マラソン大会でも、大都市VS地方都市の構図? 「全国ご当地マラソン協議会」設立

 「世界中の女性の首を真珠で飾ってみせます」――世界初の真珠養殖に成功した真珠王・御木本幸吉翁が明治38年(1905年)、明治天皇に語った言葉だ。銀座・中央通りに本店を構える宝飾店ミキモトの創設者である翁の、ふるさと三重県鳥羽市と志摩市が先日、ふるさと納税の返礼品から人気の真珠製品を外すと発表した。

 

全国ご当地マラソン協議会の設立記者会見で挨拶する三浦市の吉田市長。東京都千代田区の都市センターホテルで。
全国ご当地マラソン協議会の設立記者会見で挨拶する三浦市の吉田市長。東京都千代田区の都市センターホテルで。

 ふるさと納税を所管する総務省から、真珠製品は「資産性の高い宝飾品」だとして、返礼品の取り扱いをやめるよう指導されていた。両市長の「苦渋の決断」(鳥羽市長)、「残念だ」(志摩市長)とのコメントに口惜しさがにじむ。

 返礼品が「資産性の高い宝飾品」では、なぜいけないか。総務省の都道府県知事宛て通知(2017年4月1日付)はいろいろ理屈を並べているが、要は「金銭的見返りを求めての寄付はNG」ということ。ふるさと納税は「無償の供与」が理想であり、返礼品の金銭的価値は、寄付額の3割以下にとどめるべき、との“お達し”だ。

 そもそも手厚い寄付金控除を売りに制度設計したふるさと納税に「無償のふるさと愛」を求めることにはいささかの矛盾がある。総務省の本音は、ふるさと納税をうまく集めすぎた自治体の頭を抑えて、税が目減りする大都市自治体の不満を解消する点にあるといえようか。

 納税先の選択を認めれば自治体間の競争が生じ、返礼品が高額化するのは当たり前。人口減少と地場産業の衰退にあえぐ地方自治体にとっては、返礼用に地元の特産品を買い上げ、税収UPも図れればいうことはない。本来なら国から文句をいわれる筋合いはないが、しっぺがえしが怖いから、国に反旗を翻す自治体はまれだ。

 このような首都圏対地方の“対決”の構図は、納税だけに限らない。近年はマラソン大会でもみられるという。東京や大阪などの大都市で開催する大規模なマラソン大会に参加者が集中し、各地方で開かれてきた比較的小規模のいわゆるご当地マラソン大会の集客が年々難しくなっている現実があるようだ。

 対抗策として、大都市型マラソン大会に負けないご当地マラソン大会の魅力UPを目指す「全国ご当地マラソン協議会」(辻井洋代表)が、観光庁の後押しを受けて設立された。いまのところ、10のご当地マラソン大会が参加。各自の成功事例などを共有して大会運営に生かし、観光客誘致に力を入れていく。ご当地マラソン大会主催者が力を合わせて、大人気のメガマラソン大会に対抗していく図式だ。

 東京都内で8月31日に開かれた設立記者会見には、趣旨に賛同して協議会に参加した「三浦国際市民マラソン」大会会長の吉田英男・神奈川県三浦市長や「しまだ大井川マラソンinリバティ」大会会長の染谷絹代・静岡県島田市長、「スポニチ山中湖ロードレース」大会会長の高村文教・山梨県山中湖村長、「足立フレンドリーマラソン」大会会長の大兼茂子・足立区陸上競技会会長が出席し、それぞれの大会の魅力などを語った。

 三浦市の吉田市長は「東京、横浜(の大きなマラソン大会)にはさまれ、いつも参加ランナーが何人集まるか心配している。35回の歴史がある三浦国際市民マラソン大会はホノルルマラソンのシスターマラソン大会であり、ホノルル行きが3人に当たる完走者対象の抽選も行っている」と人気を維持するための工夫を説明した。

 全国ご当地マラソン協議会では、趣旨に賛同する「ご当地マラソン」を47都道府県に原則1大会、計47大会に増やしていく方針だ。

 競走が加熱しすぎて、ご当地マラソン大会の参加記念品が豪華すぎるといわれないことを祈りたい。


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