドビー)は認可を受けていない。これは、住宅地不足による家賃高騰の恐れがあるためと言われている。ただし、無認可での民泊サービスが行われているが積極的な取り締まりをしていない、というのが実状だ。
 シンガポール政府は、国の発展に繋がるサービスに対する認可は迅速で、法整備や制度の適用にスピード感を感じる。

 シンガポールは、2030年には労働人口が豊富な「人口ボーナス」がピークを迎え、急速に高齢化に向かうといわれている。また、積極的な受け入れにより増えていった外国人労働者をどのように扱っていくのか。日本と同じように少子高齢化の課題を抱えているシンガポールが今後、どのような戦略を立てていくのか。世界が注目している。

学生の皆さん、シンガポールで世界のイノベーションの最先端を実感してみないか?

慶應義塾大学 天野央登(あまのひさと)
シンガポール国立大学(NUS)に留学中。大学生の交換留学を支援する「交換留学.com」(http://koukanryugaku.com)を主宰。


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