生活情報のコラム

“文脈フェイク”で大騒ぎ エリゼ宮のテーブルに足のせた英首相

Big Ben and Union Jack flag in England

 写真は加工されていない限り、被写体のありのままを写した“事実の画像”ではあるが、流れる時間の一部を「切り取る」という最低限の加工は免れない。前後の文脈を切り離した一枚の画像がネット上でシェアされ、誤解に尾ひれがついて出回った。フランスのマクロン大統領と話すボリス・ジョンソン英首相が、エリゼ宮(仏大統領府)のテーブルに足を乗せている静止画だ。「なんて失礼な」「粗野な英首相」とコメントがあふれたが、実は…。

 独・ベルリンで、アンゲラ・メルケル首相とイギリスの欧州連合離脱などについて話し合った後、フランスを訪れたジョンソン英首相。24日からフランス南西部で開かれるG7ビアリッツ・サミットを前に、パリのエリゼ宮でマクロン仏大統領と会談した。問題になったのは、昼食後に小さなテーブルを挟んで歓談した際の様子。仏・パリジャン紙などが伝えたところによると、ロイター通信が一部始終の映像を録画していたが、ネットで出回ったのはその一瞬を切り取った静止画像で、ジョンソン首相が目の前のローテーブルに右足を乗せているところだった。

 この切り取られた一瞬の画像に、フランスのネットユーザーたちが激しく反応。「さすがイギリス人」「なんて失礼な」というコメントやシェアが相次いだ。だがその後、前後の様子を含めた動画がアップされ、マクロン大統領が雑談で「エリゼ宮の家具は足乗せにだって使える」と言ったのを受けて、ジョンソン首相が冗談でほんの一瞬足を上げただけということが判明、騒ぎは収まった。

 前後の話が分からないまま会話の一部を切り取った言葉は、話者の意図とは全く異なる意味に解釈されることもあり、新聞などの従来メディアでも記事に引用される会話の選択が非難の対象になることが少なくない。ネット上もその点は同様。一瞬の画像は、事実ではあっても文脈的には“フェイク”になり得ることを証明したようなひと騒ぎとなった。

Text by coco.g


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