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インドネシアコーヒーの魅力

粉が底に沈殿するインドネシアコーヒー(筆者撮影)

 「コーヒー」と聞くと中南米やアフリカをイメージするかもしれないが、ここインドネシアも実は、世界有数のコーヒー豆生産国である。インドネシア国内でも、コーヒーは非常にポピュラーな飲み物で、イスラム教徒が多いこの国では酒に代わる嗜好(しこう)品という位置付けだ。

 オランダ統治時代に生産が始まったといわれ、他の有名な産地と同じく、地理的に「コーヒーベルト」(緯度プラスマイナス25度)に位置し、栽培条件も良い。街中では数多くのカフェが立ち並び、安価で飲める。そんな「コーヒー大国」インドネシアだが、日本ではあまり目にしないユニークな特徴がある。今回はインドネシアのコーヒー文化について紹介したい。

 

ロブスタ種が主流

 

 コーヒー豆は大きく分けて2種類あり、アラビカ種とロブスタ種に分けられる。世界的にはアラビカ種が主流だが、インドネシアで飲まれるコーヒーの9割はロブスタ種である。

 耐病性の弱いアラビカ種が100年前に壊滅的な打撃を受け、以後、ロブスタ種の栽培が主流になったそうだ。アラビカ種と比べて苦みやコクが強いのがロブスタ種の特徴。インドネシアではこの苦みを抑えるため、コーヒー豆を水に長時間漬けて抽出する「水出し」という入れ方が生まれた。別名「コールドブリュー」と呼ばれ、今ではスターバックスなどでも扱われているこの入れ方は、実はインドネシア発祥である。

 これにより、カフェインやタンニンといった苦味成分が抑えられ、すっきりとした味わいのあるコーヒー(いわゆる「ダッチコーヒー」)が出来上がるのだ。

 また、インドネシア人は苦いのが苦手なのか、さらに大量の砂糖、ミルク、シロップなどを投入する。街中のカフェでも、必ずバニラやチョコフレーバーのシロップがオプションとして付いてくるほどで、コーヒーの苦味を極限まで減らして飲む、というのがインドネシア流のようである。

 

ジャコウネコのふん

 

 コピ・ルアック(ルアックコーヒー)という、非常に変わった製法で作られる高級コーヒーを紹介したい。このコピ・ルアックは、野生のジャコウネコがコーヒーの実を食した後に排せつされるふんからコーヒー豆を取り出し、乾燥・焙煎(ばいせん)したものである。

 ジャコウネコの腸内消化酵素の働きにより、コーヒー豆に独特の香りを与えるそうで、ほかのコーヒーと比べて圧倒的に香りが高いのが特徴だという。

 また、生産量の少なさと希少価値の高さから高値で取引され「幻のコーヒー」とも言われる。ちなみにジャコウネコは、上質なコーヒーの実を好むのだそうだ。

 ぜひとも、インドネシアを訪れた際には、日本とはひと味違ったインドネシアコーヒーを味わってみてはいかがだろうか。

(国際協力銀行 ジャカルタ駐在員事務所 江原 勇輔)

 

(KyodoWeekly4月15日号から転載) 

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