生活情報のコラム

祝賀の色に染まるパリ けが人や強奪も

パレード前のシャンゼリゼ
パレード前のシャンゼリゼ

 これほど大量の三色旗がパリの街中ではためくのを見るのは、やはり前回優勝の98年以来だ。革命記念日やオリンピックのメダル獲得など、祝賀行事は他にいくらでもあるが、サッカーW杯の団結度は比べものにならない。 シャンゼリゼは言うに及ばず、エッフェル塔周辺からシャン・ド・マルス広場など パリの “要所”は人で埋まり、ノートルダム寺院のファサードも祝賀の色で染まった。

 偶然、決勝戦の15日夕刻にシャルル・ド・ゴール空港に到着するエール・フランス便に搭乗していた筆者は、機内で優勝の瞬間を迎えることになった。決勝の時間帯に機上にいて生放送を見られない搭乗客たちの中には、試合の経過が知りたくてジリジリしていた人も多く、「地上からの情報ってないですかね」と、立ち上がるたびにクルーに尋ねる人もちらほら。そして、そろそろ空港に向けて降下を始めるというアナウンスと同時に、「W杯にご興味のあるお客様のために、地上からの情報を申し上げますと、前半は2-1でフランスがリードしています」と機長が期待通りの報告。機内は一斉に拍手だ。

 降下を始め、座席を元の位置に戻すよう定型のアナウンスがあった時には、ポグバの3点目の報告。着陸後のアナウンスでは、更にエムバペのゴールとクロアチア側の追加点が報告され、機内にはフランス国歌「ラ・マルセイエーズ」が流れて、搭乗客たちの合唱が始まった。

 空港出口には、いつも並んでいるはずのタクシーが1台もおらず、少しずつやってくる車に旅行者たちもあきらめ顔。ようやく乗れたタクシーで市内の行き先を告げると、「近くまでは行くけど、入れない所がたくさんあるから、最後は歩いてもらうことになるかも」と運転手。パリ市を囲むように走る環状線には、すでにトリコロールを窓の外になびかせ、クラクションを鳴らしながら走る車が数知れず。

フランス各紙が伝える優勝
フランス各紙が伝える優勝

 シャンゼリゼは、大通りを埋め尽くす人、人、人。翌朝の通りは「嵐の後」で、歩道のキオスクや店の窓が割られていたり、ミネラルウォーターのボトルが散乱していたり。パリジャン紙などがまとめたところによると、15日夜だけで、パリ市内で102人が職務質問を受け、90人が留置された。18区では深夜前に、棒などを持った若者同士の乱闘があり、サン・ドニなどの郊外では、数十台の車が燃やされた。シャンゼリゼ沿いの店では、ワインやシャンパンなどの商品が強奪され、フランス全体では、292人が騒ぎを起こして留置され、45人の警察官などが怪我をした。

 翌16日夕刻には、代表選手たちが帰国し、シャンゼリゼをパレード。歩道を埋め尽くしたファンたちは、爆竹を鳴らしたり花火を打ち上げたり。実際に選手たちのバスが通る頃には、それらの煙でほとんど選手の顔は見えず。革命記念日では、フランス国旗のトリコロール(青・白・赤)の煙を噴射する航空部隊がシャンゼリゼ上を飛ぶのが恒例だが、同様のデモ飛行がこの日も選手たちのパレードの上を飛んだ。

 大通り沿いの多くの店は、強奪や窓ガラスが割られるのを防ごうと、木材で入口を打ち付けるなど、自己防衛したが、段ボールを貼るなど“軽い”防護策しか取らなかった店の中には、段ボールをはがされ“攻撃”されたところも。

パレード通過時には煙で見えず
パレード通過時には煙で見えず

 フランスは、優勝前日の14日が革命記念日で、毎年恒例の軍事パレードがシャンゼリゼで行われたばかり。翌日の優勝、翌々日の選手のパレードと、ちょうどニッポンの3連休が、フランスでは連日のお祭り騒ぎ。ここから先は、心置きなくバカンスに出かけるフランス人が増え、パリ市内は住民と入れ替わりで観光客が増える季節の到来だ。

text by coco.g

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