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【スピリチュアル・ビートルズ】ビートルズの「ワースト」ソングたち でも、やっぱり213曲全部好き!

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 ジョン・レノンいわく「ラジオ局がビートルズの夕べをやるときに放送するのは、同じ10曲くらいの歌だよ。『ハード・デイズ・ナイト』『ヘルプ』『イエスタデイ』『サムシング』『レット・イット・ビー』なんかさ。あんなにたくさん曲があるのに、聴けるのは10曲だけなんだな」(’80年の『プレイボーイ』誌とのインタビュー)。

 では絶対に(!?)ビートルズの夕べで放送されない曲とは何だろうか。

 ビートルズの楽曲の人気投票はしばしば行われている。そしてジョンが挙げたような作品が上位にランクインしている。ここではビートルズの公式録音曲213曲の人気投票などを参考にして、ビートルズの「ワースト」ソングたちを紹介していきたい。

 まずは(有)フロム・ビーの広田寛治氏が中心となって2012年12月から翌年1月にかけて行われたビートルズの「達人」100人へのアンケートにもとづくランキング。

 ムック本『ランキング!ザ・ビートルズ』(シンコーミュージック)によると、最下位だったのは「マギー・メイ」(1970)。わずか40秒足らずの作品で、リバプールの中心街にたむろする娼婦たちを歌った伝承歌。ゲット・バック・セッションで即興演奏された。この19世紀初頭にさかのぼる歌は、アルバム『レット・イット・ビー』に収録されている。

『ランキング!ザ・ビートルズ』(シンコーミュージック刊)
『ランキング!ザ・ビートルズ』(シンコーミュージック刊)

 ワースト2位は「ドント・パス・ミー・バイ」(’68)だった。リンゴ・スターが初めてひとりで作ったカントリー・アンド・ウエスタン調の作品。『ホワイト・アルバム』収録。

 ワースト3位は最下位作品同様ゲット・バック・セッションでの即興曲「ディグ・イット」(’70)。ジョンを中心にした4人の共作で、13分以上のジャムセッションを約50秒に短くしたものがアルバム『レット・イット・ビー』に収録された。

 そして「ワイルド・ハニー・パイ」(’68)がワースト4位にランクイン。ポール・マッカートニーがお遊びで作った断片的な小品。『ホワイト・アルバム』に残すかどうか迷ったが、ジョージ・ハリスンの当時の妻パティが気に入ったので残したという。

 ワースト5位はアルバム『ヘルプ』のB面に収められていた「テル・ミー・ホワット・ユー・シー」(’65)という楽曲。ポールの作品である。

 EMIミュージックは2011年、ビートルズ来日45周年を記念して楽曲の人気投票を行った。その結果、ランキング最下位に5曲が並んだ。

 その5曲とは「ディグ・イット」、「シー・ラブズ・ユー」のドイツ語版(’64)、「リトル・チャイルド」(’63)、「消えた恋」(’65)、「マッチボックス」(’64)だった。

 ドイツ語版「シー・ラブズ・ユー」は、ハンブルク時代にお世話になったドイツのファンへの感謝の意味で、特別に録音され発表されたもの。「リトル・チャイルド」は実質的にジョンが書いた作品だが、そもそも彼とポール以外の人、例えばリンゴが歌うことを念頭に書かれたという。アルバム『ウィズ・ザ・ビートルズ』に収録されている。

 「消えた恋」は’65年のアルバム『ラバー・ソウル』収録のカントリー・ソングで、ジョン、ポール、リンゴの共作。メインボーカルはリンゴが務めている。「マッチボックス」は、リンゴが歌うロカビリーの大御所カール・パーキンスのカバー。今ではリンゴのオール・スター・バンドのコンサートの、堂々のオープニング・ナンバーだ。

 次に2009年9月に発表された、Yahoo!のビートルズ特集というページで行われた「ザ・ビートルズ国民投票」の結果を見ていこう。

 最下位213位は「ハニー・ドント」(’64)。これもまたリンゴが歌うパーキンスの楽曲のカバー。もともとはジョンが得意としていたナンバーだったが、アルバム『フォー・セール』でリンゴが歌う曲がなかったので譲ったのだという。

 212位は「マッチボックス」。そしてまたまたパーキンスのカバー「みんないい娘」(’64)が211位となった。カントリー調のロカビリーナンバーで、ジョージがリードボーカルを務めている。アルバム『ビートルズ・フォー・セール』を締めくくるナンバーだ。

 210位はドイツ語版「シー・ラブズ・ユー」。209位は「消えた恋」。

 これまでは日本での(不)人気投票だったが、最後にニューヨークを拠点とするウェブサイト「Vulture」による文字通りの「ワースト・ランキング」を紹介する。

 最下位(213位)は「グッド・デイ・サンシャイン」(’66)。ポールの作品。同サイトによると「タイトルからして空虚」「ビートルズの曲としては最低で、アルバム『リボルバー』を台無しにしている」と手厳しい。だが、この作品は宇宙飛行士たちのお気に入りだった。

 2005年夏のスペースシャトル「ディスカバリー」の飛行で、野口聡一さんら搭乗員たちの目覚まし用音楽として使われたのだ。さらに、それを知ったポールはお礼にと、同年11月12日夜、米カリフォルニア州アナハイムでのコンサートで、地球をまわる国際宇宙ステーション(ISS)に向けて、この曲を演奏した。ISSに滞在する米ロの2人の目覚まし用音楽として、宇宙に生中継されたというエピソードを持つ。

 さてランキングに戻る。212位は「ディグ・イット」。211位は「リトル・チャイルド」。同サイトは「初期レノン=マッカートニーのおそらく最低の作品」とこき下ろした。

 「テル・ミー・ホワット・ユー・シー」が210位で、同サイトは、「アルバム『ヘルプ』のサントラ面の裏に無理に突っ込んだ、あくまでも派生的なナンバー」だとした。

 続いての209位はジョンの「ディグ・ア・ポニー」(’70)。同サイトは「レノンのへぼでナンセンスな詞」と評した。確かにジョンも自分で言っていた。「曲数をかせぐためだけに作った」「言葉遊びをしただけ」「ゴミみたいな曲だね」。

 これらあくまでも限られたランキング調査、記事だから、異論反論はあるだろう。もちろん好きなビートルズの曲でも好みの「濃淡」は個々人ある。でも、ビートルズの楽曲全213曲プラスアルファ(アンソロジー、BBCライブなどの曲も含め)が大好きなことに変わりはない。紹介した「ワースト」ソングたちで自分なりの「ビートルズの夕べ」を開催してはどうだろうか。ジョンもきっと喜ぶだろう。

(文・桑原亘之介)

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