生活情報のコラム

延期で交流の時間が増えた パラ受け入れ協定、各地で延長

署名した協定書を見せる成田市の小泉一成市長(中央)。画面はアイルランド・パラリンピック委員会のマローンCEO
署名した協定書を見せる成田市の小泉一成市長(中央)。画面はアイルランド・パラリンピック委員会のマローンCEO

 新型コロナウイルスの影響で1年間の延期を余儀なくされた東京パラリンピック。新しい日程では2021年8月24日(火)に開幕し、9月5日(日)に閉幕する。事前キャンプや合宿を受け入れる全国の自治体は協定をそのまま延長するところがほとんどだ。延長で交流の時間が増えたと前向きにとらえ、これから1年、受け入れ準備に励む。

▽共生社会へ整備進む

 アイルランド・パラリンピック委員会と受け入れ協定を結んでいる千葉県の成田市は、ちょうど開幕1年前になる8月24日に新しい協定書に調印した。時節柄、訪問も来日も難しいためオンライン上でのセレモニーになった。同日午後4時、成田市役所では小泉一成市長が、同日午前8時のアイルランドでは同国パラリンピック委員会のミリアム・マローンCEOがパソコンの前に座り、レガシー協定書の調印に臨んだ。成田市が事前キャンプ地としてアイルランドを受け入れるだけでなく、市民との今後の交流も約束する内容のため「レガシー(遺産)」と表現している。双方の関係者はコロナ騒動の前に何度か交流していることもあり、「パーティーの自粛で、ちょっぴりさみしい」「国内や国外への移動は自由なのか」「手洗いやマスク着用の習慣はあるのか」といった互いの近況を尋ねあう和やかな雰囲気に終始包まれた
 小泉市長は「1年延びたことで交流を途切れさせず、もっと深めたい。共生社会の先進国であるアイルランドから、多くのことを学びたい。コロナウイルス収束のめどは立っていないが、市民は新しい生活スタイルで暮らし始めている。1年後のパラリンピックに向け、今日を新たなスタートにしたい」とあいさつ。マローンCEOも「(コロナウイルスで)状況は変わったが、交流をさらに深めたい」と応じた。
 市の担当者によると、交流フェースブックを始めて互いの情報を交換したり、市内のホテルが部屋をバリアフリーに改装したりと、交流の成果がいくつか形になり始めているという。互いの文化を理解する国際交流に加え、共生社会の要ともいうべき道路や施設のバリアフリー化は、パラリンピックのようなイベントがあると加速度的に普及拡大することがある。成田市はパラリンピックの1年延長を、好機ととらえている。

▽手作りマスクをカナダへ

笑顔であいさつを送る三沢市の小檜山吉紀市長(前列中央)ら
笑顔であいさつを送る三沢市の小檜山吉紀市長(前列中央)ら

 カナダ車いすラグビー連盟とカナダ代表チームの事前キャンプ受け入れなどの協定を交わしている青森県三沢市も8月26日、協定書の1年延長の調印式をオンラインで行った。同時に三沢市内の障害者就労支援事業所などで手作りした布製マスク350枚を、代表チームに贈った。小檜山吉紀市長は「三沢市とカナダチームは、これまでも事前合宿やイベントで交流を深めてきた。1年延びたが来 年の再会が楽しみ」とあいさつし、カナダ連盟のローレル・クロスビー会長も「ここ数年、両者で築いてきた絆(きづな)は強いものがある。マスクは絆の象徴です」と感謝した。
 手作りマスクに携わった関係者も贈呈式に参加し「作っている中で車いすラグビーに興味を持った」「丁寧にマスクを縫いました」「このような形での交流はうれしい」と、さまざまな感想を話した。式に参加したカナダ政府のスティーブン・ギルボー文化遺産相は「パートナーシップとして三沢市とカナダ車いすラグビー連盟は、とてもいい例だ」と礼賛。東京から参加した橋本聖子東京オリン ピック・パラリンピック担当相も「ホストタウンの取り組みが将来のレガシーと なるよう願っています」と両者の交流促進に期待した。

▽ポルトガル語でビデオ制作

ポルトガル語への吹き替え作業を行う弘前大の留学生
ポルトガル語への吹き替え作業を行う弘前大の留学生

 ブラジル視覚障害者柔道連盟と事前キャンプ受け入れの協定を結んでいる青森県の弘前市は、市で制作したビデオメッセージをブラジルに送る。桜田宏市長、稽古相手となる弘前大柔道部の高橋俊哉監督らのメッセージのほか、子どもたちの応援歌合唱などを編集。選手が視覚障害のためポルトガル語に吹き替えてあ り、翻訳は弘前大の留学生が引き受けた。交流フェースブックもスタート。本番 は延長になっても、日本人のおもてなしの気持ちは切れることがない。

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