生活情報のコラム

日本の高度技術光る「聖火リレートーチ」お披露目  震災復興の力強い歩みを表現

お披露目された「東京2020オリンピック聖火リレートーチ」=東京2020提供
お披露目された「東京2020オリンピック聖火リレートーチ」=東京2020提供

 2020年東京五輪まで500日を切り、全国各地で関連イベントが開かれている。開催気運が徐々に高まる中、東京都内で3月20日、来春全国を駆け巡る聖火リレーの「トーチ」がお披露目され、五輪熱気のギアは一段加速した。

 トーチ(長さ71センチ、重さ1・2キロ)は桜花をかたどり、5つの花弁から上がる炎が一つの赤い聖火を作る。色は陽の光で輝きを増す桜ゴールド。

聖火リレートーチの上部。5つの花弁から上がる炎が一つの赤い聖火を作る
聖火リレートーチの上部。5つの花弁から上がる炎が一つの赤い聖火を作る

 主要素材のアルミのうちおよそ30%は東日本大震災で使われた仮設住宅廃材中のアルミを再利用。被災地復興の強い願いを込めた。

 トーチには日本の伝統技術と先端技術がバランスよく発揮されている。複雑な桜花の形に仕上げた金属加工技術は、新幹線の車両成形技術で知られる伝統の職人技「押出成形」が使われている。

トーチ内に設置された雨を弾く触媒燃焼部分
トーチ内に設置された雨を弾く触媒燃焼部分

 厳格な耐久テストの実施や、雨を弾く「触媒燃焼」を燃焼部に組み込むなど先端の技術を採用して、秒速17㍍の風、1時間当たり50㍉の雨でも炎が消えない構造になっている。

1時間当たり50ミリの雨でも消えないトーチの炎
1時間当たり50ミリの雨でも消えないトーチの炎

 炎の燃料はLPガス(液化石油ガス)。液体が沸騰する温度「沸点」はマイナス42℃と低く、環境の変化に強い燃料で、火力も都市ガスなどに比べて強い、といわれている。

 来年3月から福島県を出発して121日間で全国を縦断する聖火リレーのトーチには「炎を絶やさない」ための日本の高い技術と最適な燃料、軽量効率的な構造の燃焼技術が取り入れられている。

会場で発表されたトーチ製造チームのメンバー
会場で発表されたトーチ製造チームのメンバー

 今回のトーチ製造チームのメンバーは、全体統括企画・デザイン=吉岡徳仁デザイン事務所▽トーチ筐体(きょうたい)製造=UACJ押出加工▽素材調達=LIXIL▽燃料機構=新富士バーナー▽燃料供給・燃料ボンベ=ENEOSグローブの5社。

記者会見で登壇した、デザイナーの吉岡徳仁さん(右端)や東京2020組織委員会の森喜朗会長(左から2人目)、トーチを持つ聖火リレー公式アンバサダー野村忠宏氏(中央)ら
記者会見で登壇した、デザイナーの吉岡徳仁さん(右端)や東京2020組織委員会の森喜朗会長(左から2人目)、トーチを持つ聖火リレー公式アンバサダー野村忠宏氏(中央)ら

 このチームを率いたデザイナーの吉岡徳仁さんは「桜は、東日本大震災の被災地の子どもたちが描いた力強い表現の桜の絵がモチーフになった。被災地の方々が復興に向かって力強く立ち上がる姿を世界の人々にご覧いただきたいとの思いでトーチをデザインした」と語る。

 燃料担当のENEOSグローブは「燃料にLPガスが選ばれ、興奮冷めやらずとてもうれしいです。大変光栄です。日本の約半数にあたる2400万世帯で使用されているLPガスは可搬性(持ち運び)に優れており、トーチとして全国を回るのは可搬性の究極のかたちだと思います。復興をかかげる東京五輪で希望の輪をつなげられるよう、精一杯貢献したい」(経営企画部広報グループ・野口香里さん)と話している。

 

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