生活情報のコラム

【海外でどう子どもの日本語を維持する?】 3カ国語が入り混じる環境にある兄弟

兄弟イメージ
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 前回に続き、多言語環境にある家庭の紹介。母国語でさえ発展途上にある子どもにとっては、海外で日本語を維持することは容易なことではない。月~金曜日まで、毎日日本語を学ぶ「〇〇日本人学校」ならまだしも、現地校や海外の私立校に通う子弟の場合はなおさらだ。でも日本人の親を持つ子どもとして、なるべく日本語をキープしてほしいというのが多くの家庭の思いだ。

 母親が日本人、父親が日本人とドイツ人の血を引くH家のケースをご紹介しよう。家族構成は、母親の美貴子さん(仮名=以下同様)、父親の亮さん、長男・怜くん(小学5年生)、次男・航くん(小学3年生)で、次男が生まれてからはずっとアメリカ・ワシントンDCに暮らしている。 

――アメリカでドイツ語学校へ

 小学生であるH家の兄弟2人が通うのは、ワシントンDC(以下DC)にあるドイツ語学校「Deutsche Schule Washington D.C.」(German International School Washington D.C.)。世界各地に140校以上あるドイツ語学校の歴史は古く、1800年代からドイツ語とドイツ文化の普及を目的に運営されているという。父親の亮さんもドイツ語学校の出身で、DCのドイツ語学校の雰囲気やカリキュラムを気に入り、怜くんが3年生の時から通わせている。

 H家が家庭で使う言語は日本語と英語。美貴子さんと亮さんはお互いに日本語で会話し、美貴子さんが息子2人に話しかける時はいつも日本語だ。アメリカ生まれの航くんは日本で生活したことはないが、年に数回は必ず家族で日本を訪れ、正月は基本、美貴子さんの故郷・福岡に帰省している。当然、いとこや親戚との会話は日本語になる。しかし、アメリカ育ちの怜くんと航くんが、自ら進んで日本語を使うことはほとんどない。現在、日本語の家庭教師を付けているほか、5年生の怜くんには毎朝、漢字などの勉強をさせているが、「親に言われているからやっている感じ」だという。「将来、日本人や日本の会社を相手に仕事をしようと思ったら、必ず日本語が必要になってくる。日本語を身に付けないのはもったいないが、まだ子どもたちにその自覚はない」と亮さんは話す。

――日本とドイツの経験も

 そこでH家では、実際に日本とドイツの生活も経験させようと、来年以降、横浜とベルリンへの短期引っ越しを予定している。期間はそれぞれ半年(横浜)と1年(ベルリン)で、横浜では同じ系列の「東京横浜独逸学園」に通う。学校生活や近所の友達との交流を通じて、日本の暮らしを身をもって感じてほしいというのが狙いだ。美貴子さんの兄の影響で柔道を始めた2人は、毎年、東京・講道館での練習にも参加している。この時もほかの子どもたちとの会話は日本語となるが、最近はその日本語についていけないことがある。簡単な会話は大丈夫だが、日本語の語彙が難しくなると、分からないような様子でいるという。今はまだはっきりしない日本語学習への意欲が、横浜での生活を境に変化するかどうか。H家の2人の今後の成長が楽しみだ。

(M.O.)

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