国際
政治・経済・国際の解説&分析記事

「厳しい舌」持つ日本と中国

 海外暮らしが長く、それも複数の国・地域に滞在した経験のある日本人同士で盛り上がる話題は海外での「食」の話だ。特に「あの国の食事はつらかった」といった苦労話がいちばんウケる。

 経験的にはどの国・地域も「その地でいちばんうまいものはやはりうまい」。

しかし、宗教タブーで食べられないものがあったり、輸送手段が未整備で新鮮な野菜や魚介類が手に入りにくかったりするなど、食に直結する国・地域の事情はいろいろある。

 職場近くに手頃なレストランがあったかどうかという、個別な事情がその国・地域をめぐる「食の記憶」を支配することだってある。

 「食」をめぐる語らいも楽しいが、もっと統計的な厳密さで世界の料理にランク付けをしたらどうなるか。

 英国の大手市場調査会社ユーガブはこのほど世界各国・地域の「料理ランキング」を発表した。

 世界24カ国・地域の2万5千人に自国・地域の料理を含めて世界の料理への支持率を聞き、平均値を算出した結果だ。

 それによると、人気トップは平均84%の支持を得たイタリア料理だった。2位は78%の中国料理、3位に71%の日本料理が入った。以下、4位タイ料理、5位フランス料理。

 アジアからは、インド料理が9位、トルコ料理が10位に入っている。これはそれぞれの看板料理であるカレーとケバブのパワーだろう。このほか、韓国料理が11位、ベトナム料理が13位だ。

 

支持率ワーストは?

 

 国・地域別に支持率の高い料理が分かる点がおもしろい。

 日本人が好きな料理はやはり日本料理で支持率94%だった。次いで中国料理88%、イタリア料理85%、フランス料理68%、韓国、台湾料理がともに66%と続いた。

 逆に、日本料理への支持率が高い国・地域はシンガポール(支持率94%)、香港(同93%)、台湾(同92%)、フィリピン(同90%)の順となっている。

 やや意外なのは、中国人の日本料理への支持率の低さだ。サウジアラビア人に次いで支持率54%と24カ国・地域の中で2番目に低い。

 もっとも中国人は香港、台湾など中華系料理以外は、ほとんど高い評価を下しておらず、外国料理の中ではこれでも日本料理への評価は高い方だ。

 その点は、日本人も厳しい。外国料理への日本人の平均支持率は39%と24カ国・地域中、最も低かった。中国が42%と2番目に低く、両国民が外国料理には「最も厳しい舌」を持っている。

 しょせん食べ物の話ながら、お互いの文化を横目で、にらみ合っているような様子がよく分かる。ちなみに支持率ワーストには32%の同率でフィンランド料理とペルー料理が並んだ。

ジャーナリスト 石山 永一郎

 

(KyodoWeekly4月1日号から転載)  


PR特別企画
スポーツ歴史の検証
スポーツ歴史の検証
TAFISAワールドコングレス2019

K.K. Kyodo News Facebookページ

ニュース解説特集や映像レポート、エンタメ情報、各種イベント案内や開催報告などがご覧いただけます。

矢野経済研究所
ふるさと発見 新聞社の本
DRIVE & LOVE
11月11日はいただきますの日
野球知識検定
キャッチボールクラシック
このページのトップへ