事業承継対策のはじまり 「経営の承継」のポイント

10367010466長期にわたる事業承継の準備、一刻も早い対策を

 現在、経営者の高齢化が進んでおり、多くの中小企業にとって、事業承継対策が喫緊の課題となっています。中小企業庁「事業承継ガイドライン」によると、事業承継の準備には5~10年程度を要するとあり、その対策は早く取り掛かるに越したことはありません。

 また、事業承継対策というと、自社株の移転をはじめとした「資産の承継」に焦点が当てられがちですが、まずは誰に事業を譲るのかといった「経営の承継」が定まらないと事業承継対策は進みません。

 本稿では、経営の承継に焦点を当て、事業承継をスムーズに進めるためのポイントを紹介します。

後継者選びと育成

 後継者には、先頭に立って会社を引っ張り、成長させるためにさまざまな経営者としての資質を備えていなければなりません。もし、経営者としての資質が十分でない後継者を選んでしまうと、会社の業績は傾き、従業員とその家族、取引先など全ての関係者に迷惑を掛けることになります。

 後継者に求められる「経営者としての資質」は次の通りです。

1.リーダーシップ

 会社経営を何事にも優先して考える使命感や理念を持ち、的確な状況判断と最適な方法を決断・実行できる能力などの要素がバランス良く備わっていることが重要です。

2.人を見極める選眼力

 経営者も人間であるため、できることは限られます。そのため、経営者の業務を補佐するブレーン社員の登用は重要なポイントです。ブレーン社員に対し、適切な権限委譲をするためには、正当に人を見極められる選眼力が必要です。

3.強い意志

 経営者は、どんな壁に直面しても諦めず、乗り越えていける強い意志が必要です。経営者としての日々は、困難の連続であり、決して順風満帆なものではありません。会社の最後のとりでとして、これらの困難に立ち向かい、企業の成長のためにまい進する強い意志が必要です。

4.人を惹きつける能力

 会社の経営はまず、人を動かす能力がなければなりません。人を動かすためには、人柄、人間的魅力、人望などといった人格が必要です。人心を掌握できる人格がなければ、従業員を統率することも、指導することもできません。

 もちろん、必要な資質をはじめから全て持ち合わせた人材はそうそういるものではありません。これらの資質は、本人が努力を続けながらさまざまな経験を積んでいくことによって初めて身に付くものです。経営者はできるだけ早い時期に後継者候補を見つけ、自身の影響力が及ぶ間に育成することが大切です。

後継者の法律上の地位を確保する

 会社である以上、リーダーシップなど本人の資質だけでは会社を率いていくことはできません。自社株を保有して株主として法律上の地位を確保し、会社の意思決定に影響力を持たせることが必要です。

 もし、相続などで自社株などが分散し、一定の地位を確保できない場合、後継者の意思決定が経営に反映されないといった事態にも陥りかねません。そのため、株式会社なら3分の2以上の議決権を自己の支配下に置くことが求められます。

既存の従業員に対するフォローと事業用資産の整理

 経営者の交代は、従業員に大きな影響を与えます。そのため、古参の従業員などの中には、後継者に反発して代替わりを機に退職する人が出てくることもあります。

 また、中小企業の場合は、会社の建物や土地などの事業用資産を経営者が個人で所有していることも珍しくありません。そのため、事業承継後に経営者自身の相続などが発生した場合には、重要な事業用資産を喪失する可能性も出てきます。

 従業員の退職や事業用資産の喪失は、経営の危機に直結します。経営者は後継者に事業を引き継ぐ前に、後継者に反発しそうな社員に対するフォローや、事業用資産の所有権の整理などを徹底しましょう。

 

筆者:日本情報マート

経営者の意思決定に役立つ情報を発信。金融機関にも提供。
また年間200件を超える調査も実施。
http://www.jim.jp/


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