生活情報のコラム

【洋楽を抱きしめて】優柔不断男を歌った(?)10ccの「アイム・ノット・イン・ラブ」

『オリジナル・サウンドトラック/10cc』(USMジャパン)
『オリジナル・サウンドトラック/10cc』(USMジャパン)

 1995年公開のビートたけし監督による映画『みんな~やってるか!』をご存知だろうか? ダンカン演じるさえない男が女性を求めて展開していくコメディ作品である。

 車に乗ったダンカンは道行く女性をナンパする――「セックスしませんか?」と。
 ダンカンは正直だ。でもここまでいくと犯罪まがいだ。

 しかし、時には優柔不断というのも罪深いものではないか。そんなことを思わせるのが、10ccが ’75年に発表した「アイム・ノット・イン・ラブ」という作品だ。

 優美で分厚いコーラス、浮遊感あるサウンドが耳に心地よい。ラブソングとして書かれたというが、「愛してなんていないさ」というひねくれたタイトル。

 歌詞はこう始まる「愛してなんていないさ/そのことを忘れないで/ただ少し妙な気分になっているだけなのだ/だからぼくが君に電話をかけたからって/誤解しないおくれ」。

 そして男は「君はぼくにとって特別な存在というわけではないのだ」とか「ぼくたちのことを友達に話したりしないでおくれ」とか平気で口にする。

 その一方で、壁にかけてある彼女の写真を返してなんて言わないで、と頼んだりする。その上で、その写真もぼくにとって大した意味はないのだけど、とくる。

 英国のバンド10ccの「アイム・ノット・イン・ラブ」は、メンバーのエリック・スチュワートとグレアム・グールドマンの作品。アルバム『オリジナル・サウンドトラック』に収録されており、シングルカットもされ、全英1位、全米2位を記録した。

 当初はボサノバ調の曲だったが、メンバーのケビン・ゴドレイがスローな曲にすることを提案。さらにロル・クレームが重厚なコーラスを採用するべきだと主張した。多重録音による結果、のべ600人以上のコーラスを収録したテープが用意されたという。

 名曲であるがゆえにカバーするアーチストが後を絶たないのも事実だ。アメリカのポップバンド、“ウィル・トゥ・パワー”が優美なコーラスを採用しつつもサックスやギターのソロをフューチャーしたカバーを ’90年に発表。全米7位にまで上昇した。

 また英国のポップバンドである“オリーブ”のカバー・バージョンも知られている。女性ボーカルをアップビートのエレクトリック・ダンス・ミュージックに仕上げており、2000年7月にはビルボードのダンス・ミュージック・チャートで首位を獲得した。その後も、ジョー・ブラウン、ダイアナ・クラールら多くのアーチストたちにカバーされている。

 コメディ映画『みんな~やってるか!』は、怪獣が登場し暴れまくって収集がつかないというてんまつとなった。余計なお世話かもしれないが、「アイム・ノット・イン・ラブ」の主人公とつきあっていた(?)彼女も最後にはあきれて怪獣になったりしないのか――心配だ。

文・桑原亘之介

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